岩手近代教育史 第三巻
刊行によせて(中村直)
監修のことば(黒沢誠)
刊行のことば(新里盈)
序(長岡高人)
序章 戦後の世相と岩手県
第一節 占領下の世相と岩手県
一、終戦の前後
終戦まで/終戦処理
二、占領下の民主主義化
旧体制の排除と新体制への始動/日本国憲法/新しい民主的体制の発足
三、生活向上への苦闘
生きるために/相つぐ災害/復興から発展へ
四、平和条約の締結
独立に向って/平和条約締結
第二節 独立後の世相と岩手県
一、険しい独立国家への道
不安定な国際情勢/独立国家日本の体制確立/経済復興と岩手県/明と暗と
二、高度経済成長と岩手県
経済大国日本と国際社会/高度成長下の岩手県
第一章 終戦と新教育の発足(昭和二十年八月~昭和二十六年三月)
第一節 終戦と模索
一、終戦の措置
1 国体護持の教育
終戦の詔書に関し訓令/新日本建設の教育方針/新教育推進の指導者講習会
2 占領政策としての教育
占領軍の四大指令/寝耳に水の修身・地・歴教育の停止/日本の歴史は日本人が書く/御真影・教育勅語等の返還/楠公像等の撤去/婦人参政権と女子教育刷新
二、占領下の教育
占領軍県下に進駐
第二節 新教育制度の発足
一、新教育模索と教育行財政
第一次米国教育使節団報告書/新教育指針/新教育の指導者講習会及び校長会議/修身・日本歴史及び地理の授業と新しい教科書/公民科を通しての道徳教育/不動公民学校・太田農工学校の実験措置/教員の確保と再教育/「教育職員免許法」にもとづく現職教育/助教諭解消のための対策/校舎不足
二、新教育制度の発足
新憲法と教育/教育基本法/学校教育法/岩手県新教育制度実施要綱/楽手指導要領一般編(試案)
第三節 新教育制度の行政組織と行財政
一、教育行政組織
教育委員会法の成立と経過/県教育委員会の発足準備/県教育委員の選挙/県教育委員会初代教育長の発令/教育委員会の発足/事務局組織機構と発足当時の活動/教育委員会発足当時の活動状況/教育委員会制度の課題
二、教育行財政
教員の現職教育と再教育/学習指導要領と現場/県強化課程改善委員会発足/岩手県地域課題設定委員会設置/地域カリキュラム作り/教科指導委員の設置/サマータイムの実施/週五日制の実施/体育指導委員の設置/中央における教育財政/地方における教育財政
第四節 国民学校から新しい小学校へ
一、新教育と教育課程
新教育発足のころ/教育課程編成の動向/新教育初期のあれこれ
二、社会科・家庭科・自由研究
社会科の誕生/社会科の授業/男女共に学ぶ家庭科/新しい領域自由研究
三、社会科を通しての道徳教育
四、新しい学習指導法と評価の改善
新しい学習指導法/学習評価の考え方と方法
五、教科用図書と教材・教具
終戦と教科書/教科書の採択制度/教具・教材の充実
第五節 新制中学校の発足
一、義務教育としての中学校
教育刷新委員会の学制改革案/新教育制度への取り組み方/新制中学校の性格/移行措置への対応
二、開校の苦心
校舎の不備/二部授業/苦しい財政/地区民の協力/教員充足の苦心
三、カリキュラムと教科用図書
学習指導要領/道徳教育/カリキュラム改善委員会とモデルスクール/地域課題設定/県基準教育課程完成/現職教育/教科用図書委員会/教科書展示会
四、新しい学習指導
学習指導/単元学習/討議法その他の学習方法/参考資料
五、試行錯誤の社会科学習
五里霧中の社会科/新教科への不安
六、生後変更による生徒の当惑
遠距離通学/頻繁な学区変更/男女共学
七、中学生の一週間
新しい時間割表/週五日制授業
第六節 新制高等学校の発足
一、新制高等学校の誕生(昭和二十三年四月)
1 旧制中学校から新制高等学校へ(昭和二十三年四月一日)
旧制中学校在学生の移行措置
2 新設新制高等学校(昭和二十三年~二十五年度)
3 県立美術工芸学校の創設(昭和二十三年五月一日)
4 新設定時制・通信教育(昭和二十三年~二十五年度)
定時制課程/定時制分校の設置/高等学校通信教育の発足
二、統合と学区制(昭和二十四年度)
学校統合並びに総合制の実施/統合の状況/通学区域の設定
三、入学者選抜方法
文部省の指針/昭和二十四年度入学者の選抜/昭和二十五年度入学者の選抜/昭和二十六年度入学者の選抜
四、高等学校の開設と財政
県財政と地元市町村等の協力/開設当初の校舎施設等の状況
五、男女共学
初めての男女共学
六、教育課程と学習指導
教頭学校教育課程の原型/選択教科制と単位制/教育課程の一本化/強化以外の教育活動/シューパーヴァイズド・スタディ/学習指導法の基本/教科書/学校図書館/視聴覚教室と科学教育/ホーム・プロジェクト
七、評価と生徒指導要録
評価と「累加記録摘要」/生徒指導要録
八、特別教育活動と道徳教育
