図書目録アイチ オ イキタ ジョセイ タチ資料番号:000069597

愛知を生きた女性たち

サブタイトル
自由民権運動からピースあいちへ
編著者名
伊藤 康子 著
出版者
風媒社
出版年月
2023年(令和5年)3月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
405p
ISBN
9784833111522
NDC(分類)
367.21
請求記号
367.21/I89
保管場所
紹介本
内容注記
典拠・参考文献:各章末 愛知女性史年表1872-2000:p385-401
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

はじめに
第一章 近代社会へ一歩踏み出す
1.人間の自立・平等・連帯の芽
明治維新で愛知県誕生/自由民権運動と村雨のぶの信念/大日本帝国憲法のもとで
2.女性の仕事と生活
職業の自由化と女性/商品経済・繊維工業の発展/愛知の生産品/新しい職業へ進出
3.女子教育の進展
男女が学ぶ学校制度/きんさん・ぎんさんの教育/女子教員・女学校の増加/女学校がかかえる問題/女子高等教育への要望
4.自由廃業に向かう娼妓
廃止されない遊郭/売る親・売られる娘/愛知の廃娼運動/娼妓の現実/「地獄」から逃げる娼妓
5。女性の人権の明暗
政治参加から締め出されて/工業の発展と女性/労働災害と女性
6.軍事強国の道に進む日本
日清戦争で世界の強国へ/日露戦争戦病死者の家族/神として浸透する天皇
7.青鞜社と名古屋の歌人
『青鞜』の影響/青木穠と原田琴
第一章典拠・参考文献
 
第二章 女性が静かに動かす大正デモクラシー
1.産業の発展と働く女性
農村から都市へ/結婚式の変化/繊維工場で働く農村の娘/工場の集団生活
2.社会運動の進展と米騒動
社会運動の拡大/名古屋の米価高騰/米の買い方/インフルエンザ大流行/労働運動組織化への模索/女子労働者も動き始める
3.婦人団体の誕生と成長
女性が集まり集められる時代へ/新聞報道にみる婦人団体/働く女性の組織
4.職業婦人の増加
女性の職業への関心/敬遠される女中という職業
5.女性新聞記者と愛知
女性記者誕生/市川房枝の足跡/女性を励ます記事/新聞社は多様な思想・活動の拠点
6.新婦人協会設立と愛知
女性の社会活動の展開/政治的権利への第一歩/新婦人協会名古屋支部
7.男子普選に学ぶ女性の大同団結
愛知の男子普通選挙権獲得運動/婦人参政権獲得への道
8.進む女性の組織化
愛知の無産者女性等の自主的活動/愛知の処女会の動向/行政が教化するための地域婦人会/軍部が掌握した国防婦人会
9.婦選獲得同盟と愛知
婦人参政権獲得の構想/愛知の婦人参政権獲得活動/「陣痛微弱」の愛知支部組織
第二章典拠・参考文献
 
第三章 戦争は生活を崩す
1.生活の変貌
恐慌と戦争の時代へ/女性は農村の主力/男性の後を追う女性の進出/職業婦人の変化/庶民が求めた洋風文化
2.雑誌で広がる女性の文化
婦人雑誌の人気/『女人芸術』支部の活動/『婦人公論』読者の動向/特高の監視下で/『婦人文芸』支部の挫折
3.個性を伸ばした女性たち
女流画家の成長/女流文学の土壌/女子のスポーツ熱
4.女性のための社会事業
困窮家族の救助/保育園の設立/婦人保護施設への動き/日本基督教女子青年会「友の家」/社会問題への関心/生活課題解決の模索
5.満州事変前後の社会の空気
愛国・国防思想普及、軍事支援へ/女子労働者の抵抗/婦人参政建議の否決
6.選挙粛正運動と国民統合
婦選獲得同盟と選挙粛正/女性の社会的地位向上を夢見て/日中戦争開始に浮き立つ
7.母性保護法制定運動と「出産報国」「結婚報国」
「母子保護法」の要求/「産めよ殖やせよ」で報国/「結婚報国」のため相談所設立/軍の指揮下に統合されて
8.「女性皆働」の時代へ
「国民精神総動員」で働くべし/アジア太平洋戦争へ/中学・女学校生徒の動員/朝鮮女子勤労挺身隊
9.戦時生活の記録
長く続いた戦争/深刻な食糧問題/東南海地震・三河地震/疎開学童・動員学徒の食事
10。還らぬいのちを数える
工場地域の空襲/日中戦争以来の死者/反戦の想い
第三章典拠・参考文献
 
第四章 敗戦、女性はどう生きていくのか
1.不安と混乱の八月一五日
女学生の不安/教師の悲しみ/焼野原から
2.女性にも自由・平等の権利
アメリカによる民主化/新日本婦人同盟の誕生と活動/日本国憲法のもとで
3.婦人参政権実現
女性議員誕生と期待/『東海民主婦人』の呼びかけ/一九四七年四月に吹いた選挙の風/愛知の女性議員はなぜ少ない/地方議員を続けた人びと/内田あぐりのあゆみ
4.焼け跡の労働組合運動
食糧難・住宅難の中で/労働組合続々誕生/国鉄の労働組合/「働く女性の会」の意気込み/国際婦人デーとはたらく婦人の県集会
5.農地改革から生活改善へ
地主的土地所有の解体/農村の生活改善/嫁から妻への転換
6.婦人民主クラブと愛知
婦人民主クラブの誕生/自主性を貫く愛知/高良とみ講演会
7.地域婦人会の再組織
占領軍と婦人会/行政が必要な婦人団体/名古屋クラブ婦人団体連絡協議会設立
8.女性の未来を開く男女平等教育
教育の復興/男女共学新制大学の感動/幅広い社会教育活動
9.地域社会へ貢献する人びと
女性弁護士が切り開いた道/女性が女性の能力開発を/文化を発展させた女性たち
10.戦後復興と女性労働
集団就職の娘たち/民主教育を育てる女性教師/アメリカのもとでの経済復興/講和条約締結へ
第四章典拠・参考文献
 
