図書目録マッカーサー ト シデハラ ソウリ資料番号:060007380

マッカーサーと幣原総理

サブタイトル
憲法九条の発案者はどちらか
編著者名
大越 哲仁 著者
出版者
大学教育出版
出版年月
2018年(平成30年)8月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
221p
ISBN
9784864295260
NDC(分類)
323
請求記号
323/O53
保管場所
閉架一般
内容注記
索引あり
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

日本国憲法第九条
はじめに

序章 憲法九条の発案者に関するマッカーサー説と幣原説、意気投合説
マッカーサー説の根拠
幣原説の根拠
幣原説に対する反論
マッカーサーと幣原の意気投合説
当事者の二人は共に幣原発案説を主張
その他の発案者説

第一章 「マッカーサーの三原則」のミステリー
「マッカーサー三原則」とは何か
部下のケーディスが勝手に削除した「自衛戦争の放棄」
マッカーサーの「Ⅱ原則」とGHQ草案の相違点
GHQ草案と日本国憲法との相違点
GHQ草案と日本国憲法に盛り込まれた東洋的な思想
「マッカーサーの三原則」に反したGHQの憲法草案の不思議
「マッカーサーの三原則」の要点は、天皇の地位と戦争放棄と華族の非政治権力化
「マッカーサーの三原則」は「原則」ではなく「希望事項」だった
「憲法研究会案」と民政局による日本国憲法GHQ草案の策定

第二章 マッカーサーがGHQ草案の採用を日本政府に求めた理由
『芦田均日記』に記録されたマッカーサーと幣原の会談の内容
極東委員会
マッカーサーに届いた極東委員会の「実に不愉快な」討議に関する報告の内容
「世界が必ず日本の真意を疑」う松本案
幣原が閣僚に説明したGHQ草案に関するマッカーサーの意図
GHQ側の資料による裏付け
幣原の枢密院におけるGHQ草案の説明
極東委員会の反発と承認

第三章 マッカーサーと幣原喜重郎の芝居
『芦田均日記』に記された幣原の芝居
第一次世界大戦と「国家ノ政策ノ手段トシテノ戦争」の放棄を定めた不戦条約
不戦条約と幣原外相
不戦条約と東京裁判とフィリピン憲法
マクマホン・ボールの日記に記されたマッカーサーの芝居
反日感情を背景とするオーストラリアの天皇制廃止の主張
マッカーサーのボールに対する説明が芝居だった傍証

第四章 憲法九条のフィリピン憲法起点説は議論上の「都市伝説」だった
フィリピンの一九三五年憲法
フィリピン憲法の戦争放棄の条項はスペイン国憲法がモデル
スペイン憲法とフィリピン憲法の戦争放棄条項のモデルは不戦条約
フィリピン憲法の条文と異なるGHQ草案の用語

第五章 マッカーサーの「三原則(希望事項)」のⅡの「戦争放棄」は幣原の発案だった
マッカーサーが考えるはずのない自衛戦争の放棄
敗戦国ドイツとイタリアの戦後憲法の戦争の放棄条項
イタリア憲法
ドイツ憲法
日本国憲法GHQ草案における「自衛権・交戦権峻別論」
「現在の世界に勃興している、国家の防衛とその保護のためのより高い理想」は当時のマッカーサーの国際情勢に関する認識とは異なる
逝去直前の幣原からの聞き取りをまとめた「平野文書」の存在
幣原が語った真相
朝鮮戦争勃発前のマッカーサーの憲法九条幣原発案発言
憲法九条は幣原が発案したと明記したマッカーサー書簡が発掘された

第六章 一九四六(昭和二一)年一月二四日 近代日本史の分水嶺
『マッカーサー回顧録』における記述
ペニシリンと戦争放棄条項提案のためらい
一九四六年一月二四日幣原提案説に対する反論について
昭和天皇の「人間宣言」詔書の起草者はだれか?
幣原が「人間宣言」詔書渙発と同時期に考えた新憲法における「天皇の人間化」と戦争放棄条項
幣原が憲法のGHQ草案に対して反応したのは、象徴天皇制に対してであった
一九四六年一月二四日の幣原マッカーサー会談が憲法一条と憲法九条を生んだ

第七章 幣原の外交理念と外交スタイル
幣原の外交理念
幣原の協商主義・反同盟主義
経済外交と憲法九条
幣原の外交手法―秘密交渉主義・反国際会議主義―
幣原個人の性格―正直、意気に感じる性格―

第八章 天皇の退位報道とGHQの態度強硬化
最初は日本案と妥協の余地ありと認識されたGHQ草案
GHQが憲法草案を極端に急がせる契機となった天皇退位に関する新聞記事
イタリア王国 国王の退位と王政の廃止、イタリア共和国憲法の成立
一九四六年総選挙と険悪な社会情勢-もし「憲法改正草案要綱」が遅れたらどうなっていたか

第九章 国際政治理論による憲法九条発案者の検証
外交史研究と国際政治理論研究の統合の必要性
「因果的推論」
「反実仮想法」
「反実仮想法」による憲法九条幣原発案説の検証
憲法九条の発案者をマッカーサーと幣原以外の人物とする説について
憲法九条白鳥敏夫発案説と吉田茂の関与説について

第一〇章 原子爆弾と憲法九条の発案

〔附録〕幣原喜重郎『外交五十年』(読売新聞社版)より
おわりに
主な参考資料
索引

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