校友会・自治会から生徒会へ/クラブ活動/青少年不良化と道徳教育/高校生の不良化/道徳教育/道徳教育四原則
九、定時制・通信教育初期の状況と問題点
初期の定時制・通信教育/定通教育振興策/定時制教育の問題点
十、高等学校再編成の問題(昭和二十五年度)
高等学校編成の計画/統合高校の解体
第七節 新制大学等の発足
一、岩手大学の発足
岩手県内の専門学校の状況/岩手大学発足までの経過/岩手大学の発足/学長問題/専門学校の廃止/附属学校
二、岩手医学専門学校から岩手医科大学へ
岩手医科大学の発足/医学部に女子学生入学許可/岩手大学との合併問題
三、岩手県立女子専門学校
第八節 産業教育の新発足
一、農業教育の改変
学制改革と新農業教育法の発足/新農業教育法の展開/学校農業クラブの誕生/農業高校の改変/農業教育の協同評価
二、工業教育の崩壊と再建の芽生え
工業高校の荒廃/工業教育再建の動き/地域産業に密着した工業教育の新発足/県内工業学校の変遷
三、商業教育の解放
男子商業学校の復活/高等学校の総合制と商業学校の変転/教育課程の変遷
四、水産教育
終戦直後の実習施設/学制改革による水産教育体制の確立/宮古水産高等学校の発足/広田水産高等学校の発足/久慈高等学校水産科の創設
五、家庭科教育の改変
一般的情勢/家庭技芸課程/家庭技芸課程の不振/新家庭科教育法
第九節 特殊教育
一、終戦時の盲啞学校
二、盲・聾教育義務制実施
盲・聾学校の分離/盲・聾教育義務化に伴う児童調査
三、岩手県立盲学校
盲・聾分離後の教育/マイクロバス使用による初の校外学習/第一回東北盲学校体育大会/岩手医科大学と提携し開眼手術
四、柴内魁三と盲教育義務制の促進
五、岩手県聾学校
生徒の状況と教育課程/聴話学級の新設/第一回東北聾学校文化体育大会
六、特殊学級のあらたな設置
精簿学級設置と本県の対応/病虚弱児養護学級
第十節 へき地教育
一、へき地の多い岩手県
へき地町村、へき地学校と単級、複式学校/戦前のへき地教員の待遇/へき地の設置義務免除/複式、単級教育のもり上がり
二、へき地教育振興法制定までの岩手県単独事業
教員不足で学校閉鎖も/へき地赴任支度金等の支給/へき地教育施設等充実/へき地教育育英制度の創設
三、へき地学校に対する級別新指定
へき地所在公立学校在勤職員の特殊勤務手当
第十一節 学校保健、給食活動
一、児童・生徒の体位の低下
戦後の食糧難
二、学校保健の実態
戦時中の学校衛生/終戦直後の学校衛生/学校保健活動の実情/戦後の学校保健活動/学校風呂と虱駆除/歯科へき地巡回診察/養護教諭の養成
三、学校給食の実態
欠食児童救済としての学校給食/新しい学校給食の発足/ユニセフと脱脂粉乳/モデルスクールの公開指導会の実施/県学校給食会の誕生
第十二節 私学教育
一、私学制度の確立
教育刷新委員会の私学振興方策/教育基本法・学校教育法と私学/私立学校法の公布とその内容/私立学校審議会の設置/私立学校事務局の設置
二、財団法人から学校法人へ組織変更
三、中学校・高等学校教育の新展開
1 岩手中学校、岩手高等学校
創立者と沿革/建学の精神と学風/教育の特色
2 盛岡白百合学園中学校、盛岡白百合学園高等学校
創立者と沿革/建学の精神と学風/教育の特色
3 岩手女子高等学校
創立者と沿革/建学の精神と学風/教育の特色
4 岩手橘高等学校
創立者と沿革/建学の精神と学風/教育の特色
5 久保学園高等学校
創立者と沿革/建学の精神と学風/教育の特色
6 一関商工高等学校
創立者と沿革/建学の精神と学風/教育の特色
7 一関修紅高等学校
創立者と沿革/建学の精神と学風/教育の特色
8 専修大学北上高等学校
創立者と沿革/建学の精神と学風/教育の特色
9 松尾鉱山高等学校
沿革/教育目標/特色
四、各種学校の開設
木の花学園/谷村学院/盛岡生活学園
第十三節 就学前教育
一、幼稚園制度の確立
教育刷新委員会の審議/学校教育法の制定と幼稚園/幼稚園の目的
二、文部省「保育要領」の刊行
「幼児教育の手びき」/十二項目の保育内容
三、児童福祉法の制定と保育所
四、終戦直後の幼稚園・保育所のようす
幼稚園の状況/保育所の状況
五、教職員
幼稚園教員の資格/保育所保母の資格/教職員の待遇
六、研究組織
岩手県保育連合会/岩手県保育連盟/岩手県幼児教育連盟/岩手県保育研究会
第十四節 育英奨学事業
一、県内の育英事業団体
二、日本育英会の事業概要
大日本育英会から日本育英会へ/インフレと貸与額/奨学生採用の推移/奨学生の選考
第十五節 民主主義と社会教育
一、社会教育課程の独立と社会教育研究大会
社会教育課の誕生/社会教育研究大会
二、社会教育法の制定と社会教育委員の設置
社会教育法の制定/社会教育委員の設置
三、地域青年団体の再建
