沖縄
はじめに 本書の課題と構成
1 沖縄社会にとっての「戦後」
2 引き裂かれる自治と復興
3 本書の構成
第Ⅰ部 混乱の中での模索 1945~49年
第1章 収容所生活と自治の萌芽
1 収容所への隔離と基地建設
2 自治の出発点
3 食糧不足と米兵の暴力
4 基地に阻まれる帰郷
5 民政府の発足と自治の挫折
第2章 基地が生み出す地域の混乱
1 基地労働の恒常化
2 港湾作業とみなと村
3 米軍に占拠された村 北谷と読谷
4 戦場の残骸と通行制限
5 弾薬撤去と演習被害
第3章 自治の停滞と社会の混迷
1 政党の結成
2 復興に向けて掲げられる「我々」
3 労務供出と配給停止指令
4 占領批判の噴出
第Ⅱ部 交錯する多様な希求 1949~51年
第4章 基地の拡充とその影響
1 流入する援助と基地建設
2 閉ざされる帰郷の可能性
3 拡大する基地労働
4 基地へ向かう出稼ぎの波
第5章 日本復帰運動と自治の屈折
1 復興費が生みだした知事候補
2 農村復興の希求
3 復帰運動の始動
4 米国援助が生み出す潮流
5 地域社会の久能と青年層の動き
6 基地問題をめぐる相克
第Ⅲ部 破綻する協力 1952~56年
第6章 占領の継続と矛盾の噴出
1 琉球政府の発足と民主党の結成
2 軍用地政策への反発
3 基地建設現場の争議と労働立法
第7章 動揺する協力の論理
1 高まる復帰願望
2 土地収用令が生み出す亀裂
3 経済の行き詰まりと復帰運動
第8章 反共主義と軍用地問題
1 復帰運動への攻撃
2 反共主義の激化
3 軍用地代をめぐる思惑
4 新規接収の強行
第9章 協力の破綻と新たな動き
1 プライス勧告の衝撃
2 日本への期待と懐疑
3 表面化する亀裂
4 運動の退潮と新たな起点
おわりに 本書の視座とその射程について
あとがき
参考文献