図書目録ヨウソウ ノ ニホンシ資料番号:000069423

洋装の日本史

サブタイトル
インターナショナル新書;112
編著者名
刑部 芳則 著
出版者
集英社インターナショナル
出版年月
2022年(令和4年)12月
大きさ(縦×横)cm
18×
ページ
317p
ISBN
9784797681123
NDC(分類)
383.1
請求記号
383.1/O73
保管場所
開架一般
内容注記
参考文献:p305-313
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

序章
 
第一章 幕末の海外渡航と洋服との出会い
洋服は鬼や悪魔が着るもの/幕府の遣米使節団/幕府の遣蘭留学生/慶応四年の海外渡航
外国と戦うための軍服
洋式調練の事始め/和洋折衷の軍服/幕府が軍服として認める「筒袖」/農民の仕事着/洋式軍服に対する抑止力の限界/徳川慶喜も洋式軍服を着る
外国人のための洋服店
洋服仕立て業の発祥地は神戸?/慶応三年の洋服仕立て状況/洋服の発祥地は横浜
廃藩置県と服装改革
和装ばかりの服制論議/「非常並旅行服」と陸海軍の軍服/廃藩置県からはじまる洋装史/家政学の服飾史研究の問題点/服制変革の内勅/『日本洋服史』は注意すべき文献/政府閣僚たちの髷落とし/岩倉使節団と洋服/岩倉具視も洋服を着る/
「洋服記念日」は文官大礼服・非役有位大礼服・小礼服の制定日/ドラマの「征韓論争」は誤ったイメージ
廃藩置県まで洋服を着ることはなかった【この時代の服装発展段階論の見方①】
 
第二章 欧化政策の表と裏
男性が洋服を着る社会
仕事着としての洋服/学生服の二つの系統―学習院と東京大学の制服―
女性の洋装化のはじまり
女性の洋服は対象外/男袴を穿く女学生への批判/鹿鳴館時代とはなにか/伊藤博文と井上馨/谷干城の苦言/大蔵省印刷局の女性職員の服装/皇后の洋装化/ドイツへの礼服注文/「婦女服制のことに付て皇后陛下思食書」/東京女子師範学校での洋服着用/
華族女学校での和服と洋服/華麗な礼服は高額で着心地が悪い/女学校で洋服を着る限界/ドレスメーカー/村上信彦の誤った負の評価
女性洋装化の目的達成と再検討【この時代の服装発展段階論の見方②】
 
第三章 衣服改良運動
国粋主義に求める誤り/明治二〇年以降も欧化政策による洋装は継続された/洋服着用の是非を問う渡辺鼎/吉岡哲太郎の「女服論」/ベルツの女子服装に対する賛否両論/着物と袴は洋服の代用服/下田歌子と袴/弘田長の改良服/高木兼寛の女子服装改良意見/
山根正次の改良服/野中千代子の改良服案と実践手段/日本赤十字社の看護服/堺利彦の「女服改良の説」/高等女学校の海老茶袴/女子生徒と女性労働者に広がる洋服の代用服/石垣綾子の幼少期の思い出/板垣退助や武家華族も論じる風俗改良/
高等女学校を卒業すると袴は穿かない
女子生徒の服装にとどまった衣服改良運動【この時代の服装発展段階論の見方③】
 
第四章 服装改善運動
永井荷風が見た都会の服装/東京の田舎の服装/改良服の発表と実践/第一次世界大戦の影響/服装改善運動と展覧会/山脇房子と洋式制服/改良服に対する評価/服装改善の方針/「新しき女」の洋服姿/吉岡彌生が実践した女医の洋服/洋服を着る東京の小学生/
セーラー服の登場/成田順の洋装事始め/「衣袴式」の改良服から洋服への方針転換/女性の洋服に適した社会変化を求める長谷川如是閑/関東大震災が女性の洋装化に影響を与えたという根拠のない神話/洋装化が促進したのは関東大震災が要因ではない/
関東大震災の教訓を強調する棚橋源太郎/高等女学校の生徒たちは卒業すると和服を着た
未成年者に成果をあげた服装改善運動【この時代の服装発展段階論の見方④】
 
第五章 昭和モダニズムの服装
モダンガールとモダンボーイの登場/女子生徒とモダンガールとの違い/スカートから出る肌色の脚/淡谷のり子のモダンガール体験記/職業婦人の洋服/洋裁学校の誕生①―ドレスメーカー女学院―/洋裁学校の誕生②―文化服装学院―/ミシンの普及/
白木屋火災が女性の下着を普及させたという神話/白木屋火災の神話にお墨付きを与える服飾史研究者/今和次郎の考現学調査/人気作家の婦人服装座談会/女性の洋服の限界と未来性/男性の洋装の流行変化/『婦人之友』の洋服着用調査/
子供服から和服が消えていく/高女を卒業して洋服を着る/通学時以外の和服姿を嘆く市川源三/洋服は高嶺の花、根強い和服の人気/東京と銀座の職業婦人の服装/成人女性から消えない和服
女性の二重生活の始まり【この時代の服装発展段階論の見方⑤】
 
第六章 国家総力戦と服装
大礼服制の停止/銃後の主婦はたすきがけ/時局に影響されないファッション/映画に見る和服と洋服/伸び悩む洋装化/七・七禁令後も『三越』カタログでは和服が売れ筋/女性の服装生活調査/一般社会への洋服普及の意識変化/国民服の誕生/
和裁家と洋裁家がせめぎ合う婦人標準服/伊東茂平の活動から見る戦後への連続性/内閣情報局が黙視する女性の洋服/衣料切符を「大事に使うも国の為」/普及しない婦人標準服/消えないスカート姿/消えない長袖の着流し姿/ゲートルを巻き、モンペを穿く生徒たち/
モンペの普及と評判/モンペやズボンは生き抜くための「決戦服」/国家存亡の危機がもとめる「日本的」な「洋服」
戦争と女性の洋装【この時代の服装発展段階論の見方⑥】
 
第七章 洋服を着る時代の到来
「洋裁ブーム」は戦前からの断続性/戦後に徐々に洋装化が広がる理由/洋裁学校の黄金時代/三つ巴の洋装姿/農村にも広がる女性の洋服姿/ナイロンやポリエステルなど合成繊維技術の発展/婦人既製服の発展/下着革命の影響/下駄から靴へ/
ミニスカートの流行と定着/女性も穿くジーンズ/高級な和服は貸衣装/マンガに見る日常生活から消えていく着物/映画に見る日常生活から消えていく着物/歌謡曲に見る日常生活から消えていく着物/需要と供給の統計変化
男女ともに着物を着なくなる【この時代の服装発展段階論の見方⑦】
 
終章
 
あとがき
注記
参考文献
服飾関連用語

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