近代日本の英語科教育史
はしがき
目次
図表・写真一覧
凡例
第1章 問題の所在と研究方法
第1節 本研究の目的と対象
第2節 日本英語教育史研究における職業系諸学校研究の意義
第3節 研究方法
第2章 中学校・高等女学校における英語科教育の展開過程
第1節 中学校・高等女学校の制度的位置と英語科教育の変遷
1-1. 中学校・高等女学校の教育制度的位置
1-2. 中学校・高等女学校における英語科教育の変遷
第2節 教科書史的分析による諸学校英語科の位置
第3章 実業学校の英語科教育
第1節 実業学校の制度的変遷と英語科の位置
1-1. 第1期 制度的混沌期:実業学校令(1899年)まで
1-2. 第2期 実業学校の制度的確立期:1899〜1920年
1-3. 第3期 実業学校の発展期:1920年代
1-4. 第4期 国家統制の強まりと中等学校への統合:1930〜40年代
第2節 工業学校の英語科教育
2-1. 工業学校の制度的確立期:1910年代まで
2-1-1. 制度的概観
2-1-2. 英語科の授業時間数と教授内容等
2-2. 英語教科書と学習状況
2-3. 5年制化とその整備期:1920年代
2-3-1. 重化学工業化に伴う制度改革
2-3-2. 英語科の授業時間数と教授内容
2-4. 戦時的再編期:1930〜40年代
2-4-1. 工業学校の急増と英語教育の削減
2-4-2. 英語科の授業時間数と教授内容
2-4-3. 英語の学習状況・教員・英語力
2-4-4. 昭和期の英語教科書
2-5. 工業学校における英語科教育の特徴
第3節 農業学校の英語科教育
3-1. 英語教育の揺籃期:1880〜1890年代
3-1-1. 農業教育の低迷
3-1-2. 英語の加設状況
3-2. 農業学校規程以降の確立期:1899〜1910年代
3-2-1. 英語教育の実施状況
3-2-2. 英語教育をめぐる議論
3-3. 農業学校学科課程制定以降:1920年代
3-4. 拓殖教育と戦争による英語の削減:1930〜40年代
3-4-1. 拓殖教育と支那語・満州語
3-4-2. 戦時下での英語縮廃
3-5. 農業学校の英語担当教員
3-6. 農業学校の英語教科書
3-7. 農業学校における英語科教育の特徴
第4節 商業学校の英語科教育
4-1. 商業学校通則期:1884〜1898年
4-1-1. 商業学校通則の制定
4-1-2. 英語科教育の実相
4-1-3. 外国語科の授業時間数と教授内容
4-2. 実業学校令期:1899〜1920年代
4-2-1. 実業学校令
4-2-2. 1910年代までの英語の授業時数と教授内容
4-2-3. 英語教員
4-2-4. 英語教科書
4-2-5. 1910年代までの生徒の英語学習状況と進路
4-2-6. 1920年代における英語教育の実態
4-3. 国家統制の強化と中等学校への一元化:1930〜40年代
4-3-1. 英語教授研究大会とOral Methodの実践
4-3-2. 商業学校英語教師の教育研究集会
4-3-3. 教科書統制の強化と時間数の縮減
4-3-4. 中等学校への統合
4-3-5. 商業学校の工業学校化と敗戦
4-4. 商業学校における英語科教育の目的
4-5. 商業学校の英語教科書
4-5-1. 読本(Reader)
4-5-2. 副読本(Side-Reader)
4-5-3. 会話(Conversation)
4-5-4. 英作文(Composition)
4-5-5. 商業英語・英文通信(Correspondence)
4-5-6. 実業学校予科用の英語読本
4-6. 商業学校における英語科教育の特徴
第5節 小括
第4章 師範学校の英語科教育
第1節 揺籃期と尋常師範学校体制の確立期:1907年まで
1-1. 師範学校の揺籃期と英語教育
1-2. 師範学校令による尋常師範学校体制の確立
1-3. 英語の教授内容と教授法
1-4. 舶来教科書中心のハイレベルの授業
1-5. ハイレベルを可能にした師範学校の特殊性
1-6. 英語の必須制廃止に伴う問題
第2節 義務教育の延長と英語科教育の混迷:1907〜1924年
2-1. 本科第二部の発足と師範の不人気
2-2. 小学校英語科教授法の実施状況
2-3. 英語教科書(1)
2-3-1. 国産検定教科書時代の到来
2-3-2. 師範学校専用教科書
2-4. 師範英語科の変質と受験英語の影
第3節 英語の必修化と英語熱の減退:1925〜1942年
3-1. 1920年代における小学校英語科の隆盛
