「昭和鹿鳴館」と占領下の日本
はじめに(坂本俊夫)
第一章 木更津を飛び立った緑十字機
日の丸のない「一式陸攻」
降伏軍使の全権は河辺虎四郎中将
搭乗員には行き先秘密
混乱の厚木基地を大きく迂回
届いた降伏調印式のプログラム
必死にスケジュール延期を訴える
突っぱねる連合国軍側
突然エンジンが不調になり不時着
第二章 厚木飛行場で何が起きていたのか
第三〇二海軍航空隊司令小園安名
「絶対戦争継続」を叫ぶ小園司令
小園司令の訓示
小園司令、国民に檄文を撒く
寺岡中将の説得
小園司令、マラリアが悪化する
高松宮の説得
厚木航空隊事件の収束
宮城(きゅうじょう)事件、愛宕(あたご)山事件、そして松江騒擾事件
第三章 安藤明の登場
山澄機関
佐藤六郎大佐、厚木飛行場の片付けを命じられる
安藤明、佐藤大佐と厚木飛行場へ
安藤、五百万円で受注
大安組、厚木飛行場へ
雨中の撤去作業
帝国海軍最後の感謝状
マッカーサー、厚木に降り立つ
第四章 安藤明、財を成す
自転車一台の運送業から
大安組の成長
安藤明と政治家
安藤明と愚連隊・万年東一
安藤明と高松宮
天皇の処遇をめぐる動き
第五章 大安クラブ
天皇のマッカーサー訪問と安藤明
米日福祉協会
安藤、大安クラブを開く
酒、女、ものを武器に天皇制護持を図る
マーク・ゲインが見た大安クラブ
クリスマスの大安クラブ
安藤、キーナン検事を殴る
第六章 進駐軍の対日政策
米戦艦ミズーリ号
二通の降伏文書
重大事件の勃発
夜中にサザランド参謀長を捜す
マッカーサーに直談判
占領政策始まる
皇室を安堵させた「安藤文書」
第七章 占領下で庶民の不満爆発
食糧難で餓死者も多発
生きるために生まれた闇市
闇市を拒否して餓死した人も
東京湾で発見された膨大な金塊
泥棒は旧軍人や高級官僚
民衆が「赤旗」を掲げ皇居に乱入
天皇の「第二の玉音放送」
第八章 安藤明、GHQに逮捕される
高まる共産党の指導力
映画産業への安藤の野心
GHQ、ついに安藤を逮捕
GHQ内の暗闘
読売争議との関係
吉田茂が激怒
ウィロビー対ホイットニー
ケージスとマダム鳥尾
安藤の恩人たちが相次いで離日
第九章 暗躍する闇の人脈
大安クラブを買い取った小佐野賢治
世にも奇妙な生前葬
燃え盛る労働運動
吉田茂首相の暴言
謎のKATOH機関
ウィロビーが作った秘密情報機関
朝鮮戦争と旧特務機関の関係
落魄し、失意のうちに安藤明死す
あとがき(山田邦紀)
引用・参考文献
関連年表
索引