地域青年団体の再建/青少年指導者の養成/青年団体活動の発展
四、青年学級の誕生
青年学級の誕生/公費補助による開設の奨励
五、地域婦人団体の結成
婦人団体の再建/新たなあり方を求めて
六、婦人学級の誕生
婦人の学習会/婦人学級の開設
七、学校後援会からPTAへ
PTAの誕生/結成状況
八、ナトコ映画と視聴覚教育体制の確立
ナトコ映写機の配置/指導者の養成/視聴覚ライブラリー/へき地巡回映画
九、公民館の創設
公民館の創設/公民館の設置促進/活動の充実をめざして
十、戦後の図書館活動
市町村立図書館の状況/県立図書館のための新たな活動
第十六節 社会体育
一、新しい社会体育のめざめ
戦時中のスポーツ/戦後のスポーツ界
二、第一回国民体育大会と第一回県民体育大会の開催
明治神宮大会/第一回国民体育大会の開催/第一回県民体育大会の開催
三、岩手県営盛岡陸上競技場の誕生
終戦前の競技場/遂に県営森岡競技場誕生
四、岩手県体育協会の再出発
スポーツと学校体育/青年団体とスポーツ/岩手県体育協会の設立/よみがえる岩手県体育協会
第十七節 教職員
一、教職員適格審査はじまる
審査委員会の構成等/審査の経過/不適格者
二、現職教育実施
現職教育の始まるまで/現職教育始まる/IFEL講習会
三、教職員の構成と小・中学校関係人事
1 教員不足と構成
教諭の絶対数の不足/定員定額について本県に及ぼす影響/結核性疾患のための休職者
2 教員不足の対策
3 レッド・パージ
退職勧奨の基準/レッド・パージの背景
4 教員の人事異動
小中学校関係の人事/県立学校関係の人事
四、教職員の給与
1 新給与制度の実施まで
官吏俸給令の制定/凸凹調整の実施/一斉昇給の実施
2 新給与制度の実施
二千九百二十円ベースへの切替え/三千七百九十一円ベースへの切替え/六千三百七円ベースへの切替え
3 補正昇給と職歴再計算等による給与改善
補正昇給の実施/職歴再計算等による給与改善
4 教育職員級別推定表の改正と、七千九百八十一円ベースへの切替え
教育職員級別推定表の改正/七千九百八十一円ベースへの切替え
第十八節 教職員団体の結成と活動
一、組合の結成
1 盛岡農学校職員組合結成
県内中学校教員組合活動の状況/盛岡農学校職員組合
2 盛岡市中学校職員組合連合会(中教組)結成
中教組の結成と県内中学校教員組合の動向/岩手県教職員組合連合会(県教組)と中教組/二・一ストと中教組/二・一スト中止後の動向
3 岩手県教職員組合連合会の発足(昭和二十一・五・二十一)
全教協結成大会開く
4 岩手県教員組合(岩教組)の結成(昭和二十二・一・十九)
岩手県教員組合
5 岩手県高等学校職員組合(高教組)結成
岩教組内の高校部/岩教組から脱退高教組結成/全高教結成の活動/事務職員組合結成
二、岩手県教育会の解散
岩手観教育会のあゆみ/岩手県教育振興財団
三、労働協約
県と岩教組の労働協約の締結
四、知事転倒事件
事件のあらまし/事件のまき起こした波紋/公判/判決
第十九節 岩手県教育研究所の創設
一、創設の経過
二、創設以来の庁舎の変遷
三、研究の特徴
四、調査研究活動
実験学校と調査協力学校/現場との共同研究/グループ研究と故人研究/教育研究所東北・北海法ブロック連盟の発足
五、教育相談
六、現職教育
教育研究協議会/講習会、講演会
七、資料の作成提供等
「岩手教育」の復刊/資料の作成、出版
第二十節 災害と教育
一、キャザリン台風による災害
大災害の状況/学校関係の被害
二、アイオン台風による災害
大災害の状況/学校関係の被害
三、岩手師範学校女子部の火災
第二章 新教育の伸展
第一節 平和条約締結
一、主権の回復
主権の回復と教育/本県教育の動向
二、岩手教育会館等の接収解除
接収施設とその解除/教育会館の帰属問題/高教組の主張
第二節 教育政策の推進
一、教育課程の改訂
二、義務教育費国庫負担法の公布
市町村立学校職員給与負担法の公布/義務脅威億樋国庫負担法の公布
三、補助関係法
学校図書館法と理科教育振興法/就学奨励についての国の援助
四、教職員給与の三本建俸給表の制定
岩手県議会で三本建実施を決議/教育職員三本建俸給表の制定
五、教育の中立性維持の次官通達(昭・二八・七・八)
占領政策の転換と教育政策の変化/山口県小中学生日記事件
六、教育二法公布
姉帯中学校事件/「君が代」斉唱事件/その後の経過/教育二法公布
七、高学歴者の給与是正
八、等級別給与制度の採用
第三節 教育行財政の整備と伸展
一、教育行政組織
市町村教育委員会設置既定の変遷/市町村教育委員会設置準備/地方教育委員の選挙と委員の構成/市町村教育委員会の発足/県教委と地教委の人事協定/地教委発足後の課題と伸展/教育委員会制度の全面的な改正
二、教育行財政
