森林資源の環境経済史
序章 課題と分析アプローチ
1 環境史研究の現在
2 日本の産業化と木材
3 課題と構成
第1章 木材市場のマクロ的検討
1 需要市場の構造
(1) 燃材
(2) 用材
2 供給市場の構造
(1) 木材供給地域の拡大と木材輸出の増加
(2) 国産材の増産と供給不足
(3) 輸移入材の増加
(4) 輸移入材の減少と国産材の増加
第2章 鉄道業の発展と枕木
1 枕木消費量の推移
2 枕木市場の拡大
(1) 枕木市場の形成
(2) 鉄道国有化による枕木市場の変化
(3) 枕木商の活動
3 第一次世界大戦期における枕木価格の高騰
4 適材不足と使用樹種の多様化
5 枕木不足の深刻化
第3章 電信事業の発展と電柱
1 電柱消費量の推移
2 電柱市場の拡大と防腐電信柱の利用
3 第一次世界大戦期における電柱価格の高騰
4 防腐電柱と代替財の利用
5 電柱用材不足の深刻化
第4章 九州炭鉱業の発展と坑木
1 坑木消費量の推移
2 坑木市場の拡大
(1) 筑豊炭鉱業の発展と坑木市場の拡大
(2) 坑木取引の変化
(3) 坑木商の活動
3 第一次世界大戦期における坑木価格の高騰
4 坑木節約の進展
(1) 坑木需要の減少
(2) 合理化による坑木消費量の減少
5 坑木不足の深刻化
第5章 北海道炭鉱業の発展と坑木
1 坑木供給の多様化
2 第一次世界大戦期における坑木価格の高騰
(1) 坑木需要の増加
(2) 社有林の拡大
3 坑木の節約と社有林の拡大
(1) 坑木の節約
(2) 社有林の拡大
4 坑木不足の深刻化
第6章 製紙業の発展とパルプ用材
1 パルプ用材消費量の推移
2 年期契約区域の形成
(1) 内地の年期契約区域
(2) 北海道の年期契約区域
(3) 樺太の年期契約区域
3 パルプ用材需要の急増と年期契約区域の拡大
4 年期契約区域の不安定化
(1) 樺太材利用の拡大
(2) 年期契約区域の縮小と樺太林政改革
5 パルプ用材市場の拡大とパルプ用材不足の深刻化
第7章 戦時統制期の木材利用
1 資材統制―木材と鉄鋼材
(1) 統制の開始
(2) 統制の強化
2 産業における木材利用
(1) 鉄道業
(2) 電信・電話事業と電力業
(3) 炭鉱業
(4) 製紙業
終章 日本の産業化と森林資源
あとがき
初出一覧
参考文献
索引