図書目録ヒ ノ ウミ ワカヤマ ダイ クウシュウ資料番号:060005284

火の海〈和歌山大空襲〉

サブタイトル
7月9日 今、あなたへのメッセージ和歌山空襲67人の証言
編著者名
和歌山の空襲を記録する会 編著者
出版者
平和のための大阪の戦争展実行委員会日本機関紙協会大阪府本部
出版年月
1989年(平成1年)7月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
406p
ISBN
4889002294
NDC(分類)
916
請求記号
916/W28
保管場所
閉架一般
内容注記
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

はじめに
今日から明日のために(早乙女勝元)
米軍資料による和歌山大空襲(小山仁示)

戦争と大空襲の夜
「わいの作った棺やで。兄貴ええとこへいけよ。」(南川諄一)
天皇陛下のために死ぬにしても、もし(東山行男)
背すじが凍りつくようなすさまじい竜巻(貴志猛)
「どうしてやったのか」と憲兵隊になぐられた
「妻よ、どうか生きていてくれ」と歩き回った(多田平次郎)
焼死体の山から死臭と鬼火が浮き上がるのです(土谷八重子)
病院は、やけどした人で溢れ廊下に寝かされて(小野清香子)
父は、母の死体にすがりつき泣いた(中山郁子)
「何かあったら、紀三井寺で会おう」と約束して(渡辺寿美子)
お気に入りの下駄を抱えた母(東野清子)
本堂のガラス戸の向こうは、もうまっ赤でした(山崎晴江)
夏ぶとんをドブの水につけて頭にかぶり地下室に(永岡文)
西へ西へと水路を求めて一直線に逃げ走る(福田充恵)
北島の堤防を、逃げまどう人々の上に焼痍爆弾(嶋田緑)
死んだ六歳の子を家に寝かせ、枕蚊帳って(安野谷花子)
持って逃げたのは、リュックサック一つだけでした(塩路ナオ)
気がついたら、手や顔をやけどしていた(中島喜久代)
まぁ今夜一晩ぐらいは気づかいない、それが……(野崎公子)
気がついたら周囲は死体の山、私もその中に(寺谷田鶴子)
背負われた"孝ちゃん"に火がつき、泣き叫ぶ(北野房子)
焼夷弾と油が雨のように降る、自転車で逃げる(野上美年子)
お父さん亡くなったんやでーと泣きながら我が子に(島タカエ)
濠の中で息ぐるしくなって気を失っていた(北山智子)
「丸正」の鉄骨がアメのように曲がっていた(北山通昭)
木の葉のように回され浮き上がる私(中村文子)
位牌と過去帳とお骨とを胸にぶら下げて(角野幸子)
死ぬのなら、防空壕の中で死にたい、とがんばる(辻本豊)
紀ノ川の土手には壕がありませんでした(打田さわえ)
死体は、うつ伏せでお腹に僅かに布が残っていた(中井静子)
家族の名前を呼び合い、叫びながら安全を求めて(北原正文)
道は火でふさがれ、煙につつまれ七四八人が死亡(池上幸雄)
「助けて!」と叫ぶ声をふりきって走りつづける(中前房子)
みんな無事か、姉と祖母がまだ見つかれへん(八木良樹)
子どもを泣かすな、飛行機に聞こえるぞ!須崎としえ
光の滝、光の雨となって降りそそぎ横一線の火(斎木早苗)

地獄から生きのびて
学校の勉強のかわりに日赤病院の焼け跡整理(堀井雅文)
女学生時代、毎日毎日ネジ釘と機械のハンドル廻し(小畑昭子)
父を探しに自転車で五時間、焼け跡を走る(金岡光子)
道は血のかたまりで気をつけないと踏みそうだった(桑原妙子)
焼けた紡績工場で授業を再開(松村長彦)
二本の雄樹の大銀杏が、火の粉をはらってくれた(大須賀艶子)
消火努力をしない者は「非国民」「スパイ」と罵られ(久保容子)
校庭に埋めていた重要書類は黒こげに(井谷南山)
医薬品もなく収容者はヌカミソをなめた(板東行和)
闇物資の情報をお互いに交換し明日の生活に備える(田中ミチ子)
「母ちゃん、おばちゃんとこ、今日もご飯食べてたよ」(高田広栄)
オカラのコロッケを並んで買いに行きました(西口かね子)
飼っていた兎を食べる「醤油と砂糖が欲しいなァ」(佐々木春子)
壺に入れて家の下に埋めていた玄米が黒コゲに(田中宏代)
私の旅館〈寿司由〉臨時救護所に早がわり(和中幸雄) 
「お砂糖が欲しい。甘い物がほしい」と死んでいく(山原よし子)
土鍋にしかけておいたお米が、ご飯になっていた(有本サワヨ)
その夜、お隣の80歳のおばあちゃんをかかえて(辻実)(女性)
壕のまわりは、みるみる死体の山となった(城山勇)
職人を退避させた伯父は無縁仏に(小南こまえ)
旧邸はバケツリレーで消しとめた(野上庄太郎)
姑(75歳)は同じ場所でじっと待ちつづける(野上ノブ)
四人で夏ぶとんを頭からかぶって西へ西へ急ぐ(中川トミ)
傷口にウジ虫がわいて、ボロボロとこぼれ落ちる(有田繁子)
何としても戦災者証明をかいておいてあげたいと(出来良太郎)
戦災死者の中には一家全滅の家もあります(中井正雄)
「お母さん、助けてー」と叫ぶ人、うめく人たち(横岩好次)
火災保険も株券もくずで一銭も返ってこない(林道子)
ピンクのパラシュートで二人の敵兵が下りてきた(小川美智夫)
中橋地蔵尊に平和の願いこめて(植木貞三)
おばあさんが、死んだ息子に抱きついて哭く(寺中靖直)
喉が渇き、娘も乳ばかり欲しがった(木村多嘉子)

戦略爆撃の思想(桑原清人)
はじめに
戦略爆撃思想の出現
戦略爆撃の試行
重慶爆撃-戦略爆撃の本格化
イギリスとドイツの相互報復戦略爆撃
対日戦略爆撃へ
第二次世界大戦後の核戦略思想へ

あとがき
写真・資料特集

図書目録のお問い合わせ

資料の利用については4階 図書室のご利用にあたってをご覧ください。

担当:
図書情報部 図書係
電話番号:
03-3222-2573
FAX:
03-3222-2626