県教育目標の決定/基準教育課程の編成/修学旅行・学校対外試合方針きまる/教科指導委員の設置/結核審査委員会設置/教育費について
第四節 小学校教育の伸展
一、学習指導要領の改訂
改訂の要点と社会科・家庭科の動き/改訂と県の対応/各学校の次官配当の工夫
二、教育目標の設定と教育課程の整備
県教育委員会の施策/教育目標・教育課程作成の経緯
三、教科以外の活動
「道徳」特設に傾く/道徳教育実践の試み/教科以外の活動
四、教材・教具の整備
国の施策と各学校の努力
五、災害と教育
修学旅行のバス転落事故/事故のようす/事故の原因/合同慰霊祭/修学旅行に高まる批判
第五節 中学校教育の伸展
一、進む校舎建設
二、教育内容の整備
学習指導要領(試案)の改訂/学習指導法の研究と充実
三、教員の研修
研究指定校の発足
四、修学旅行の苦心
修学旅行基準/関東・北海道方面へ
五、進路指導
高校入試選抜制への対応/就職指導
六、特別教育活動
生徒会活動/クラブ活動
七、教育機器の伸展
教師自作の教育機器/学校放送(校内放送)
第六節 高等学校教育の普及
一、新制高等学校の再編成
統合高等学校の分離・独立/総合制の見直し/校名の変更
二、県立学校管理運営に関する規則
管理運営規則の制定と学則
三、教育課程の改訂
まえがき/昭和三十一年第二次改訂
四、男女共学の推移
五、学区制と高校入学者選抜
本県の学区制/学区外二割許容制度/試験科目及び選抜方法
六、定時制教育
定時制教育の問題点と二年課程/定時制生徒の動向と定時制教育振興策/「村立」定時制玉山高等学校
七、通信制教育―整備充実の施策
通信教育の振興
第七節 大学教育の普及
一、岩手大学
大学の体制整備と一般教育部の独立/各学部の整備/学芸学部の附属学校
二、新制岩手医科大学
岩手医科大学の発足/教養課程を日本大学三島校に委託/再興の時代
三、盛岡短期大学
盛岡短期大学の発足/家政科・美術工芸科並立時代
四、修紅短期大学
第八節 産業教育の振興
一、教育政策
産業教育振興法の公布/地方産業教育審議会規則の制定公布
二、農業教育の振興
産業教育振興法と農業教育/地域課題と各農業高校の対応
三、工業教育の復活と近代化
産業の復興と工業教育の推進/施設・設備の整備と工業教育の近代化/教科課程の整備と高度化する指導内容/工業教員の確保と現職教育
四、商業教育の伸展
商業課程の分離と新設/産業教育振興法と岩手県高等学校商業教育協会
五、水産教育の振興
三陸高等学校から再び都水産高等学校へ/船越分室の設置/広田高等学校再び広田水産高等学校へ/久慈高等学校水産科
六、家庭科教育の振興
産業教育振興法と家庭科/家庭課程の設置/文部省産業教育研究指定校
第九節 特殊教育
一、特殊教育の推進
特殊教育の施策と現状/岩手県特殊教育研究会の設立と研究活動/就学奨励法の成立
二、県立盲学校の状況
別科・按摩科の新設/暖房設備の設置
三、県立聾学校の状況
一ノ関市に分室設置/利用し養成施設認可/授業の状況
四、小・中学校における特殊教育
精神薄弱児童/病虚弱児学級/肢体不自由児学級/施設や病院内分校の開設
第十節 へきち教育の伸展
一、へき地教育振興法の成立
全国へき地教育振興促進期成会の結成/岩手県へき地教育振興促進期成会の結成/へき地教育振興法の成立
二、特別地区に教育主事を置く
特別地域に教育主事設置
三、県立小学校教員養成所の開設
四、教員養成所の廃止と教員研修所の設置
教員研修所設置/理科教育の研修/研修所の再出発
第十一節 学校保健・給食の普及
一、小学校の完全給食はじまる
副食から完全給食へ
二、学校給食法の公布
学校給食の危機/学校給食法制定/歴史的意義の深い給食費補助/夜間学校給食その他
三、保健管理巡回指導はじまる
へき地学校の保健管理指導/多いビタミン欠乏症
第十二節 私学教育の伸展
一、私学教育と教育行財政
私立学校振興会法の成立/私立学校教職員救済組合法の成立/県から初の施設費補助金の交付
二、小・中学校の開設と公立移管
頌美小学校・中学校の開設/盛岡白百合学園小学校の開設/私立小岩井小学校・中学校の公立移管/私立松尾鉱山学園小学部・中学部の公立移管
三、高等学校教育の伸展
富士短期大学附属花巻高等学校の新設/水沢第一高等学校の新設/谷村学院高等学校の新設/生活学園高等学校の新設
四、各種学校の普及
各種学校の新設と廃止の状況/教科ごと学校数と地域別の分布状況
第十三節 就学前教育の普及
一、幼稚園制度の整備
幼稚園設置基準通達/幼稚園教育要領の刊行
二、幼稚園教育の普及
開設増加/新しい幼稚園教育の現況
三、就学前教育率の考察
幼稚園就園率/保育所の普及
第十四節 育英奨学事業
一、県内育英事業活動の助成
二、県立学校授業料減免制度
