図書目録テロル ノ ショウワシ資料番号:000069910

テロルの昭和史

サブタイトル
講談社現代新書;2715
編著者名
保阪 正康 著
出版者
講談社
出版年月
2023年(令和5年)8月
大きさ(縦×横)cm
18×
ページ
254p
ISBN
9784065330913
NDC(分類)
210.7
請求記号
210.7/H91
保管場所
閉架一般
内容注記
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

序章 昭和テロリズムから見た安倍元首相銃撃事件
「政治的テロ」の衝撃/「正義を守るための暴力」という教訓/五・一五事件と「涙の法廷」/「昭和テロ」との共通点と異なる点/変化する檄文と「テロの事務化」/テロリストの「徹底性」に抗う
 
第一章 残虐のプロローグ-三月事件から血盟団事件へ
軍人の論理が日本社会を支配した/ピストルではなく短刀にこだわった将兵/「常軌を逸した感情」はなぜ生まれるか/意志よりも先に決行/テロを称賛する心理の恐ろしさ/青年士官が義挙に駆り立てられた背景/連携していた国家改造運動/
「三月事件」と橋本欣五郎の情熱/陸軍上層部が抱いていた鬱屈/なぜ「三月事件」は挫折したのか/満州事変と呼応していた「十月事件」/「クーデターありき」の杜撰な計画/「三月事件」と「十月事件」の相違点/狙われていた西園寺公望/
クーデターはなぜ漏れたのか?/右翼系活動家に怯えていた軍人たち/クーデターの首謀者に対する甘すぎる対応/井上日召の「暗殺哲学」/血盟団と海軍の「テロの打合わせ/「一人一殺」に魅せられた青年/「テロの玉突き」という真相
 
第二章 昭和ファシズムの形成-五・一五事件が歴史を変えた
血盟団事件の「わずか二ヵ月後」の事件/犬養毅は「話せばわかる」とは言っていなかった/犬養の「最期の言葉」に込められた意味/「歪曲されたデマ」が与えた影響/昭和テロリズムと「動機至純論」/愛郷塾の存在と「西田税襲撃事件」/
昭和テロリズムの「ホップ、ステップ、ジャンプ」/「右翼に甘かった」司法判決/テロの犯人がたたえられた異常な裁判/暗躍する陸軍指導部/「感情優先、暴力礼賛」という倒錯/愛郷塾をめぐる裁判/農本主義者・橘孝三郎の意図/極端に判決が重かった民間側裁判
 
第三章 暴力の季節への抵抗者たち-ジャーナリスト・桐生悠々と政治家・斎藤隆夫
言論人・桐生悠々の怒り/「だから、言ったではないか」/「ニホン」と読むか、「ニッポン」と読むか/斎藤隆夫の「粛軍演説」/「反軍演説」へのヤジと罵声
 
第四章 「血なまぐさい渇望」のクロニクル-神兵隊事件から永田鉄山刺殺事件まで
「名誉ある孤立」への道/大規模クーデター計画「神兵隊j事件」/目指された「皇族内閣の樹立」/憲兵隊・特高警察の監視体制/テロの活動資金と資本主義のメカニズム/天皇機関説を排撃せよ/学生たちによる「救国埼玉青年挺身隊事件」/
憲兵隊が気にした「軍人がいるかどうか」/二・二六事件の出発点としての「陸軍士官学校事件」/皇道派と統制派の権力闘争/暴力と殺人と独善の支配する国家空間/「永田鉄山刺殺事件」の内幕/罪の意識がまったくない相沢三郎/血染めの軍服に誓った東條英機/
皇道派に憎まれた永田鉄山/青年将校の心理に火がつく/軍人のクーデターは「殲滅戦」
 
第五章 国家暴力というテロリズム-死のう団事件の異観
あまりに異様な「集団割腹」/活発な布教活動と「不惜身命」/特高警察の残虐な拷問と「虚偽のテロ計画」/死のう団による告訴の意味/闇に葬られた拷問/テロ行為を行った特高警察の罪
 
第六章 テロから戦争への転換-二・二六事件の残虐さが意味すること
岸田首相襲撃事件の不気味さ/テロリズムに巻き込まれた下級兵士たち/毅然としていた鈴木貫太郎夫人/軍事主導体制へと変貌した日本/天皇と侍従武官長・本庄繁の対立/「天皇親政」への目論み/テロの時代に見られる「人材登用の悪化」/残虐な暗殺方法/
正邪の区別を喪失していた青年将校たち/短命な政権が続いた理由/二・二六事件が生んだ「遺族の怒り」/渡辺和子がどうしても許せない人物/一貫してクーデターに反対した昭和天皇/二・二六事件の背後にある派閥闘争/そして戦争の時代へ・・・
不気味な時代の再来を拒むために-あとがきにかえて

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