図書目録トウキョウ オリンピック ノ タンジョウ資料番号:060007283

〈東京オリンピック〉の誕生

サブタイトル
一九四〇年から二〇二〇年へ A History of the Olimpic Games in Tokyo
編著者名
浜田 幸絵 著者
出版者
吉川弘文館
出版年月
2018年(平成30年)11月
大きさ(縦×横)cm
22×
ページ
281,7p
ISBN
\t9784642038812
NDC(分類)
780.69
請求記号
780/H22
保管場所
開架一般
内容注記
文献あり 索引あり
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

プロローグ―三つの東京オリンピック
 岸精一の銅像/本書の視点/先行研究/メディア・イベントとしてのオリンピック/本書の構成/「国際」と「グローバル」/メディアとオリンピック/ナショナルな枠組み、グローバルな一体感

第1章 オリンピック招致運動前史―西洋のスポーツ・イベントと日本―
(1)日本のオリンピック参加
 一九〇八年ロンドン大会まで/日本人の出会ったオリンピック/嘉納治五郎のIOC委員就任/オリンピックを伝えるメディア/ロンドン大会の報道/ストックホルム大会の報道/日本人の身体に注がれる視線/経験や技術の差
(2)オリンピックと「日本人の地位」の向上
 成績不振の日本選手団/アムステルダム大会と日本の活躍/スポーツを通じた国家イメージの形成/高まるロサンゼルス大会への関心/オリンピックのメディア・イベント化/オリンピックの大衆化/西洋に追いついた日本?
(3)東京でオリンピックを
 東京オリンピック開催の希望/紀元二六〇〇年のオリンピック招致/オリンピック開催地に立候補

第2章 「東洋」初のオリンピック開催へ
(1)「東洋」の代表としての日本
 「東洋初のオリンピック」は日本で/オリンピック史上の意義/〈オリエンタリズム〉への迎合
(2)東京オリンピックの懸念材料―距離、気候
 東京は遠い/選手派遣費を補助/ラツール会長との交渉/東京招致成功/東京の気候と会期問題/万博との調整
(3)会場の選定
 組織委員会での検討開始/一〇万人収容の競技場を/頓挫する明治神宮外苑競技場計画/オリンピックは駒澤で
(4)聖火リレーの問題
 オリンピックの聖火リレー/東京オリンピックの聖火リレーはどこから?/アテネからの聖火リレー計画/組織委員会の方針
(5)外に見せる「日本」
 対外宣伝とオリンピック/東京オリンピックの宣伝方針/オリンピックに向けた国民の教育/観光地の整備/外国人の接遇対策/東京オリンピックとエスペラント/テレビジョン開発
(6)オリンピックの返上へ
 返上説の台頭/「内向き」と「外向き」の対立/地方にとっての東京オリンピック

第3章 〈東京オリンピック〉の残像
(1)オリンピックには参加したい
 オリンピック返上の発表/オリンピック再招致の方針/IOC委員への挨拶/再招致を目指す動き/ヘルシンキ大会への選手派遣
(2)「聖火」から「聖矛」へ
 「競技スポーツ」よりも「国民体位の向上」/聖矛継走と国民精神作興体育大会/オリンピックを想起させる聖矛継走
(3)よみがえる〈オリンピック〉
 聖火・継走の流行/出雲大社の聖火がニューヨーク万博へ/紀元二六〇〇年の聖火リレー/聖火リレーの消滅/返上後の「オリンピック」/「民族の祭典」「美の祭典」の公開/よみがえるオリンピックの記憶

第4章 戦後の国際社会への復帰とスポーツ
(1)戦後のスポーツ
 競技会の再開/ロンドン・オリンピックへの参加を構築/IOC委員のネットワーク/ロンドンには行けないが…
(2)水泳による日米親善
 国際競技への復帰/ハワイやサンパウロから水泳選手招聘の希望/まずは全米水泳選手権/日系人の歓迎/日本での報道/GHQの意図/野球、水泳、レスリング、アメリカ、ブラジル…/一九六四年オリンピック招致運動につながる人脈
(3)子供たちに語られる「オリンピック」
 国民のオリンピックに対する理解/教科書の中の戦前オリンピック美談/ヘルシンキ大会への小学生記者の派遣/ヘルシンキ大会と日本の小学生
(4)オリンピックを再び
 東京大会招致運動の開始/IOC委員への働きかけ/IOCミュンヘン総会

第5章 〈幻の東京オリンピック〉の実現―「世界の祭典」を開く日本―
(1)聖火は東京へ
 国民体育大会、アジア大会の「聖火」/アジアの国々を通って来る聖火/聖火は全国を駆け抜けた/宮崎県の「平和の塔」と聖火リレー/形式の踏襲/「聖火リレー」のメディア表象/原爆と聖火
(2)祭典の準備
 外国人の視線/米軍基地の返還/駒澤オリンピック公園の整備/外苑の国立競技場/周辺会場/首都圏の交通整備/清潔できれいな東京へ/都民の公徳心向上運動/オリンピック国民運動/オリンピック精神の普及/外客を受け入れるホテル/選手村の食事/食文化の研究/言葉の壁を乗り越えるために/ピクトグラム
(3)テレビ・オリンピック
 オリンピックとテレビジョン開発/戦後のテレビの普及/世界の放送/NHKと東京オリンピックのテレビ放送/カラー放送、スローモーション、説話マイク/沖縄のオリンピック放送/海外放送機関との契約締結/宇宙中継/放送権概念の誕生と情報格差
(4)戦争の記憶と平和の祭典
 開会式の日に/復興を成し遂げた日本/学徒出陣式とオリンピック/GANEFO問題/「君が代」の旋律/歌詞の公募/音楽の連続性/日系人とオリンピック/海外日系人大会/競技報道/芸術展示/テレビを通した盛り上がり/ナショナリズムの危うさ/「世界は一つ」、海外からの視線

エピローグ―一九六四年から二〇二〇年へ
 よみがえる一九六四年大会/「コンセプト」を失った二〇二〇大会/メディア環境の変化/商業主義とスポンサー/オリンピック批判とメディア/オリンピックの変容、多様性の抱合/女性の参加/「国家」を越えるスポーツ選手/オリンピックと国家、政治

参考文献
別表
あとがき
索引

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