三、日本育英会の事業概況
奨学金貸与月額の推移/予約採用/大学小学生の予約採用等/育英友の会岩手支部/奨学金の返還/府警負担教育費
第十五節 村づくりと社会教育
一、総合開発に即応する社会教育行政
県勢振興計画と社会教育/生活科学の振興/村づくり社会教育/社会教育協同研究/市町村の社会教育の状況
二、青年学級振興法の制定
青年学級振興法の制定/内容の充実
三、自主活動をめざす青年団体
自主的な活動傾向/新しい青年団論/組織と活動の状況
四、婦人学級の普及
公費補助と婦人学級/婦人学級の問題点/再び増加の傾向
五、県婦人団体協議会の結成
県婦人団体協議会の結成/組織の再整備/活動の傾向
六、正常な発展をめざすPTA
県PTA連合会の結成/本来のあり方の追究/ゆれる教育会とPTA/岩手県児童会館の落成
七、生活科学講座への取り組み
生活科学講座の開設/生活科学研究発表会
八、地区視聴覚ライブラリーの設置
地区視聴覚ライブラリーの設置/ライブラリー連絡協議会の結成/先駆的なライブラリーの事例/映画フィルムの利用状況等
九、新しい村づくりと公民館
市町村合併と公民館の統廃合/施設・職員体制
第十六節 社会体育
一、社会体育の興隆
全国大会の開催/県人のオリンピック参加/国内冬季大会の開催
二、各種スポーツ団体の充実
市町村のスポーツ団体
三、岩手国体誘致へのめばえ
東北ではじめての三県国体/隣県秋田県の国体開催
第十七節 教職員
一、教職員の構成と人事
小・中学校関係/県立学校関係
二、教職員採用試験初めて実施
終戦後の教員不足/教員採用方式の変遷/教員志願者の増加と採用試験実施/第一回の採用試験/第二囘以降の採用試験
三、退職勧奨制度の実施
四、教職員の給与
給与条例の制定/三本建給与制度の実施/特例条例の制定
第十八節 教職員団体の活動
一、岩手県教員組合の活動
二、岩手県高等学校教職員組合の活動
高教組の給与闘争(学歴及び不利是正)/教委の第一次回答と撤回/第二次実施期日繰下げ回答/県議会の学歴是正勧告/学歴・不利是正各二分の一発令/給与闘争の終結/全高教と県高教組
三、校長会関係の動向
岩手県教職員組合連合会に加入/地方公務員法制定と校長の動き/岩手県小・中学校長協議会の結成
第十九節 教育研究所の活動
一、機構等の変遷
二、調査研究活動
漁村カリキュラムの構成/山村教育計画の構成/県基準教育課程の作成/複式教育課程の構成/標準学力検査の作成/高校入学者選抜に関する研究/学寮、学習指導に関する研究/特殊教育、ガイダンス、道徳教育その他/岩手県教育史資料の編集
三、市立教育研究所の誕生
大船渡市教育研究所/陸前高田市教育研究所
四、教育研究の普及と効果
第三章 教育の整備・拡充
第一節 教育政策の拡充
一、概説
二、教育課程の改訂
改訂の経緯と方針/道徳の特設/道徳教育講習会(仙台)/道徳教育の推進/教育課程指導者/第二次の教育課程改訂
三、教科用図書の無償給与
教科書制度/教科書無償制度
第二節 教育行財政の拡充
一、学級編成及び脅威職員定数の改善
公立義務教区諸学校の学級編成及び教職員定数の標準に関する法律公布/標準法の効果/標準法の改正
二、管理主事の設置
三、管理職手当の支給
四、学校統合の推進
学校統合計画樹立のための調査/学校統合の県試案作成/学校統合の推進
五、学力調査実施
六、学習指導資料配布
七、教科指導員の配置
八、教育費の充実
緊縮から健全へ/教育費順調に充実
第三節 教育振興基本計画の策定
一、経過
計画策定の背景/企画班の設置/教育振興基本対策審議会の設置/審議会の答申と基本計画の決定
二、目的
格差解消/教育的民力論と経済計画との一体化/県内格差解消/教員の資質の向上
三、振興の方法
計画期間と財源見通し/市町村教育基本計画策定の促進/教育振興運動の発足
四、年次計画
1 第二次教育基本計画
計画修正の視点/修正計画の概要/昭和四十五年度運用修正計画の作成
2 第三次教育基本計画
策定の背景/計画の大系の再構成と年次区分の変更/計画の概要
五、市町村の振興計画
市町村教育振興基本計画策定指導/市町村計画
第四節 小学校教育の充実
一、学習指導要領の改訂
昭和三十三年十月の改訂/県教委の慎重な対応/移行措置期間の設定/学習指導資料の刊行配布/昭和四十三年七月の改訂/四十分授業の実施
二、特別教育活動・学校行事等と特別活動
トッカツの変遷/特活・行事等の実施例/特別活動への取り組み
三、特設「道徳」
道徳教育の推進
四、教育諸条件の整備
いかに教育諸条件が悪かったか/どのように改善されていったか/教育振興運動と諸条件の整備
五、教育研究活動の動向
研究活動の組織化/市町村の研究体制
六、教育機器の導入
