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占領する眼・占領する声

サブタイトル1~10
CIE/USIS映画とVOAラジオ
編著者名
土屋 由香 編/吉見 俊哉 編
出版者
東京大学出版会
出版年月
2012年(平成24年)7月
大きさ(縦×横)cm
22×
ページ
8,377,9p
ISBN
9784130262323
NDC(分類)
319
請求記号
319/Ts32
保管場所
閉架一般
内容注記
索引あり
和書
目次

略語一覧

総論 文化冷戦と戦後日本 CIE/USIS映画とVOAラジオ(土屋由香/吉見俊哉/井川充雄)

第1部 政策としてのメディア冷戦
第1章 アジア太平洋における政策とプロパガンダ 冷戦期におけるアメリカ心理戦の文脈(ケネス・オズグッド執筆/吹戸真実訳)
はじめに
1 アメリカ政府による心理戦への取り組み
2 アメリカの心理戦が孕む問題とその原因
おわりに

第2章 原子力平和利用USIS映画 核ある世界へのコンセンサス形成(土屋由香)
はじめに
1 政策としての原子力平和利用キャンペーン
2 原子力関連USIS映画
3 原子力平和利用USIS映画のメッセージ
4 日本人観客へのアンケート調査
結び

第3章 VOAフォーラム 「教養番組」とプロパガンダの交差するところ(井川充雄)
はじめに
1 「VOAフォーラム」の放送
2 「フォーラム」のテキスト・音声資料の配付
3 「フォーラム」政策の意図や目的 「現代アメリカの視覚芸術」シリーズの事例
4 リスナー調査の結果
おわりに

第4章 冷戦期アジアにおけるVOAの展開と中継所の世界的配置(小林聡明)
はじめに
1 新たな戦争への対応
2 東アジアでの展開
3 南・東南アジアでの展開
4 VOA中継所の受容と反発
おわりに

第5章 冷戦期アメリカの民族国家形成への介入とヘゲモニー構築の最前線 在韓米国公報院の映画(許殷 執筆/南衣映 訳)
はじめに
1 民族国家のモデルの提示と陣容への統合の誘導
2 「冷戦民族主義」の鼓舞とヘゲモニーの構築
おわりに

第6章 農村青年のカリフォルニア訪問 アメリカ文化外交の場としての家族農場(メアリー・ティン・イー・ルー 執筆/土屋由香/中村信之訳)
はじめに
1 「ピープル・トゥー・ピープル」映画
2 占領下の農地改革と日本人農業従事者のアメリカ招致
3 『カリフォルニアからの手紙』と『農村青年のカリフォルニア訪問』の比較
4 日系二世の家族像に見る人種的平等とジェンダー規範
結び

第2部 メシア冷戦を受容する
第7章 冷戦期のアメリカ広報外交とスポーツ CIE映画とVOAラジオ放送におけるスポーツ関連コンテンツの積極的利用(谷川建司)
はじめに
1 アメリカの対日映画政策のコンテンツとしてのスポーツ
2 VOAにおけるJ・ロビンソンのイメージの利用
おわりに

第8章 衛生家族族の誕生 CIE映画からUSIS映画へ、連続される家族の肖像(身崎とめこ)
はじめに
1 CIE映画概要と先行研究
2 CIE映画・家族の肖像 視覚化された衞生と女性解放のパラドックス
3 USIS映画における衞生の科学 誕生する衛生家族のゆくえ
おわりに

第9章 敗者による敗者のための映像 CIE映画教育と日本製CIE映画について(中村秀之)
はじめに
1 CIE教育映画とそのギャップ
2 日本製CIE映画の多様性
3 日本製CIE映画の曖昧さ
おわりに

第10章 CIE映画/スライドの日本的受容 「新潟」という事例から(原田健一)
はじめに ナトコが与えた影響をめぐって
1 ナトコによる農山漁村における移動映写
2 ナトコ映写機で上映された映画
3 CIE映画上映の主催者と上映会場
4 へき地での視聴覚教育
5 都市近傍での公民館において
おわりに CIE映画上映プロジェクトの効果と影響に就いて

第11章 もう一つのメディアとしての博覧会 原子力平和利用博の受容(吉見俊哉)
はじめに
1 「だれにでもわかる原子力展」における被爆と平和利用
2 産業復興の切り札としての原子力平和利用
3 被爆国だからこそ原子力平和利用を
4 グラウンド・ゼロでの原子力平和利用博
5 日本列島を縦断する原子力平和利用博
6 原子力平和利用博から原発建設へ
7 文化冷戦との開発・成長の欲望

第12章 CIE映画フィルムのアーカイビング(とちぎあきら)
はじめに なぜナトコはやってきたのか
1 フィルム・アーカイブというプロセス
2 CIE映画フィルムのアーカイビング
おわりに

インタビュー
1 撮影監督・岡崎宏三、(元)東洋現像所・一倉秀男、鷹野光幸、関口哲男
2 石坂章子
3 モナ・ラッツ
4 田口寧

あとがき(土屋由香/吉見俊哉)
索引