多摩のおんな
はじめに
地図(多摩地方西部、中世の城と将門・重忠伝説)
多摩小史-問題提起的おぼえがき
人が住みはじめたころ
中世武士の誕生から戦国へ
ひらかれる多摩
立ちあがる農民
変転する谷間
I 伝説と梅の里
将門伝説
梅の話
II 村の暮らし
水の祭と生活
お不動講のいわれ
呼び井戸
井戸端会議
簡易水道のできるまで
多摩の祭と四季
初午
祈願の旗と絵馬
お釈迦様
念仏講
年季奉公
葬式
村の崩壊
ランプから電燈へ
有線電話秘話
洗濯機登場
家こわし
大雪
離村
III 女であること
暗い色の着物
「よそゆき」の記憶
女中奉公へ
藪入り
母逝きて
幸薄き結婚
くりかえす母の歴史
結婚-嫁の座
山の部落に嫁いで
後家のがんばり
女のいとなみ-性と出産
山村の性
出産
山の女の一生-明治から大正へ
IV 女と労働
働く山の女たち
そり引き
麦ボーチ
縄ない・俵編み
お茶摘み
つましく、つましく-働き続けた母
八里の山道を越えて
未亡人の労働
生きていた
「昔の畑」
V 女と職業
繰り糸機の中の青春-紡績女工の記憶
入社のころ
つらい「糸繰り」
女工哀歓
ウスホリ平さんのこと
仕事場と寮で
室長・教婦として
不況時代
結婚-退社
僻地の助産婦
貧しい行政
山のお産
変わった“母親像”
苦労は多いが
髪結いから美容師へ
子持ちで修業
人の倍働いて
パーマ時代来たる
VI 歴史のかげに
菜の花のすがれの果てに-自由民権運動のかげで
油屋の娘
あらしの時代と油屋の没落
父なきあと
生糸製造業へ
結婚-油屋の再興
自由民権の火
政治に裏切られて
妄説におびえた日-関東大震災
獅子狂い
“朝鮮人が攻めて来る”
戦争に奪われたもの
未亡人たち
娘に語る戦中記
悪夢の日々
買い出し
VII 闘う現代の女たち
ある共働きの記
電話交換手の第一歩
合理化はじまる
結婚・出産-綱渡りの日々
わびしかった元旦
保育園へ
退社-それでも私は働く
交通事故の子とともに
ある日、突然に
脳波に異常が…
光を求めて
消えた診断書
心と体に傷を負って
書くことによる自己変革-あとがきに代えて (平島成夫)