映画・スライド・OHP/ラジオ・テレビ・VTR/シンクロファックス、アンサーチェッカー、LLなど
第五節 中学校教育の充実
一、指導内容の改訂と指導方法の改善
昭和三十三年の改訂と研修/昭和四十四年の改訂と研究実践
二、研究活動の活発化
研究指定校と研究指定地区/英語教育と研修/科学技術教育の研修/中学校教育研究会の発足
三、教育機器の充実と視聴覚教育の進展
視聴覚教育と指導行政/研究協議会とライブラリー/テレビ放送と教育機器/へき地教育と視聴覚教育
四、道徳教育の推進
新教育課程と「道徳」特設/指導行政と道徳教育/指定校の研究と「道徳」講習会/道徳教育の振興
五、生徒指導の発展
非行の増加と生徒指導/生徒指導主事の配置と教育相談/教育振興運動と健全育成/生徒の集団づくりと生徒指導
六、高校進学率の上昇と中学校
進学率の上昇と県下の状況/奨学制度の開始と進学/受験競争の激化と中学校/高校入学者選抜制度の改善
第六節 高等学校教育の充実
一、高等学校学習指導要領の改訂
新学習指導要領の告示/類型の明確化と単位数/新教育課程(高等学校)の実施/新学習指導要領/改訂教育課程(第四次)の実施
二、入学選抜学力検査方法の改正―五教科制―
学区制について/選抜方法/調査書の取扱及び出願調整
三、高校生急増対策
急増対策の基本的考え方/急増対策の実施状況
四、高校教育の大要か―理数科の設置―
高校教育の多様化と教育課程の改善/理数科の設置/高校生の多様化と生徒指導
五、高校生の政治運動
六、定時制・通信教育の充実
定時制教育振興方針と実施状況/定時制卒業生と地域との結びつき/通信教育の状況/教育基本計画と定・通センタースクール設置/NHK教育放送と通信教育/技能連携教育/駐在員と分室の配置/定時制生徒の推移
七、施設・設備の充実
財政再建下の施設・設備の充実/文教施設・設備整備五か年計画/岩手国体と施設・設備の充実/視聴覚教育設備/定時制・通信教育設備の充実
第七節 大学教育の拡充
一、岩手大学
岩手大学の拡充と整備/脅威億学部の附属高校
二、県民医療と岩手医科大学
歯学部の開設と教養部の設置/第二次拡充期
三、岩手県立盛岡短期大学
別科と保育科の整備と拡充/法経科第二部の設置
四、私立大学
奥州大学(現、富士大学)/修紅短期大学/生活学園短期大学/アレン短期大学
五、一関工業高等専門学校
六、大学紛争
第八節 産業教育の充実
教育課程の改訂/職業教育の多様化
一、農業教育の充実と発展
農業近代化と農業教育/農業教育の体質改善と自営者養成校の指定/農業特別専攻科の設置/学習指導要領の改訂と農業教育
二、工業教育の充実と発展
経済の高度成長と工業教育施設拡充/地域産業指向から再び国家産業体制下に/技術革新に対応する工業教育の整備充実と教員の研修/工業教育関係団体の成立と活動状況
三、商業教育の充実と変貌
生徒の急増と商業科の学級増/商業科の変貌
四、水産教育の充実と発展
久慈水産高等学校独立と各校学科の推移/実習船の変遷と集中管理/整備の進む実習施設/国家資格認定/各種研究活動
五、家庭科教育の多様化
家庭一般四単位必修/職業教育を主とする学科/産業教育振興法に基づく研究指定校/家庭に関する学科の多様化/普通科等家庭科の施設・設備拡充/生活科の新設
第九節 特殊教育の充実
一、県立盲学校の状況
盲人新職業教育「養鶏」/盲弱分離の教育実施/岩手医科大学における人体解剖実習
二、県立盛岡聾学校、一関聾学校の状況
一関聾学校の独立/幼稚部設置/職業教育/口話教育/新教育課程/盛岡聾学校移転計画
三、県立養護学校の創設
岩手県立養護学校の開設/都南学園分室の開設
四、精神薄弱児学級の増設と言語障害児・難聴学級の開設
精神薄弱児学級/言語障害・難聴児学級の開設
第十節 へき地教育の推進
一、へき地学校の特別指定基準の改正
へき地教育振興法および同法施行規則の改正/県の対応措置
二、へき地教育センターの設置
へき地教育センター設置の構想/へき地教育センターの設置とその事業/へき地教育センターの具体的な活動
三、その他のへき地教育振興対策
へき地学校教職員に対する特別昇給/多学年学級担当手当/へき地小・中学校教員住宅の整備/高等学校へき地合同寄宿舎の設置/へき地学校の教育環境の整備/児童・生徒に対する対策/教育内容の改善
第十一節 学校給食の拡充
一、すずらん給食
善意が実ったすずらん給食
1 へき地の子どもと給食
体位が劣るへき地の子ら/栄養不足からの疾病/ミルク給食の効果
2 へき地学校給食特別対策要綱制定
すずらん給食が導火線
二、県下高度へき地に完全給食を実施
高度へき地校に特別措置
三、学校給食の定着
学校給食法制定以後の伸展/昭和四十年代の学校給食/昭和四十六年度の動き
第十二節 私学教育の拡充
一、私学教育と教育行財政
