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「太平洋戦争」は無謀な戦争だったのか

サブタイトル1~10
編著者名
ウッド ジェームズ・B 著者/茂木 弘道 訳
出版者
ワック
出版年月
2009年(平成21年)12月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
301p
ISBN
9784898311370
NDC(分類)
391.2
請求記号
391.2/W86
保管場所
開架一般
内容注記
参考文献あり
和書
目次

訳者まえがき

序論 運命は決まっていたわけじゃない
なぜ日本が敗れたかについての諸説
日本に勝利の可能性はあったのか
太平洋戦争は、最初からその運命が決まっていたのではない

第1章 日本は絶好のタイミングを選んだ
それはまさしく計画された賭けであった
日本の国家的存続が脅かされているのは紛れもない事実
この時において開戦の絶好のチャンスはなかった
従来の伝統的作戦からの逸脱
大きな戦略的失敗であった「外郭要地攻略」作戦
司令長官・山本五十六は過剰拡大路線を推し進めた
戦争の焦点は突如として中国から太平洋に
ガダルカナルへ米軍上陸

第2章 本来の基本戦略をなぜ守れなかったのか
本来の戦略を実行していたなら
潜水艦と爆撃機の開発は新たな戦略的問題を提起した
ガダルカナルは撤収したが
「絶対国防圏」構想の破綻
アメリカは日本の敗北について、明確な予定表はなかった

第3章 日本軍に勝利の可能性はあった
個別的出来事の「もし、~だったら」では意味がない
初期の勝利に酔い、絶好の機会を逃した
1942年半ば、日本が戦勝をもたらし得る戦略
太平洋防衛拠点は日本本土から外に向って構築すべき
日本軍からの勝利の可能性を高めるチャンスがあった

第4章 商船の損耗が日本の降伏を早めた
1942年末までの船舶損耗の少なさが誤解を生んだ
遅すぎた船舶護送作戦
護送船団方式は勝利をもたらす戦術だった
大規模護送船団の想定効果
護送船団方式が敵の潜水艦を引きつける
日本の敗北をあと一年は先送りすることができた

第5章 運用に失敗した潜水艦隊
失敗に終わった日本の潜水艦攻撃
技術的問題よりも戦略思想が問題だ
日本の潜水艦部隊にとっての好機
アメリカのシーレーン破壊に十分な潜水艦はあった
対潜防衛作戦における潜水艦の重要性

第6章 史上最強の日本海軍の敗因
歴史上最強の帝国艦隊
国家の偉大さは偉大な海軍にある
一流艦隊の建設を主導した日本とアメリカ
アメリカの「リスク艦隊」戦術の成功
どうすれば異なった結果が生まれたか
日本海軍に可能であった道
アメリカ軍の能力の限界と弱点
日本海軍は、戦略的な奇襲をかけ得る能力を持ち続けていた
太平洋におけるアメリカ軍の戦略的選択肢は限られていた

第7章 制空権をめぐる攻防戦
沖縄特攻出撃とアメリカ軍の甚大な損害
有利な航空戦力を過剰拡大と消耗戦で失った日本軍
日本の航空戦力につきまとう構造的弱点とは
構造的制約に悩まされなかったアメリカの航空戦力
日本海軍航空戦力の墓場と化した南太平洋の戦い
急増する戦闘以外での航空機の損失
神風特攻は戦争に勝つための武器ではなかった
日本本来の戦略的意図を、より厳格に固持すべきだった

第8章 太平洋に大量投入すべきだった日本陸軍
1939年にノモンハンで戦った陸軍と同じものだった
太平洋に不適切な規模とタイミングで投入された日本陸軍
太平洋に日本陸軍を初期から大量に投入すべきだった
米陸軍にとっても長く困難だったサイパン島攻防戦
太平洋における日本陸軍の数の不足は致命的
防衛体制がつくられていない日本軍支配下の重要地域
1943年半ば以前に、もう二十個師団を投入していたら

結論 採用されなかった勝利への道
太平洋戦争は単なる生産力の戦争ではない
根拠のある可能性
日本がよりよい戦争を戦う機会が、歴史の中に実在していた

参考文献