戦時体制下の金融構造
序章 第二次大戦期の金融構造(伊牟田敏充)
はじめに
1 戦時資金動員のフレームワーク
2 軍需金融機関の機能
3 リスクの分散・流動化構造
4 本書の構成
第一部 円ブロックの形成と崩壊
第一章 「大東亜共栄圏」と横浜正金銀行(斉藤寿彦)
はじめに
1 日中戦争下の外国為替管理
2 「大東亜共栄圏」の形成・崩壊
おわりに
第二章 台湾における金融統制の展開(波形昭一)
はじめに
1 日中戦争下の金融統制
2 第二次大戦下の金融統制
おわりに
第三章 朝鮮の金融統制と朝鮮金融団(木村健二)
はじめに
1 朝鮮金融団の設立と活動
2 金融統制団体令下の朝鮮金融団
おわりに
第四章 軍票工作と華興商業銀行(小林英夫)
はじめに
1 日中戦争と通貨工作
2 軍票工作と軍配組合
3 華興商業銀行の設立と活動
おわりに
第五章 南方占領地の通貨・金融政策(波形昭一)
はじめに
1 緒戦の通貨・金融政策
2 南方開発金庫券発行への転換
3 南方開発金庫の融資状況
4 南方占領地インフレと外資金庫
おわりに
第二部 戦争遂行の金融メカニズム
第一章 日本銀行金融政策の展開(佐藤政則/山崎志郎/靎見誠良)
はじめに
1 日本銀行の金融調節
2 日本銀行と資金統制
3 内国為替集中決済制度の成立
おわりに
第二章 日本興業銀行と戦時金融金庫(伊牟田敏充)
はじめに
1 日中戦争開始期の企業=銀行関係
2 興銀の軍需融資の動向
3 証券業務と株式市場対策
4 興業債券とその他の資金源泉
5 戦時金融金庫の設立と業務
おわりに
第三章 預金部・簡易生命保険資金の動員(迎由理男)
はじめに
1 機構改革論と政府資金統合
2 預金部原資・簡保資金の構成
3 政府資金の運用構造
おわりに
第三部 特殊金融機関の再編成
第一章 金融統制の進展と日本勧業銀行(池上和夫)
はじめに
1 勧農合併の完成
2 日中戦争勃発と業務の変化
3 金融統制の強化と業務の変化
おわりに
第二章 農村信用組合と信用組合連合会(加瀬和敏)
はじめに
1 農村信用組合事業の制度的変遷
2 単位信用組合
3 信用組合連合会
おわりに
第三章 商工組合中央金庫の設立と活動(柳沢遊)
はじめに
1 商工中金の設立過程
2 日中戦争直前の商工中金
3 日中戦争期の商工中金
おわりに
第四章 庶民金庫・恩給金庫の設立と展開(渋谷隆一)
はじめに
1 庶民金庫
2 恩給金庫
おわりに
第四部 金融統制と民間金融機関
第一章 協調金融体制の展開
はじめに
1 金融新体制の形成
2 協調金融の展開
おわりに
第二章 都市銀行と軍需銀行(植田欣次)
はじめに
1 軍需金融の態様と特質
2 「企業整備」と預金吸収基盤の変容
おわりに
第三章 共同融資銀行と資金統合銀行(本間靖夫)
はじめに
1 共同融資銀行構想の成立
2 金融当局の対応
3 共同融資銀行の設立と業容
4 資金統合銀行の設立と業容
おわりに
第四章 合同政策と三和系地方銀行(佐藤政則)
はじめに
1 三和系銀行集団の形成
2 銀行統合と系列問題
3 地方的合同と三和系地方銀行
おわりに
あとがき