3-2. 師範の5年制化と男子の英語必修化
3-3. 師範男女の英語必修化
3-4. 師範英語と教養主義
3-5. 英語熱の減退とその要因
3-6. 英語教科書(2)
3-6-1. 英語教科書の発行状況(1920〜1941年)
3-6-2. 教科書の使用状況
3-7. 教授法と学習状況—乏しい時間数との格闘
3-8. 小学校英語科教員養成の側面
第4節 官立高等専門学校から新制大学へ:1943〜1949年
4-1. 高等教育機関への昇格(1943年)
4-2. 太平洋戦争下の英語教育
4-3. 敗戦と英語ブーム
4-4. 教科書確保の困難
4-5. 新制大学への移行(1949年)
第5節 小括
第5章 高等小学校の英語科教育
第1節 英語科の位置と特色
1-1. 高等小学校における英語(外国語)の位置
1-2. 英語(外国語)の加設状況と時期区分
1-3. 高等小学校の英語教師
第2節 英語科教育の確立期:1899年まで
2-1. 小学校令(1886年)まで
2-2. 第一次小学校令期:1886〜1889年
2-2-1. 高等小学校の成立と英語教育の隆盛
2-2-2. 第一次小学校令期の英語教科書
2-2-3. 第一次小学校令期の英語学習状況
2-3. 第二次小学校令期:1890〜1900年
2-3-1. 第二次小学校令(1890年)
2-3-2. 1890年代の英語教科書
2-3-3. 1890年代の英語教授法
2-3-4. 1890年代の英語学習状況
2-4. 第三次小学校令期:1900〜1911年
2-4-1. 第三次小学校令による実用目的の明確化
2-4-2. 1900年代初頭の英語教科書
2-4-3. 1900年代初頭の英語教授法
2-4-4. 教案からみた小学校の英語教授法
2-4-5. 岡倉由三郎の小学校英語教授法
2-4-6. 1900年代初頭の英語学習状況
2-4-7. 小学校英語科教育をめぐる論点
第3節 商業科附設時代の低迷期:1912〜1918年
3-1. 外国語の商業科への編入と実用目的への一元化
3-2. 学校現場からの英語科復活要求
第4節 高等小学校の大衆化と英語教育の隆盛期:1919〜1940年
4-1. 英語加設率の急増と検定教科書の隆盛
4-2. 1920〜30年代の英語学習状況
4-2-1. 神戸小学校尋常科
4-2-2. 和歌山師範附属小学校尋常科
4-2-3. 川崎市特設高等小学校
4-2-4. 私立大森清明学園(東京)
4-3. 戦争と小学校外国語科
第5節 戦時下と敗戦占領下の激動期:1941〜1946年
5-1. 国民学校の成立と外国語科
5-2. 英語教科書の5種選定と国定化
5-2-1. 国民学校の英語教科書
5-2-2. 『文部省小学新英語読本』
5-2-3. 『高等科英語』
5-3. 国民学校高等科と新制中学校の英語教育
5-4. 国民学校成立前後の英語学習人口
第6節 小括
第6章 実業補習学校・青年学校の英語科教育
第1節 制度的変遷と英語科の位置
1-1. 実業補習学校の制度的変遷と英語科の位置
1-2. 青年学校の制度的変遷と英語科の位置
第2節 英語教育の実施状況
2-1. 英語の授業時数と教授内容
2-2. 実業補習学校の英語教師と英語科の開設状況
第3節 英語教科書の実態
3-1. 英語教科書の多様な使用状況
3-2. 実業補習学校および青年学校専用の英語教科書
3-2-1. 1920年代の実業補習学校用の英語教科書
3-2-2. 1930年代の商業系補習学校・青年学校用の英語教科書
3-2-3. 1930・40年代の工業系青年学校用の英語教科書
3-2-4. 敗戦直後の青年学校用の暫定英語教科書
第4節 英語の学習状況
4-1. 名古屋市立三蔵実業補習学校
4-2. 四日市市立商工専修学校
4-3. 横浜市立横浜商業専修学校
第5節 小括
第7章 陸海軍系学校の英語科教育
第1節 日本陸軍の英語科教育
1-1. 陸軍の教育機関と外国語教育課程
1-2. 陸軍幼年学校の外国語教育
1-2-1. 陸軍幼年学校の制度的概観
1-2-2. 陸軍幼年学校の外国語教育とその問題点
1-2-3. 陸軍幼年学校の英語教育
1-3. 陸軍士官学校の英語教育
1-3-1. 予科士官学校の制度と教育内容
1-3-2. 外国語の授業回数等
1-3-3. 外国語教育の内容と程度
1-3-4. 予科士官学校の英語教官と教科書
1-3-5. 士官学校(本科)・航空士官学校の外国語教育
