図書目録ナンデ エイゴ ヤルノ ノ センゴシ資料番号:060004998

「なんで英語やるの?」の戦後史

サブタイトル
《国民教育》としての英語、その伝統の成立過程
編著者名
寺沢 拓敬 著
出版者
研究社
出版年月
2014年(平成26年)2月
大きさ(縦×横)cm
21×
ページ
285p
ISBN
9784327410889
NDC(分類)
375.89
請求記号
375.89/Te68
保管場所
閉架一般
内容注記
文献あり 索引あり
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

まえがき

序章 《国民教育》としての英語教育
英語が選択科目だった時代
英語教育目的論における「必修化」の起源
「なんで英語やるの?」
方法論・先行研究・分析方針
「英語と日本人」史
社会構造を意識した歴史記述
人々の「声」を拾い上げることの意味
データについて
内容分析
「後進」地域=農漁村への注目
まとめ 分析方針と構成

第Ⅰ部 《国民教育》としての英語教育が生まれるとき
第1章 「事実上の必修科目」の系譜
1.1 戦前 義務教育からの排除
1.2 戦後初期 名実ともに「選択科目」
1.3 1950年代 「全生徒が1度は英語を学ぶ」
1.4 1960年代 「すべての生徒が3年間学ぶ」
1.5 1970年代以降 「事実上の必修教科」の自明視

第2章 「英語=《国民教育》」をめぐる論争史
2.1 論争の構図 必修・部分的履修・全廃
2.2 加藤周一による、英語必修化反対論
2.3 平泉・渡部論争
2.4 『なんで英語やるの?』
2.5 英語の授業時数削減に対する反対運動
2.6 小学校英語論争
2.7 まとめ 《国民教育》としての英語教育はいつ成立したか

第Ⅱ部 「英語=《国民教育》」はなぜ生まれたか
《国民教育》化の促進要因・阻害要因

第3章 高校入試・進学率上昇の影響
3.1 高校入試に英語が導入されるとき
3.2 雑誌『英語教育』における高校入試への英語導入
3.3 「高校入試への英語導入」という説明の限界

第4章 英語の必要性は増大したか
4.1 「役に立つ英語」
4.2 英語の有用性の実態
4.3 「役に立つ英語」論の位置づけ
4.4 まとめ 限られた層のみに浸透していた「英語の有用性」

第5章 関係者の必修化運動
5.1 選択科目は妥当か? 必修科目にすべきか?
5.2 必修化推進運動はあったのか
5.3 まとめ 「必修化運動」はなかった

第6章 人口動態の影響
6.1 教員不足と必修化
6.2 1960年代前半における生徒数の大変動
6.3 ベビーブーマー世代への対応
6.4 まとめ 「ベビーブーマー」が生んだ事実上の必修化

第7章 2つのジレンマ 大衆性と戦後教育思想
7.1 「社会の要求」という難問
7.2 英語の学習意義への疑議

第8章 「社会の要求」の読み替えと「教養」言説
8.1 英語教育における「教養」
8.2 「新しい日本」と英語教師の役割
8.3 新学制の開始
8.4 指導要領試案における「教養」
8.5 「社会の要求」の読み替えと戦後型教養主義

第9章 正しい英語学習VS,社会の要求
9.1 戦後初期~1960年代の学問的動向
9.2 「社会の要求」に優越した「正しい語学」
9.3 「社会の要求」の意義はなぜ低下したか
9.4 高度成長期以降の就業構造の大転換 農家の減少

終章 自明性の起源と新たな英語教育目的論の創出に向けて
《国民教育》化に影響を与えた要因
「英語=《国民教育》」の成立過程
「全生徒が英語を学ぶ」という自明性、そして英語教育目的の自律化
未解決の選択科目の「本義」
どのような英語教育の目的を構築すべきか
結論

あとがき
文献
索引

図・表一覧

図書目録のお問い合わせ

資料の利用については4階 図書室のご利用にあたってをご覧ください。

担当:
図書情報部 図書係
電話番号:
03-3222-2573
FAX:
03-3222-2626