奪還
- サブタイトル
- 日本人難民6万人を救った男
- 編著者名
- 城内 康伸 著
- 出版者
- 新潮社
- 出版年月
- 2024年(令和6年)6月
- 大きさ(縦×横)cm
- 20×
- ページ
- 221p
- ISBN
- 9784103137337
- NDC(分類)
- 210.75
- 請求記号
- 210.75/Sh89
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 文献あり
- 昭和館デジタルアーカイブ
はじめに
第一章 棄民
その日、故郷は「外国」になった/平穏だった八・一五/老いも若きも赤旗を振り/総督府は責任を丸投げ/明暗分けた南と北/突然の空爆/応戦するすべを持たず/民間人を見捨てた要塞司令部/「大きなバッタの群れみたいだ」/炎暑の逃避行/山中で敗戦を知る/鏡に映った自分に泣く/ソ連兵によるすさまじい略奪/「マダム、ダワイ!」/朝鮮人の自警団による横暴も/家屋を奪われた在留邦人/北から押し寄せる避難民/そして在留邦人は放置された
第二章 異端の人、動く
対ソ連の最前線で終戦を迎える/捕虜収容所へ連行中に逃亡/“左翼運動の手伝い”で中学退学/労組再建を画策し逮捕される/共産党に「入党するの要なかるべし」/二度目の検挙/再び朝鮮へ/ソ連軍に“顔が利く”/避難民の惨状に苦悶/同志・磯谷との再会/二人三脚/「このままでは日本人は死に絶えてしまう」/日本人組織「大改編」の絵を描く/「一枚の看板」の効果/日本窒素の街にも避難民が殺到/みじめな弁当にみせた怒り
第三章 包囲網を突破せよ
終戦の年、八万人が南に/強制移住先での惨状/「飢餓の村、死滅の村なり」/山野を揺るがした慟哭/京城行きを決断/元警察幹部と協力を誓う/集団脱出構想の具体化/試験的南下/脱出専門組織の結成/「朝鮮人の信用博す」/白昼堂々、鉄道での大量輸送/興南でも集団移動/画期的な“病院列車”/松村が残した獣道/モスコーと呼ばれた若い女性/三八度線を飛び越えた/海路での試験的脱出/幻の“大集団渡航工作”/月明かりの船出/下船するとそこは……/まるで別世界のテント村
第四章 苦難そして苦難
突然の移動禁止令/米ソ間の攻防/“死の三八度越え”を繰り返し試みたが/託された手紙/強い信頼と期待を背負って/動かぬ平壌/東大生、金正日に直談判/松村、平壌駐在を画策/幽閉された技術者たち/ニセ情報/磯谷との確執/膨らむ疑念
第五章 引き揚げの神様
「堤がふたたび破れた」/「日本人の命を保証することができるのか!」/たった一日で出航させた船団/活気あふれた城津工場/「引き揚げの神様」来る/アパトフ列車/ソ連軍、集団脱出を応諾/保安署に拘束されるもすぐに釈放/十三歳が見た「神様」/興南技術者の逃避行/闇船で技術者を送り出す/「転落の女性」が歌う古里の歌/不信と対立の構図/遅延に遅延を重ねた「正式な引き揚げ」/三八度線が生んだ巨星
おわりに
註記
主要参考文献
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