皇居炎上

はじめに
　
序章
　
第一章　敗戦への道
知られざる奇襲攻撃
進む勇気と退く勇気
日本への復讐
極秘の東京空襲作戦
奇妙な訓練と小細工
やるか、やめるか
開戦日は多忙になった帝都消防
情報戦で勝負が決まる
　
第二章　まさか、まさかの東京初空襲
敵機動部隊発見
生かされなかった打電報
敵機発見の一報
それはウソから始まった
東京は危ない
空襲なんて平チャラだ
大隈講堂をかすめる敵機
上意下達の弊害
まちまちな空襲被害
　
第三章　初空襲は連敗の幕開けだった
言論統制が始まった
主な言論統制の被害
利用された少年の死
東京初空襲がもたらした敗戦への道
隠したミッドウェー海戦の敗退
　
第四章　迫りくる危機
もう、日本は負けた
米国機動部隊が動いた
サイパン陥落で勝利は消えた
東京を叩けば勝てる
矢継ぎ早に出された防空対策
女も子供も勤労者
東京が戦場になる日は近い
悲劇の学徒報国隊
「欲しがりません、勝つまでは」
　
第五章　戦場に駆り出された消防戦士
防空の盾になった消防
皇居を護れ
三つどもえの皇居消防
特別消防隊の発足
年少消防官の誕生
かき集められた学生と警防団
全国からかき集めた中古ポンプ車
　
第六章　無差別爆撃で消防は負けた
東京空襲へのテスト
Ｂ２９の航空ショー
空対空の特攻隊
Ｂ２９の東京初空襲
日本軍と米軍の攻防戦
見抜かれた防空の弱点
テストの夜間空襲
惨敗した帝都消防
　
第七章　迫り来る大空襲
大打撃の軍需工場
信用されなかった空襲
テストされる東京防空
再開した東京行き大空爆特急
お年玉は焼夷弾だった
レーダー爆撃から無差別攻撃へ
真っ昼間の銀座が地獄とかした
頭上から機銃掃射が始まった
吹雪舞う東京が、真っ赤に染まる
精密空爆の最後のテスト
　
第八章　東京炎上・三月一〇日東京大空襲
二人の別れと再会
東京の暗い夜が、真っ赤になった
今次空襲、最大ノ苦闘ナリ
下町は火の町になった
我、最後の望楼勤務を終える
天皇は見ていた
死者は何人だったのか
弾薬が切れた
戦闘機がやってきた
消防も都民を見捨てたか
　
第九章　皇居炎上・東京に燃えるものがなくなった
東京焦土作戦が始まった
皇居炎上
皇居炎上を悲嘆
我事終んぬ
天井裏にまでホースを延ばしていた
世人は見殺しにしている
消防隊員の評言
最後の標的
　
第一〇章　なぜ、皇居が全焼し、多くの殉職者がでたか
眠れぬ夜
消火活動は失敗であった
なぜ、皇居は簡単に燃えたのか
なぜ、消火できなかったのか
なぜ、多くの殉職者をだしたのか
なぜ、脱出できなかったのか
なぜ、皇居炎上を検証しなかったのか
どんな責任をとったのか
　
終章にかえて
　
おわりに
<付録>東京空襲被害一覧表