田中千代 日本最初のデザイナー物語
序
第1章 紫の君
「千代」の命名
父の電報
やんちゃの幼女
母方の今村邸/向こう傷/ロバの幌馬車
父と母と弟妹と
初めての出会い/西洋館官舎/再度の別離
祖母家寿と稽古事
和洋折衷/育児日記
多感な女学生
両親の帰国/食事とマナー/時間に追われて/紫式部
第2章 18歳の花嫁
公邸の舞踏会
外国人客/母のこと/社交界デビュー
地理学者に嫁ぐ
田中薫/勉強会のデート/新婚旅行/最良のコンビ
田中家の人々
自由闊達/スピーチ/長男出産
乳児を抱えた生徒
お茶の水文化学院/急性肋膜炎
第3章 海外で学ぶ
ロンドン留学に同行
「あなたも行きなさい」/カバン持ち
演劇と本と
シェークスピア/古本屋
パリの芸術
ピレネーの雪/屋根裏の生活/ベル・エポック
ハスハイエ教授
一通の手紙/国際電話
一枚の葉のスケッチ
入学試験/観察力
自由な想像力
根の生命感/心の鉄則
ドイツのボディー製作
幾何学的手法/立体化
ニューヨークの合理的製造
トラペーゲン校長/実践学習/帰国へ
第4章 デザイナー誕生
武藤夫人との邂逅
船上の裁縫/御影の借家
鍾紡の嘱託
サービス・ステーション/奮闘
ショーウインドー
ニューキモノ/マネキンとボタン/東京・銀座/独創的デザイン
二人の教え
津田信吾/小林一三
洋裁塾の皐会
六人の生徒/食堂テーブル/三越展
二台のミシン
原稿書き/家族の交流
再びパリへ
駐在員/ラビーニュ校
洋裁研究所の設立
学校形式/本格教育
戦時中の苦闘
挺身隊/改良モンペ/山羊と義父/適性語
第5章 夜明けに向かって
戦後再開
講演会/再開募集
左眼失明
網膜剥離/中原淳一/新聞記事/再出発
カーブ牧師
全快祝い/芦屋校
第6章 国際ショー
ニューヨーク大学留学
44歳の決意/オリエンテーション/デザイン授業/5ドルの生活
ニューキモノショー
ニューヨーク・タイムズ/時の人
8カ国の競演
日本代表/プロ根性/ドナー女史/帰国ショー
アメリカの7人
パワーズ・モデル/プロモデル
ディオールの型紙
買い付け/洋服芸術
チヨ・タナカ・コレクション
パリと日本の布/各国ショー/伝統と現代
第7章 皇室デザイナー
皇后さまのデザイナー
宮中服改善/人間皇后さま
ミス・ユニバース
国際審査員/インターナショナル
ユニフォーム指導
万国博/札幌冬季五輪
第8章 学校法人へ
東京進出
渋谷へ/短期大学/名古屋
カルダンらと交流
布の魔術師/バルマン/シェレル
若い人たちとともに
シュパヌング
第9章 収集と事典
“民俗”衣裳
65カ国/世界一周/独り旅
民俗衣装館
物々交換/触れ合い
服飾事典
メモ魔/言葉のカード/原語の追究/新版の序
結 健全な根
感謝の辞(田中千代)
あとがき
田中千代年譜
参考資料