戦争と民衆史
凡例
第一章 戦争と歴史学
近代日本の戦争動員とそのイデオロギー
戦後史をめぐる歴史意識の変容―戦後を否定する論理とは何か―
戦後歴史学と戦争研究〔歴博対談第一九回(鹿野政直対談)〕
田中義一―対中強硬路線と治安維持法の発動者―
欠落した「松岡復権」と「歴史の見直し」との区別〔書評 豊田穣『松岡洋右 悲劇の外交官』上・下〕
期待されざる皮相な人物の評伝に虚ろな読後感〔書評 保阪正康『東條英機と天皇の時代』上・下〕
〔書評〕洞富雄著『決定版 南京大虐殺』
民衆を軸に展開した現代史〔書評 菊地昌典『一九三〇年代論 歴史と民衆』〕
はじめに「戦争」ありき―国家総動員法五十年―
第二章 動員される人びと―在郷軍人会―
村と戦場[共同研究]近現代の兵士の実像―総論―
村発信の特異な在郷軍人分会誌―戦場と交信した『真友』の発見と分析―
日本ファシズムと民衆動員
在郷軍人会にみる国家と民衆の顔
市民と軍国主義の関係―在郷軍人会・国防婦人会の研究―
昭和初期戦争開始時における大衆的軍事支援キャンペーンの一典型―軍用機(愛国号・報国号)献納運動の過程について―
〔書評〕土田宏成著『近代日本の「国民防空」体制』
第三章 女性たちと戦争―国防婦人会―
国防婦人会
自著を語る―『国防婦人会』―
国防婦人会 銃後と軍結ぶ
中国占領地における徴集と慰安所の展開
吉岡弥生著『婦人に与ふ』
〔書評〕岡野幸江・北田幸恵・長谷川啓・渡邊澄子編『女たちの戦争責任』
第四章 『日本の黒い霧』と社会問題
松本清張と『日本の黒い霧』
『日本の黒い霧』の時代認識と評価―「黒地の絵」と帝銀・下山・松川事件諸作品の資料検証―
日本の黒い霧―現代史への接近
『日本の黒い霧』の今日的意味
水系をめぐる政治環境の変化―大正期前後における甲府盆地の政治過程―
〔書評〕高野義祐著『米騒動記 その四十周年を回顧して』
〔書評〕岡野加穂留編著『福祉社会の未来構造論 未来福祉のための遺伝子組み換え試論』
第五章 健康と公衆衛生
日本の結核の進路をさぐる―公衆衛生学会シンポジウム 日本の結核の将来より―
保健指導担当者への質問状
高齢化社会の性格を再考する
現代家庭の生態―司会のことば―
生活変化の実態・前説―司会のことばとして―
文明と健康を考える―司会のことば―
閉会挨拶〔新しいライフスタイルをめざして〕
現代日本人と肥満―司会者前説―
生活のリズムの変化をどうとらえるか―まとめ―
閉会挨拶〔自ら管理する健康と健康支援〕
『健康管理』の編集後記
藤井忠俊の現代史研究の軌跡(内田知行/米田俊彦)
藤井忠俊著作目録
『健康管理』特集記事一覧
藤井忠俊略年譜
あとがき