第五章 母の本音、女性の本音で愛知を変える
1.手をつなぐ母、主婦、労働者、女子学生
平和を求めて子どもを守る/人権を女性の現実生活に/いずみの会・中日くらし友の会・波紋の会
2.原水爆実験反対から母親運動へ
原水爆の被災はもういやです/愛知母親大会へのあゆみ/母親運動の活動家たち/貧しくても本音を出して/三河に広がる母親運動/日本母親大会を愛知で開催
3.伊勢湾台風と女性
すさまじい暴風雨・洪水・高潮/助かったいのち/ヤジエセツルメントは未来を育てる
4.警察官職務執行法・安保条約改訂反対運動へ女性の訴え
警察国家復活を阻止した世論/安保条約改定反対に進む/「なごや松川守る会」の人びと/女性のための永続的組織がほしい
5.高度経済成長政策の明暗
資本主義国中国民総生産第二位になった日本/交通事故急増、猿投事故/都市的文化生活の拡大
6.世界の人と手を結んで守りたいこと
小児マヒから子どもを守りたい/中国、ベトナムと平和の手を結ぶ
7.パートか女子労働裁判か
パート女性の増加/フルタイムで働きたい女性はがんばる/仲間を信頼して
8.へこたれない母と父の保育所づくり
働き続けるためにまず共同保育所を/乳児・長時間保育が必要/岩倉の保育活動/学校に入った子どもの保育/ベビーホテルと夜間保育
9.息ができない・眠れない公害をなくそう
水・空気・騒音・振動と健康/人が暮らせる環境を
10.社会福祉が支える高齢者・乳幼児
社会福祉の専門家/高齢者の増加と要求/高齢者の医療費無料化を求めて/ボランティア活動で探る高齢者福祉/乳幼児医療無料化要求
11.どのような人もその人らしく生きられる愛知に
障がい者の未来を開く/家族でなくても人間だから/子どもを育てられない親に代わる「親」を
12.革新自治体を女性がつくっていこう
革新自治体への期待/革新市長によりかからないで
13.死と隣り合わせの体験が生きかえる
戦争体験記録続々出版/悲しみ苦しみの想いをつないで/戦争と正面からむきあう
14.総力を結集した平塚らいてう展・講演会
団体も個人もいっしょになって/継続できなかった現実
15.愛知の女性を愛するから女性史学習を
名古屋女性史研究会の誕生/愛知女性史研究会の成果/女性史ブームの中で
第五章典拠・参考文献
 
第六章 国際婦人年は希望の灯、女性の武器
1.なくそう男女の差別、強めよう女性の力
女性も議員も裁判官も政治家も大忙し/愛知の国際婦人年/国際婦人年あいちの会はナマの声を集めて/男女雇用機会均等法施行/県・市婦人会館の設立/初めてばかりの婦人施策と壁
2.自立と自由を育てる教育を
ちくさ母親学級の実践/女性の自立をめざす教育を/男女の特性か自立か/生きる道を学校生活に探ろう
3.女性への差別を拒否する
若い女性の未来を探る/女子労働裁判・調停申し立ては続く/新日本婦人の会愛知県本部が集めた声/疲れきった女性の働き手
4.パート労働者の実態
パートという労働の定着/パートも職業病になる
5.意識調査で県民をみる
意識調査が明らかにしたこと/高学歴女性就職後の状況
6.愛知からの発信
「産業首都あいち」というけれど/女性農業者はずっと角のない牛/「あいち女性プラン」を土台に
7.元気な愛知の女性を探る
全国的な「女性史のつどい」が名古屋で誕生/「日本女性会議’84なごや」の出発/きんさん・ぎんさん一〇〇年目の喜び/東海ジェンダー研究所成立/若い女子繊維労働者のたたかいの記録・映画
8.鳥も人も住み続けられる愛知に
広がる公害、広がる抗議/母親の願いで残せた藤前干潟/子どものために原子力発電所を止めて
第六章典拠・参考文献
 
第七章 日本国憲法は女性の宝
1.憲法は私自身の問題
憲法の男女平等についてベアテは語った/若者と皇室/イラク自衛隊派遣と憲法と私
2.女性は結婚したいとは限らない
未婚率増加と男女の意識/日本は世界に遅れた女性差別の国だから
3.再び戦争を政府が起こさないように
戦争資料を集める/「ピースあいち」を誕生させたのは/愛知・名古屋 戦争に関する資料館
4.「九条の会」と若者に希望をつなぐ
全国に、地域に、九条の会/あいち女性九条の会と野間美喜子の願い/自立・平等・連帯・平和への道は続く
第七章典拠・参考文献
愛知女性史年表[1872-2000]
おわりに

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