1-4. その他の陸軍系学校の英語教育(概観)
1-4-1. 陸軍経理学校
1-4-2. 陸軍大学校
1-4-3. 陸軍中野学校
1-5. 敗戦後のジャワ抑留地での英語教育
第2節 日本海軍の英語科教育
2-1. 海軍の教育機関と外国語教育課程
2-1-1. 海軍の教育機関
2-1-2. 海軍の外国語教育課程
2-1-3. 授業時間数と外国語の比重
2-1-4. 海軍上層部による生徒の温存と普通学重視
2-2. 海軍兵学校の英語教育
2-2-1. 海軍兵学校の外国語教官
2-2-2. 海軍兵学校の英語教授法
2-3. 海軍兵学校の英語教科書
2-3-1. 英語教科書の種類
2-3-2. 実際の教科書使用状況
2-4. 海軍兵学校予科の英語教育
2-4-1. 海軍兵学校予科の英語教官と教授法
2-4-2. 海軍兵学校予科の英語科長 木村忠雄
2-4-3. 海軍兵学校『英語教科書(予科生徒用)』(1945年)
2-5. 海軍機関学校の英語教育
2-5-1. 海軍機関学校の英語教官と教授法
2-5-2. 海軍機関学校の英語教科書
2-6. 海軍経理学校の英語教育
2-6-1. 海軍経理学校本校の英語教育
2-6-2. 海軍経理学校予科の英語教育
第3節 小括
第8章 職業系諸学校における英語科教育の特徴
第1節 学校種別の特徴
1-1. 実業学校
1-2. 師範学校
1-3. 高等小学校
1-4. 実業補習学校・青年学校
1-5. 陸海軍系学校
第2節 全体的な特徴
参考文献
初出一覧
あとがき
索引
図1-1〜1-4 学校系統図
図2-1 尋常小学校卒業者の進路(1936年)
図2-2 成績と進路との関係(1936年)
図2-3 資産と進路との関係(1936年)
図2-4 外国語教科書検定認可数の変遷(1887-1944年)
図2-5 学校種別の外国語教科書発行状況(1887-1947年)
表2-1 学校種別、教科書種類別の発行状況(1887-1946年)
写真3-1 工業学校用の英語教科書
写真3-2 出田新の農学校用英文教科叢書(出田の旧蔵書)
写真3-3 商業学校用の英語教科書
表3-1 実業学校の制度と外国語科の位置
表3-2 三重県立中等諸学校入学者の出身階層(1902年)
表3-3 生徒数の比較(1900-1946年)
表3-4 実業諸学校の生徒構成(1900-1946年)
表3-5 工業学校における英語の時間数・教授内容等(1920年まで)
表3-6 三重県立工業学校で使用された英語教科書(1907-1911年)
表3-7 工業学校における英語の時間数・教授内容等(1920年代)
表3-8 工業学校における外国語の時間数・教授内容等(1930・40年代)
表3-9 和歌山県立工業学校で使用された英語教科書(1941年度)
表3-10 農業学校における英語の時間数教・授内容等(甲種本科:1910年まで)
表3-11 農業学校における英語の時間数・教授内容等(乙種)
表3-12 農業学校における英語の時間数・教授内容等(甲種本科:1920年以降)
表3-13 農業学校の英語担当教員
表3-14 農業学校で使用された英語教科書
表3-15 商業学校における外国語の時間数・教授内容等(1884-1898年)
表3-16 商業学校の教科目(商業学校規程:1899年)
表3-17 商業学校における外国語の時間数・教授内容等(1900-1918年)
表3-18 三重県立四日市商業学校教科書一覧表(1905年)
表3-19 商業学校における外国語の時間数・教授内容等(1992-1929年)
表3-20 英語教授研究大会参加者の構成(1927-1933年)
表3-21 商業学校における外国語の時間数・教授内容等(1930-1943年)
表3-22 男子商業学校の転換・廃校数および定員数(1944年)
写真4-1 岡倉由三郎の師範学校専用英語教科書
図4-1 師範学校生の英語選択状況(1910-1939年)
図4-2 師範学校専攻科の英語専修状況(1926-1939年)
図4-3 師範学校英語と小学校英語の相関性(1931-1939年)
表4-1 師範学校の制度的変遷の概観
表4-2 師範学校本科における英語科の教授内容(1886-1907年)
表4-3 師範学校別・学年別教科書一覧・1(1886-1905年)
表4-4 師範学校別・学年別教科書一覧・2(1909-1924年)
表4-5 師範学校の検定英語教科書(1920-1941年)
表4-6 師範学校別・学年別教科書一覧・3(1925-1941年)
