米英軍占領下の名古屋
- サブタイトル
- 名古屋の歴史ドキュメント
- 編著者名
- 中西 董 著者
- 出版者
- 日本近代郷土史研究所
- 出版年月
- 1994年(平成6年)8月
- 大きさ(縦×横)cm
- 27×
- ページ
- 291p
- ISBN
- NDC(分類)
- 215.5
- 請求記号
- 215.5/N38
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 文献あり 索引あり
- 昭和館デジタルアーカイブ
まえがき
本書をお読みの方へ
第1章 宣伝ビラで日本の敗戦を知る
☆日本の敗戦降伏を最初にスクープした名古屋の米軍宣伝ビラ
☆日本で最初に名古屋で投下された平和回復を伝える宣伝ビラ
☆対日戦争中に名古屋で投下された最後の宣伝ビラ(紙爆弾)
第2章 米軍第25師団名古屋進駐開始
☆名古屋観光ホテルに米軍前進司令部と大和ビルに師団司令部を設置
☆名古屋駅や名古屋観光ホテル前に米軍の誇る最新鋭戦車が占領配置
☆名古屋南部臨海工業地帯をはじめ市内の二百数十か所に分散して進駐
☆米軍は占領終了後も強引に名古屋市公会堂や民間ビルに居座り占拠
第3章 伊勢湾大掃海と武装解除
☆米軍は機雷を除去するために日本に伊勢湾の大掃海を命令
☆米軍が敷設した機雷の撤去作業で連日震度2の振動発生
☆武装解除の日本軍武器弾薬を伊勢湾外洋に大量投棄処分
☆米軍はナチスの党章に似た寺社の卍印に強烈な敵意発散
第4章 進駐軍命令の大洪水
☆進駐軍の命(命令)により何々…すべし
☆進駐軍の命(命令)により何々…すべからず
☆進駐軍の命令に違反した者に対する最も重い刑罰は銃殺刑
☆裁判所の判決にも事前に米進駐軍の強力な口頭命令が発動
第5章 MPは進駐軍のシンボル
☆MPは広範な権限を有し米国の日系市民全員を逮捕
☆MPは天皇陛下の巡幸護衛から市民の紛争まで出動
☆MPに包囲され監視された国辱的な図柄の10円札
☆日本の敗戦で暴れだした不良第三国人も恐れるMP
☆MPは日常生活の紛争解決になくてはならない存在
第6章 愛知縣通譯官(AICHI-KEN INTERPRETER インタプリター)の登場
☆名古屋に進駐した米軍は日本人通訳を150名も緊急動員
☆敵性外国語の使用禁止が解かれ一躍英語の全盛時代が到来
☆戦争が終了しても日米双方の敵対関係は続き言論戦争勃発
☆愛知県通訳官が設置されて米軍vs市民のトラブルに活躍
第7章 B29撃墜死亡搭乗員虐待戦犯事件
☆度重なる名古屋空襲で高射砲が初めて市内でB29を撃墜
☆名古屋は190回以上も空襲を受けて一晩に約4万戸焼失
☆撃墜された搭乗員の遺体は鬼畜米英の見本として野ざらし
☆米軍はサイパンで捕獲した日本製爆弾を名古屋空襲で投下
☆敗戦直後に米軍の報復を恐れ急遽死亡搭乗員の墓標を整備
☆米軍は名古屋で撃墜されたB29の搭乗員虐待戦犯者追及
☆ 宣教師や通訳官の命を賭けた努力で多数の戦犯容疑者救済
☆不起訴を決断した米第25師団長モラン少将の略歴と人柄
第8章 英連邦軍も名古屋に進駐
☆オーストラリア兵やインド兵なども名古屋に短期間駐留
☆東海地方出身の日本軍に敗退した英軍香港守備隊の復讐
☆英軍兵士の命令に違反した日本人の農夫が撃たれて重傷
☆戦後史の記録に全く残っていない英連邦軍の名古屋進駐
第9章 横文字の大氾濫時代の到来
☆うさぎ小屋の前身であるマッチ小屋に横文字看板乱立
☆米軍占領下の名古屋市内の道路標識はすべて英文一色
☆米軍施設をはじめ会社官公庁も英文表示を義務付ける
第10章 戦利品や賠償物資の海外大流出
☆賠償物資と言う名の貴重な文化財等も大量海外流失
☆熱田神宮の宝物や残存軍需物資も続々と海外へ流失
☆米軍を騙し命がけで守り抜いた三種の神器の草薙剣
☆米軍は空襲で燃えた名古屋城の金鯱の残骸まで押収
☆名古屋港から主食の米や麦まで賠償物資として徴発
☆日本占領を成功させるには日本人を食糧攻めにせよ
第11章 メイド・イン・オキュパイド・ジャパン(MADE IN OCCUPIED JAPAN)
☆戦後名古屋港における輸出品の第1号は「竹の熊手」