臨時私立学校振興方策調査会の答申/初の運営費補助金/融資制度の発足/退職手当制度の確立
二、廃校の小・中・高等学校
私立釜石鉱山小学校・中学校/岩手女子中学校/松尾鉱山高等学校
三、高等学校の充実
私立高等学校の生徒急増対策/向中野学園高等学校の新設/龍沢高等学校の新設
四、各種学校の拡充
各種学校の新設と廃止の状況
五、私学団体の結成と活動
社団法人岩手県私学協会/社団法人岩手県私立幼稚園協会/社団法人岩手県専修学校各種学校連合会/岩手県私学連合会/岩手県私立小・中・高等学校父母の会/社団法人岩手私学教育振興会/社団法人岩手県私学更生協会
六、私学の躍進
生徒急増に果たした役割/岩手県私学祭の開催/視学団体の結成/私学に対する助成/私立高等学校入学生徒数の推移
七、私立高等学校教育の課題
私学財政の安定/生徒の確保/授業料等減免制度の推進/魅力ある私学づくり
第十三節 就学前教育の拡充
一、幼児教育と教育行財政
幼児教育行政組織/幼稚園教育行財政/現在とられている助成措置/幼稚園教育費/九よ
二、開設の増加
地域格差/保育所の普及
三、幼児教育の拡充
幼児教育の普及度/岩手県における教育振興基本計画
四、教員養成機関
専修大学北上女子専門学院
第十四節 育英奨学事業
一、日本育英会奨学金貸与の推移
二、岩手県奨学金制度
工業教員養成奨学金制度/教育特別奨学生制度/財団法人岩手育英奨学会
第十五節 学校保健安全教育
一、児童・生徒の疾病と生涯
疾病像の急激な変化
二、学校保健法の公布と学校保健会の設立
教育としての学校保健/学校保健法の制定/学校保健の組織活動/岩手県学校保健会誕生
三、養護教諭再び養成
正規の養成コース
四、学校安全会法の公布と学校安全会岩手県支部の誕生
法の制定と支部誕生
第十六節 社会教育の総合化
一、社会教育法の一部改正と新たな体制の整備
社会教育法の一部改正/社会教育の総合化/生涯学習態勢の整備
二、青少年教育・婦人教育の再編成
青年学級の再編成/県立青年の家の設置/少年弾帯の育成強化/青少年健全育成設備費補助/青年団体の再編成/婦人学級の再編成/婦人団体の体質改善/婦人会館の建設
三、家庭教育学級の普及
家庭教育学級の開設
四、高齢者教育への取り組み
金ヶ崎町の「人生大学」/学習の場の拡充
五、ユネスコ活動の拡充
ユネスコ協会の結成促進/主なる活動
六、社会通信教育の普及
積極的な普及奨励/共同学習班の編成
七、地区ライブラリーの再編成
第六回全国視聴覚教育研究大会/視聴覚ライブラリーの再構成
八、部落公民館の整備促進
部落公民館整備費補助/部落公民館の活動
九、県立図書館の新館整備
県立図書館の移転新築
第十七節 第二十五回国民体育大会
一、岩手国体開催の決定
国体誘致への意欲/第二十一回国体誘致実らず/第二十二回国体誘致再び成功せず/遂に岩手国体の開催決定
二、岩手国体の成功と総合優勝
岩手国体開催の準備/夏季大会開・閉会式/秋季大会開・閉会式/国体の意義を確める閉会式/総合優勝を飾る
三、岩手国体の成果
県勢発展への期待/道路網及び施設の充実
四、県民運動と教育
第十八節 社会体育
体育・スポーツの生活化
一、社会体育の振興
健康への関心と体育スポーツへの期待
二、岩手のゴールデンプランの策定
岩手の国体とゴールデンプラン
第十九節 教育振興運動の推進
一、運動推進の基本構想
運動推進の基本構想/初年度の推進計画
二、提唱から普及へ
推進活動と実践活動/先導的な実践事例/青少年育成県民運動との連携/市町村における推進状況/指定地域育成事業/五年間の総括
三、組織と活動の総点検
組織と活動の総点検/今後の推進方策
四、普及から充実へ
新たな重点/市町村における運動の状況
第二十節 教育研究と教職員の研修
一、教職員の研修
1 教育行政の展望
2 自己研修と現職教育
現職教育の基本/現職教育担当課の方針
3 現職教育の類型
類型とその概要
4 現職教育の実際例
「教育課程研究の実態」の刊行/校長・教頭研修会/全国へき地教育大会
二、教育研究所の活動
主な調査研究活動/編集・観光事業
三、教育センターの開設
1 理科教育センターの開設と活動
待望の開設/理科教育センターの組織及び機構/理科教育センターの活動
2 教育センターの開設と活動
教育センターの開設/教育センターの組織及び機構/教育センターの活動/教科別研修講座/特殊領域別研修/教育研究生の研修/教育センターと現職教育/研究紀要の発行/教育センター発表会
第二十一節 教育研究団体の育成
一、研究団体の再編成と助成
二、研究団体の活動例
第二十二節 教職員
一、勤務評定の実施
1 勤務評定に関する規則公布
勤務評定と反対闘争/勤評実施の基準案作成/実施の申し合わせと反対闘争の拡大/実りなき論争/県の実施案作成/勤評実施準備一応整う