【資料4-1】 師範学校における英語選択率(1931-1939年)
【資料4-2】 師範学校専用の検定済英語教科書(1907-1941年)
写真5-1 啄木自筆の小学校英語教案(1906年)
写真5-2 明治期の小学校角英語教科書・教材
写真5-3 神田乃武の小学英語読本・巻1(1904年)
写真5-4 和歌山師範附属小での尋常1年生への英語授業(1924〜25年頃)
写真5-5 国民学校期の国定英語教科書と指導書・参考書
図5-1 高等小学校における英語科の加設状況(全国平均:1900-1940年)
図5-2 道府県別英語加設率の変化(3年分の累計)
図5-3 道府県別英語加設率(1939年)
図5-4 都市と農村部の地域別加設率(三重県内;1933年)
図5-5 神戸小学校の英語会プログラム(1932年)
表5-1 大島高等小学校での英語履修者の分布(1902年)
表5-2 男女による英語の授業時間数の違い(1936年)
表5-3 東京府教育会附属小学校英語科教員伝習所の教授内容と教材配当
表5-4a 三重県小学校教員検定試験参考用図書(1904-1942年)
表5-4b 長野県小学校教員検定試験用図書(1908年)
表5-5 高等小学校本科と別科の英語授業時間数および教授内容(1887-88年)
表5-6 明治20年代前半の高等小学校における英語教科書の選定状況
表5-7 石川県高等小学校英語試業細目一覧表(1886年)
表5-8 明治20年代の小学校における英語教科書の使用状況(全国)
表5-9 三重県の高等小学校で使用された英語教科書
表5-10 昭和期に使用された検定教科書
表5-11 小学校用「5種選定」英語教科書
表5-12 新制中学校へ勤務する直前の経歴と新規採用(1947年)
表5-13 免許別教員数(1947年)
表5-14 小学校各種教員免許状所持者の勤務先(1947年)
表5-15 免許資格別教員数(1948年)
【資料5-1】 高等小学校における英語の加設状況(全国;1900-1940年)
【資料5-2】 道府県別の英語加設率
写真6-1 実業補習学校・青年学校専用の英語教科書
表6-1 実業補習学校の授業形態(1930年)
表6-2 満20歳青年男子の学歴比較(1940年)
表6-3 実業補習学校・青年学校の学校数・生徒数・専任教員数
表6-4 実業補習学校・青年学校における英語教育の実施状況(1898-1941年)
表6-5 実業補習学校の英語教員(1928年)
表6-6 実業補習学校・青年学校用の英語教科書一覧
表6-7 大阪工業英語研究会著Beginner’s Technical Reader(1937年)の内容
写真7-1 仙台陸軍幼年学校生徒の英語ノート(1943年)
写真7-2 敗戦の年に刊行された『陸軍幼年学校英語教程』(1945年)
写真7-3 陸軍士官学校の英語教科書類
写真7-4 ジャワ抑留下での「初等英語講座」プリント(1946年)
写真7-5 海軍兵学校での平賀春二の英語授業
写真7-6 自宅で英語を教える井上成美(1952年)
写真7-7 海軍の英語教科書
図7-1 教科書類を焼却処分する予科生徒たち(1945年8月)
表7-1 陸軍外国語教育史関係年表
表7-2 陸幼の期・期間・生徒数
表7-3 陸軍中枢部における幼年学校出身者の位置
表7-4 陸幼の外国語修学人員区分表(1944年)
表7-5 陸軍幼年学校の外国語課程細目(1887-1939年)
表7-6 陸軍士官学校・航空士官学校卒業・修業人員表(1934-1945年)
表7-7 予科士官学校の外国語科目と程度(1932-1945年)
表7-8 予科59期「教授部課業教育程度表」(1943年)
表7-9a 予科60期「教授部課業教育程度表」(1944年)
表7-9b 予科60期「各期教授部課業課程進度基準表」(1944年)
表7-10 外国語教育の目的と内容程度(1944年)
表7-11 予科士官学校の英語教官(1927-1945年)
表7-12 陸軍の英語教科書
表7-13 海軍3学校の修学状況(1932-45年)
表7-14 海軍外国語教育史関係年表
表7-15 海軍兵学校規程(1928年)
表7-16 海軍兵学校教育綱領(1939年)
表7-17 教科書及参考書編纂規程(1921年)
【資料7-1】 海軍の英語教科書
表8-1 学校種別の英語履修率と履修者数の推計(1926年度)
表8-2 学校種別の英語履修率と履修者数の推計(1942年度)