私は「蟻の兵隊」だった

はじめに

１　戦地、中国へ
新潟・中条での少年期
東京へ－早稲田時代
新発田連隊に入営
中国・山西省寧武へ
軍人精神をたたきこまれた初年兵教育
教育の仕上げ－刺突訓練
八路軍と対峙し村を略奪する

２　敗戦、しかし残留
敗戦－おこなわれなかった武装解除
残留－軍上層部が閻錫山と取り引き
破綻しかけた残留工作
忻県の攻防戦
国民党正規軍に編入された残留日本兵

３　捕虜の日々
晋中作戦で重傷を負う
捕虜になって野戦病院へ
左権－北京－天津－大同
「地獄へ落ちた」労働改造の日々
西陵－思想教育に反抗しつづける
捕虜生活を振り返って

４　帰国、そして裁判
冷たい目で見られた“中共帰り”
日中国交回復運動のなかへ－中国展に携わる
「山西残留問題」の資料探しに図書館通い
ついに探し出した命令書－特務団編成を命ずる電報類
いよいよ裁判へ－却下された異議申し立て
矛盾だらけの国側主張－「現地除隊」のウソ

５　映画『蟻の兵隊』をめぐって
「これは映画になる」
「反日デモ」直後の中国ロケ
「私は日本兵にもどってしまった」
性暴力被害者－劉面煥さんとの出会い
人間は一生とどまってはいけない
戦争への道をふたたび歩まないために