世界にも学童疎開があった
第1章 世界の学童疎開〈スペイン・イギリス・フランス篇〉
1 プロローグ
2 スペイン篇
ゲルニカ爆撃後の疎開事情
ソ連に行った子どもたちは
3 イギリス篇
キャリーの疎開体験から
疎開の細目、調査報告
キャシーとセレスティーン、二つの戦争
日本の疎開とイギリスの疎開
日本の疎開-おくれた理由
4 フランス篇
ナチス占領下でのパリでの別離
オラドゥールの悲劇、児童虐殺
そして広島の疎開学童も
第2章 ドイツの学童疎開
5 ドイツ篇
疎開責任者、シーラッハの命令
疎開の規定と注意書と圧力
キャンプ生活でのナチス式管理
ハンナの父の「反逆罪」と罰
アジアの中の日本を考える
時代の証言者、アンネ・アニー・エルク
アウシュビッツの子どもたち
第3章 ポーランド、ソ連の学童疎開
6 ポーランド篇
民族撲滅政策の証明
世界に類のない子ども収容所
ユダヤ少年・フリードリッヒの不幸
ユダヤ人差別と虐殺
父への四つの質問
なぜナチズムを許したのか
戦争責任の所在
7 ソ連篇
モスクワからシベリアの町に
レニングラード包囲網をくぐって
8 結論
疎開のない社会への一歩
第4章 疎開の思想化にむかって
9 疎開体験を伝える方法
10 皇太子の疎開の思想
11 避難か戦力保全か
12 日本学童疎開の思想
①集団疎開-その影は今も
胃と心に刻まれた思想
付・引率教師と寮母
②残留組-棄民政策の犠牲者
廃園に残された虚弱児童
③縁故疎開-田舎と都会の力学
怨みをのんだ個人の役割
子どものころいじめがあった
第5章 いじめの思想
13 いじめ今昔
昔のいじめ
同窓会・心の傷
現代のいじめ
傾向と対策、認識と対話
14 今なお生きる疎開の現実
沖縄、県ぐるみの集団疎開
ベトナム戦争、そしてピースボートの体験から
ボートピープルとの出会いと発見
第6章 戦争になると十代はどうなるか
15 巧みな十代政策の下で
①働く-奉仕という名の強制の下で
②遊び-戦争ごっこと看護婦ごっこ
③教える-体罰主義と大和魂
④国策-すべては戦争のために
第7章 集団疎開拾遺
16 母
母と子が別れるとき
新聞記事の疎開描写
母のむかえを待つ日々
17 出発
18 テンノウヘイカ バンザイ
19 本
疎開を描く二つの目
心の傷・文学の原点
過去と未来の戦争について
子どものとき戦争があった時代は・・・
十五年間子ども説
反戦教材この一冊
第8章 学童疎開・読むリスト
あとがき