生活綴方で編む「戦後史」
- サブタイトル
- 「冷戦」と「越境」の1950年代
- 編著者名
- 駒込 武 編
- 出版者
- 岩波書店
- 出版年月
- 2020年(令和2年)6月
- 大きさ(縦×横)cm
- 20×
- ページ
- xii,376,15p
- ISBN
- 9784000614092
- NDC(分類)
- 375.86
- 請求記号
- 375.86/Ko56
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 索引あり
- 昭和館デジタルアーカイブ
序章 冷戦的な知の枠組みを問い直す(駒込武)
1 教室と世界をつなぐ窓――世界史からの/への「問い」
2 越境的な知の枠組みの想像=創造――アジア・アフリカ会議の時代
3 多次元的な「翻訳」作業の介在――奇怪なコラージュの中へ
コラム1 京都人文学園――『世界の子ども』の種が蒔かれた場所(須永哲思)
第I部 <越境>する生活綴方――教科・言語・メディア
第1章 『山びこ学校』という起点――教育と政治と市場から働く力(駒込武)
1 学級文集『きかんしゃ』の世界――第一次編集作業
2 『きかんしゃ』から『山びこ学校』へ――第二次編集作業
3 中文版・英文版へ――第三次編集作業
4 山村から考える「平和」
第2章 冷戦の中の綴方復興――国分一太郎にとって生活綴方とは何か(永田和寛)
1 「教育の自立性」を求めて
2 生活綴方的教育方法の構造
3 国語からはみ出した「国語」
4 「子どもの胸のうちから」世界を描く
第3章 「大衆」と「民族」のあいだ――映画≪山びこ学校≫をめぐる市場(花田史彦)
1 製作――映画人が山村に入る
2 公開――山村が上映される
3 評論――映画が自律する
4 葛藤――教育が市場と対峙する
第4章 反基地運動と生活綴方――文集『基地の子』をめぐるポリティクス(山口刀也)
1 基地の町の生活綴方
2 広がるヤンキー・ゴー・ホームのさけび
3 学校文集「デルタ」と『基地の子』の距離
4 「基地の子」の生活にせまる――『綴方風土記』の可能性
コラム2 『基地の子』エスペラント版・中文版で消えた問い――「おかあさんは、パンパンだったのでしょうか」(須永哲思/張語涵)
第II部 世界を編集する――『世界の子ども』という挑戦
第5章 『世界の子供』から『世界の子ども』へ――エスペラント運動と綴方運動の交錯(須永哲思)
1 東アジアにおける戦前エスペラント運動の展開
2 ブルギニョンと長谷川テルの苦闘
3 エスペラント資料『日本風土記』の作成
4 冷戦体制下におけるエスペラント通信の実際
5 「世界の綴方の精神」のゆくえ
第6章 『世界の子ども』の編集過程――世界の「生活」と「平和」をつなぐために(須永哲思)
1 『世界の子ども』のシリーズ構成
2 企画の経緯と構想の変容
3 通信業務と編集業務
4 「生活綴方」概念をどう伝えるか
5 読者からの声
6 地理から考える世界平和
第7章 「窓」が世界へひらくとき――『フランス篇』をめぐるダイアローグ(小綿哲)
1 作文から描かれるフランス
2 フレネ教育運動とその方法
3 編集というダイアローグ
4 「顔の見える平和」にむけて
第8章 「副教材」を編集するしごと――成田忠久の戦前と戦後(永田和寛/山口刀也)
1 北方教育者と生活教育論争
2 平凡社に於ける成田のしごと
3 「反省」と「勉強」
4 編集の技
第III部 『世界の子ども 中国・朝鮮篇』を読む――生活綴方が移す東アジア世界
第9章 『中国・朝鮮篇』の編まれ方――『自由な文化交流』に立ちはだかる壁(巫靚)
1 「中国篇」をめぐる通信
2 編集部の求めた作文
3 作文の記述から見る「中国篇」の特徴
第9章補論 翻訳作業とその死角(劉迎春)
1 編集における翻訳の位相
2 「耳なし羊」をめぐる三重の翻訳
第10章 中国 社会主義国家を生きる(劉迎春/包福昇)
1 「解放」された女性たち
2 少数民族を代表させられる子どもたち
第11章 台湾 浮かび上がる民俗の固有性と沈黙の声(張彩薇)
1 中華民国を介した「台湾篇」の編集過程
2 作文が垣間見せる「日常」
コラム3 台湾人エスペランティストという困難――まぼろしの協力者・連温卿(張伶華)
第12章 朝鮮 分断と内戦の中の子ども(松下佳弘)
1 初期プロットと作文の収集
2 朝鮮の子どもたちにとっての「生活」と「戦争」
3 「祖国」に帰還する子ども
4 「戦争」の取り上げ方をめぐる議論
第IV部 <冷戦>のはざまに消えゆく声――書くことをめぐるだつ植民地化
第13章 台湾語 王育徳における大衆と「チャンポン語」(都留俊太郎)
1 演劇運動から綴ることへ
2 中国の文字改革、日本の中国語学との対峙
3 大衆の語彙を編む
第14章 モンゴル語 中ソのあいだで揺れる正書法(包福昇)
1 「伝統の文字」か「革命の文字」か
2 「新モンゴル文字」という試み
第15章 朝鮮語 失われた「私たちの言葉と文字(ウリマルクァル)」を求めて(呉永鎬)
1 世代間に生じた亀裂
2 書記言語の習得の祖国・民族への参加
3 脱植民地化の困難
4 『新芽文集』――「解放」のその先へ
コラム4 「女仔(ニョイツァイ)の広東語」と「東北訛」――国分一太郎が学んだ「中国語」(永田和寛)
終章 いちばん小さいことから、いちばん大きい夢へ(駒込武)
1 生活綴方という形式による主体形成――至適領域と公的領域を往還する
2 市場で編み直される「民族」――出版資本主義の波に乗る
3 「訴苦」のゆくえ――民際的な交流は壁に直面する
4 平和と脱植民地をめぐる袋小路――冷戦体制の狭間の道をたどる
あとがき――応答を目指して
付表
索引
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