図書シンチュウグンムケ トクシュ イアンジョ RAA000068535

進駐軍向け特殊慰安所RAA

サブタイトル1~10
ちくま新書;1641
編著者名
村上 勝彦 著
出版者
筑摩書房
出版年月
2022年(令和4年)3月
大きさ(縦×横)cm
18×
ページ
238p
ISBN
9784480074638
NDC(分類)
210.76
請求記号
210.76/Mu43
保管場所
開架一般
内容注記
参考文献:p236-238
和書
目次

はじめに
第一章 治安と貞節
内務省からの無線通牒/慰安所設置指示の背景/国体護持への不安/進駐軍への不安/誰が慰安所を作らせたのか/設置は閣議決定だったのか
 
第二章 国が作った占領軍慰安所
一 RAAの結成
警視庁から正式な指示/RAAの義務/結成宣言/公費の出どころ/警視総監の自己正当化
二 女性集め
「進駐軍慰安の大事業に参加する新日本女性の率先協力を求む」/治安のための道具/政府のお金でやる会社
三 慰安所の開設
小川町園の開業/RAAの特別待遇/押し寄せる米兵
 
第三章 「特別女子従業員」の仕事
一 昭和の”~唐人お吉”
自殺した元タイピスト/「特殊慰安施設協会」世話役の説明/新日本女性が担った”大事業”の内実/続々と設置されたRAAの施設
二 甘言、泣き落とし、ウソ、連れ去り
日本人は立ち入り禁止/警察が主導した横浜/「女性たちを泣き落としにかけて集めまして」/「耐えがたきを耐えて、全日本婦人の盾となる」/「客は内外人を問わず均しくその需要に応じること」/慰安婦の収入
三 日本政府に裏切られた”お吉“たち
ほぼ同時代の、当事者たちの記録/各地の公的記録に見えるRAA/「御指摘の文書につきましては公式に引き継ぎがなされておらない」
 
第四章 立ち入り禁止
一 見て見ぬふりの米軍
問題は米本国の世論/性病の蔓延/占領軍人による強姦事件/報道されない米軍の事件
二 オフ・リミット
性病予防の努力は日本政府機関/米本国で問題化、公娼廃止へ/警視庁の忖度/増える私娼宿/放り出された占領軍慰安婦/東京・日比谷公園、京都・円山公園/なぜ日比谷公園か/ラク町お時/パンパンのインタビュー
三 狩り込み
一般女性を拘束、強制性病検査/「街娼の正しい数を調べることは困難」/「貞操観念を捨てた女と軽蔑しないでほしい」/「はじめは嫌だったがすぐに慣れた」
四 アメリカンモード
モンペから洋装へ/アプレゲール/復興とパンパン
 
第五章 誰が街娼になったか
一 街娼の実態調査
酌婦という抜け道/平均的な結婚年齢より若い/長女が多かった/家族は娘の仕事を知っていたか/街娼のくらし/高い学歴/客を誘う街娼
二 街娼と世間
街娼の前職/「やけくそで」/街娼の収入
三 インフレと食糧不足
闇を食わない犠牲/闇米なしでは死ぬ時代/米よこせ運動
四 遊郭と街娼、世間の眼の差
「遊郭・娼妓」必要、「街娼・パンパン」不必要/世間の眼/基地の近くの子どもだち/母娘でパンパン
五 近現代日本人にとっての売春
芸娼妓解放令の抜け道/廃娼運動の高まり/売春防止法の制定
 
第六章 戦争と性犯罪
一 日本軍と慰安婦
東京裁判/日本軍の略奪・強姦/石川達三『生きてゐる兵隊』即日発禁/従軍記者の虐殺と慰安所の記録/国内の産業戦士にも慰安所
二 各国の軍隊と売春
ドイツ強制収容所の売春施設/ソ連領内での独軍/仏での米軍/ベルリンでのソ連兵/旧満州開拓団の女性が迫られた選択
 
第七章 真実を伝えること
進駐軍用慰安所の意味/時系列の中の事実/自己責任論の誤り
参考文献