☆影の輸出品の主役は敗戦国日本の賠償物資や戦利品
☆朝鮮動乱の特需ブームで消えたオキュオパイドの汚名
第12章 羨望の的になった米軍放出物資
☆米国の祝日感謝祭に初めて米軍携帯用食糧を全市民に放出
☆豊富で優れた米国製品に驚嘆し日米双方の国力の差を痛感
☆余りにも大きな差がある米進駐軍と名古屋市民の食糧事情
☆食糧不足で米軍基地の食糧を結んでMPに撃たれる日本人
第13章 ジャップ(JAP 醜い日本人野郎)の連発
☆米兵は日本人を見ると軽蔑してJAP(ジャップ)と罵る
☆日本人の知能指数は12歳で日本四等国転落とマ元帥発言
☆国鉄を占拠して日本人の生活を破壊した米軍の横暴の数々
第14章 アメリカ兵の残飯を漁る日本人
☆食糧不足につけ込み残飯で儲ける日本人と賄賂を要求する米兵
☆米兵の食べ残した残飯は加工されて駅裏のヤミ市で高値で売買
☆缶詰の空き缶はバケツの代用品にしたり延ばして日用品を作る
第15章 生活物資長期欠乏で市民受難の日々
☆衣食住の不足は史上最大の危機を迎え配給物資の欠配続出
☆食糧不足を補なうため1カ月に10日間も食料調達休暇実施
☆空腹の市民は物価統制令違反と承知でヤミ物資を買い漁る
☆名古屋近郊農家には主婦達のヤミ物資の買出し部隊が横行
☆都会の青年たちは「嫁を貰うなら農家から貰え」が合言葉
第16章 幹線道路に人糞肥料の荷車
☆広小路線や国道1号線を罷り通る糞尿運搬車の列
☆戦後名古屋の下水道を支えた功労者は農家の人々
☆米軍は日本で生野菜を生産するために農地にも進駐
第17章 悪徳米軍将校は連日芸者パーティーを強要
☆米軍は官公庁や商社に酒、女、土産品の調達命令連発
☆米軍悪徳将校は賄賂と売春接待を強要し女漁りに熱中
☆一般婦女子を守るために昭和の唐人お吉になった人々
第18章 国道や空き地に野菜畑出現
☆国道1号線まで戦時農園として一般市民に開放
☆道路や校庭、ゴルフ場、飛行場まで農地に転用
☆食糧自給のため米軍が市民にカボチャの種支給
☆米軍は砂漠のようなゴルフ場でプレイを楽しむ
第19章 米穀通帳は貴重な身分証明書
☆肌身離さず持ち歩いた命から2番目に大切な米穀通帳
☆進駐軍命令で米穀通帳から名古屋市人口動態調査開始
☆占領下は特に公務員の受難時代となり転職希望者続出
第20章 米兵も飲んだ臭い名古屋の水道
☆初めて名古屋に米軍ヘリコプターが飛来し浄水場を占拠
☆上水道は厳重な米軍管理の下に一躍20倍の消毒薬を投入
☆米軍特別給水命令で水道の鉛管を掘り出して陶管と交換
☆米軍は民間情報収集機関を設け学童たちから情報を収集
第21章 名大分院を接収し米軍野戦病院設置
☆米軍は度重なる名古屋空襲で壊滅した病院から入院患者を即日追放
☆米軍は接収した名大附属病院分院にNagoya Field Hospitalを設置
☆戦後は医薬品が不足し血のついたガーゼや包帯等も洗濯して再利用
☆敗戦により10年間続いた臨時医師増員制度もGHQの命令で廃止
第22章 名古屋アメリカ文化センターの開設
☆名古屋で初めてアメリカ文化センター内に開架式の米国図書館開設
☆戦後名古屋市立図書館の貸出図書はすべて有料で貸出保証金も徴収
☆戦後名古屋市民に最も人気のあった本はリーダーズ・ダイジェスト
☆戦後初めて米軍音楽隊主催の無料レコードコンサートが盛大に開催
第23章 占領期間中に連合国軍の不法行為により1万人余りの日本人が犠牲
☆自由・平等・博愛を標榜した米英占領軍の恐るべき犯行の実態
☆米軍兵士に殴られたのが原因で死亡した日本人見舞金はゼロ
☆名古屋で初の交通戦争を引き起した米軍車のひき逃げ事件多発
☆米英軍兵士が行なった残虐行為に関係国政府の謝罪は全く無し
第24章 歴史から消えた米英軍占領下の史実
☆米軍の検閲を恐れ占領下の名古屋市政や愛知県政の史実を故意に削除
☆米英軍の数々の犯罪や悪性の実態は厳しい報道規制ですべて報道禁止
☆米軍機の空襲による詳細な人的被害や実態調査等の実施や報道は厳禁
☆何故か全く戦後史の占領記録から消えた英連邦軍の名古屋進駐の実態
参考文献
索引
あとがき
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