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昭和史の一級史料を読む

サブタイトル1~10
平凡社新書
編著者名
保阪 正康 [ほか]著/広瀬 順皓 [ほか]著
出版者
平凡社
出版年月
2008年(平成20年)5月
大きさ(縦×横)cm
18×
ページ
283p
ISBN
9784582854183
NDC(分類)
210.7
請求記号
210.7/H91
保管場所
開架一般
内容注記
和書
目次

はじめに 広瀬順浩

第一章 昭和史史料の見取り図
戦後における史料発掘の波/バイアスをいかに取り除くか/
複数の史料を読み比べる
原田熊雄という男/足場を失った西園寺/『木戸日記』と『牧野日記』
宮中の日記魔、倉高勇三郎/「情報役」という存在-松本剛吉と若松華謡
時代の雰囲気を伝える「観測記事」/現代維持派と革新派の相克/官僚の史料
講和発効後に見えてくるもの/昭和を代表する首相/軍人史料の特徴
「大善・小善」という陸軍軍人の歪み/外交官の史料をどう読むか
昭和二十年代の記録/様々な回想記・伝記

第ニ章
史料の空白部分
政党人が消し去りたい記憶/大政翼賛会の空洞化
「バスに乗った」という負い目/貴重な『矢部貞治日記』

第三章
史料発掘の裏側
史料をめぐる噂/人のネットワークと古書市場/「天皇拝聴録」の行方
消えた内務省文書/史料の現地保存/玉石混淆の地方史誌
終戦時の証拠隠滅はどのように行われたか

第四章
歴史をめぐる<記録>と<記憶>
明治に始まるオーラルヒストリー/ライフヒストリーを語ることが記憶を喚起する
政策決定のブラックボックス/画期的だった『昭和史の天皇』
戦友会という言葉空間/証言と史料のクロスチェック

第五章
昭和天皇史料をどう読むか
昭和初期に噴き出した矛盾/機関説的天皇と主権者的天皇
上部構造の権力闘争/天皇を守るという木戸の立場
端境期にある木下道雄『側近日誌』/『入江日記』の読み方
東條評価への疑問/政治的アクターとしての天皇
侍従の回想録をどう読むか/侍従武官の記録
昭和というエポック

第六章
昭和史の転換点を読む
1満州事変の内実
橋本大佐の暗躍/朝鮮軍越境をめぐるタイムラグ/予兆されていた不穏な動き
2政党政治の終焉-斎藤実首相奏請までの一週間
五・一五事件の発生/早くからできていた事態収拾案/
陸軍が送ったサイン平沼の件は相当難色アリ/「陛下の御希望」/西園寺の余裕

第七章 昭和史の虚実に迫る
1東條英機のトリック
前代未聞の陸相・参謀総長兼任/「杉山総長は承知せり」/
歴史を愚弄した佐藤の証言
2「近衛上秦文」を読みとく
「軍部内一味の共産革命」/上秦文を書いたのは誰か
「近衛は上奏の後、元気になった」/尾崎秀実をめぐる負い目
3ポツダム宣言受諾をめぐるミステリー
「バーンズ回答」の訳文/『木戸日記』に記述がない梅津と豊田の上奏

あとがき(保坂正康)
本書で取り上げた主な昭和史史料