2 勤務評定審議会設置
勤務評定審議会設置までのいきさつ/勤務評定審議会発足と諮問/難航した勤務評定審議会/勤務評定金議会中間報告/勤務評定審議会の最終答申
二、全国一斉學直調査と教職員の懲戒処分
全国中学校一斉学力調査/岩教組の反対闘争と県の対応/学力調査全国最下位の実施率/教職員の懲戒処分
三、教職員の構成と人事
小・中学校関係/県立学校関係
四、教職員の給与
等級別給与制度下のベース改訂/特別調整額の支給
第二十三節 教職員団体の活動
一、教職員の組合関係
1 岩教組の活動
勤務評定反対闘争/教育課程講習会拒否闘争/学力調査実施反対闘争
2 高教組の活動
高校会館建設/高教組の統一行動/日高教と県高教組が日教組に加盟
二、小・中学校の校長会関係
小・中学校協議会の悩み/校長会の自主独立へ
第二十四節 災害と教育
一、地震津波等と教育
チリ地震津波/三陸フェーン災害/テント教室/十勝沖地震
二、松尾鉱山小学校児童圧死事件
痛ましい事故発生/悲劇の原因/悲しみの学校葬/松尾鉱山小学校について
三、一関第一高等学校の二度におよぶ出火
最初の出火/二度目の出火/犯人は在校生
四、学校火災防止対策
警備員の配置/県議会の意見書/学校火災防止の通達
五、教員保養所「秀山荘」の全焼
宿泊の五人焼死/惨事の原因
第四章 昭和(Ⅱ)教育課題による考察
第一節 終戦直後の教育現場
一、終戦と教育現場
八月十五日の国民学校/八月十五日の中等学校/八月十五日の県庁内政部教学課/終戦による不安
二、占領軍進駐と教育改革
1 占領軍指令が出される以前の教育修正
終戦への文部省の対応/終戦への県当局の対応
2 占領軍進駐による教育改革
GHQの教育に関する指令/GHQ指令の実施状況
三、岩手県下に占領軍進駐
進駐軍に対する県民への警告/米軍盛岡市及び県下に進駐
四、終戦直後の岩手県の学校教育
1 食糧難と教育
食糧不足/食糧難と岩手県の学校/食糧難に対して
2 終戦と教師像
価値観の混乱/教職員の生活困窮
3 授業と学校行事
授業再開/授業と学校行事
4 軍事教練等への措置
県通牒の概要/学校現場の対処
5 教科用図書の取り扱い
県通牒の概要/学校現場の対処
6 神道による教育の排除
忠霊室の撤去/御真影の奉還/教育勅語、詔書の奉焼/奉安殿の撤去
7 進駐軍の学校視察
学校視察の概要/進駐軍の視察に備えて/進駐軍の学校視察/進駐軍学校視察勧告事項の取り扱い
8 学園の民主化紛争
学園紛争の続発/紛争の特徴とその解決
五、結び
第二節 岩手県のカリキュラム編成活動
一、まえがき
二、県下のカリキュラム作成の動向
胆沢プラン/高田プラン
三、岩手県教育研究所の研究活動
実験学校とカリキュラム構成/標準農村カリキュラム/複式カリキュラムの構成/漁村カリキュラムの構成/山村カリキュラムの構成
四、岩手県基準教育課程の作成
地域課題の設定/教育目標の設定/岩手県基準教育課程/資料単元の編集/学習資料(人物篇)と特別教育活動の手引発刊
五、むすび
第三節 へき地教育
一、戦前のへき地教育
へき地教育の実態/複式・単級の教育
二、終戦後のへき地教育の実態と振興の機運
終戦後のへき地教育/へき地教区振興の機運
三、へき地教育振興法の制定とその後の進展
へき地教区振興法/へき地教育の実態調査/へき地教育振興施策の推進
四、へき地教育の課題と今後の対策
学習の条件整備と機会の拡大/学習指導の組織体制の確立/健康安全教育の充実/教育的環境づくりの促進
第四節 教育水準向上への努力
一、戦後の新教育と基礎学力
戦後の学力の実態/本県の学力水準/本県の学力が低かった背景・原因はなにか/全国最低に近い小・中学校の出席率/本県は小規模学校が多かった/充足率の低い施設・設備/教員についての問題点
二、文部省学力の調査の波紋
文部省学力調査以前の学力測定/文部省学力調査により学力低下が問題となる/学力向上研究協議会/勤評闘争と指導要領反対闘争/学力向上対策懇談会/学力向上対策が県教委の重点施策に/学力調査阻止闘争で再び混迷/学力全国最下位の衝撃
三、総合的学力向上対策の胎動
県教委重点施策の第一に学力向上対策を掲ぐ/研究指定校の設置/現職教育の拡大/学習指導資料の作成配布/指導体制の強化/研究団体の助成/へき地対策/学力向上にかかわる教育研究所の成果
四、教育振興基本計画と教育振興運動
抜本的な対策の確立/教育振興運動の提唱
五、生涯学習への志向と将来の展望
教育振興基本計画の修正/大惨事教育振興基本計画の策定
巻末資料
一、岩手県内新制中学校の変遷一覧表
二、岩手県内高等学校開校及び変遷一覧表
三、公立学校へき地特地指定級別表(小学校・中学校・高等学校)