夜の銀座史
- サブタイトル
- 明治・大正・昭和を生きた女給たち
- 編著者名
- 小関 孝子 著
- 出版者
- ミネルヴァ書房
- 出版年月
- 2023年(令和5年)3月
- 大きさ(縦×横)cm
- 20×
- ページ
- xiii,250,5p
- ISBN
- 9784623095605
- NDC(分類)
- 673
- 請求記号
- 673/O98
- 保管場所
- 地下書庫和図書
- 内容注記
- 参考文献:p243-250
- 昭和館デジタルアーカイブ
まえがき-夜の銀座を「女給」の視点で考える
第一章 文明開化とともに西洋飲食店現る
1 西洋風の街並みと「舶来飲料」
2 明治の外食と男女の立ち位置
西洋料理店の給仕人
日本料理店、居酒屋、銘酒屋で働く女性たち
新橋ビヤホールの女性給仕たち
3 台湾喫茶店とセントルイス万国博覧会
「女給」を最初においた台湾喫茶店
万博で人気を博した芸者の給仕
第二章 カフェーの登場と女性給仕たち
1 ゴシップ記事にみるカフェー黎明期
2 カフェー開業と女ボーイの活躍
同人サロンとして異彩を放ったカフェー・プランタン
エプロン女性給仕で大盛況のカフェー・ライオン
3 大正中期の銀座の飲食業
「銀ブラ」という新語の登場
インテリ層が支えた銀座の外食産業
4 カフェーの女性給仕へのまなざし
カフェー誕生直後の評価
「職業婦人?」中産階級の女性たち
「近代性と女性性を兼備」カフェーの常連・松崎天民
「堅気ではない」浅草ウォッチャー・権田保之助
第三章 関東大震災からの復興とカフェーの乱立
1 関東大震災と銀座
銀座の被害状況
復興とバラック、生活を立て直す人々のエネルギー
二大百貨店の進出から飲食店が増加
2 夜の「新銀座」とカフェー・タイガー
カフェー・タイガーの美人女給戦略
夜の銀座に陶酔する人々
三〇五軒の夜の露店
3 東京市におけるカフェー急増の要因
開業資金二、三〇〇〇円と女給の低賃金雇用
カジュアルに行ける敷居の低さ
第四章 震災後の女給たちの生活実態
1 「女給」という職業への関心
「女給」という言葉の定着
雑誌の「女給」特集
2 行政の大規模調査からわかったこと
「職業婦人調査 女給」の概要
女給の収入と意外な生活実態
女給たちの赤裸々な声
3 実話をもとにしたプロレタリア文学の女給像
細井和喜蔵『女給』で描かれている女工以下の扱い
窪川いね子(佐多稲子)作品で繰り広げられる人生模様
4 東京から地方へ、増加する「女給」
第五章 カフェーの多様化と社会問題化
1 銀座における「バー化」のトレント
東京市内における銀座のポジション
洋酒専門のバー
マダムになった有名女優
2 カフェー規制の強化
大阪道頓堀の「キャバレー化」と取締り
にらみを利かす警視庁
3 関西勢の銀座進出に伴う「女給商品化」
名士がつどう高級路線の「サロン春」
派手なネオンで飾る大衆路線の道頓堀カフェー群
第六章 「女給ブーム」による銀座女給の記号化
1 物語のなかの女給たち、モデルとなった女給たち
ベストセラー『放浪記』林芙美子のロールモデル化
女給・田中雪子の娯楽小説『カフェー行進曲』
廣津和郎『女給』に端を発した菊池寛のゴシップ騒動
女給・木谷絹子による発禁本『女給日記』
2 女給イメージの消費と再帰
男性による男性のための「女給」娯楽本
「女給物」映画の流行
映画『女給』に抜擢された女給たち
成功者という新たな銀座女給のイメージ
3 特殊飲食店の従業婦と定められた女給
法規化による取締り
学生の入店禁止
銃後の女給たち
第七章 戦後の銀座と女性たち
1 敗戦と銀座
終戦直後、廃墟の銀座
キャバレー時代の到来
配給制度のもとで生まれた社交喫茶
あらゆる飲食業態の再開と新オープン
2 経営者として注目される銀座のマダム
小さなバーのマダムたち
「女給」という蔑視
あとがきにかえて-女性たちが教えてくれたこと
参考文献
事項索引
人名索引
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