杉野芳子

第一章　母一人子一人の家庭に育ったころ
九十九里の波の音／父のいない家／もらえなかった免状／先生になろう／一人で千葉へ／千葉高女時代／鉄道省最初のOL／若い先生

第二章　娘ひとり、きものに袴姿でアメリカへ
アメリカ上陸／ここに子供がいるよ／自分を生かす服／江戸の仇をニューヨークで／杉野繁一とのめぐりあい／夕映えの中のプロポーズ／尾張の暴れん坊／結婚

第三章　主婦業のかたわら洋裁塾を始める
主婦業に専念したころ／西洋人が来た！／関東大震災／ガラリと変わった明治の男／生徒はたった三人／上大崎へ進出／ロンパースを着た利夫／視聴覚教育と仮縫い／全員洋装の卒業写真／ママを返せ！／ファンデーションドレス／寄席クラス、教会クラス、柱の間／覚悟も堅く平壌へ

第四章　主人を理事長に迎えて教育一筋に
七年ぶりの主人の協力／砂浜に憩う／花開く季節を前に／日本で最初のファッションショーを企画／病にめげず／大成功の陰に／欧米視察へのウオーミングアップ／太平洋上で和裁の先生／ニンジン色の靴下／懐かしのニューヨーク／パリへ／パリの学校／感心したしつけ／さらばパリよ／結婚二十年めに建てたわが家／帰朝みやげ／突然の不幸／戦時下の私のアイデアあれこれ／焼け跡の明け暮れ

第五章　ワンマン亭主に仕えながら世界のドレメへ
不死鳥のように／ＭＰ出動／羽ばたき始めたドレメ／前進／二人きりの夏／地方講習あれこれ／急激に発展するドレメ／パリの有名デザイナーとの交流／栄光の陰での中傷／喜びと悲しみの歳月Ⅰ／喜びと悲しみの歳月Ⅱ／虚像と実像／永遠の別れ／思い出の中の夫・繫一／車椅子で歩み続ける道／炎は消えない

年譜
主な著書