図書目録ショウワ ト ニホンジン ノ イブクロ資料番号:000068211

昭和と日本人の胃袋

サブタイトル
編著者名
出版者
日本食糧新聞社
出版年月
1990年(平成2年)4月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
494p
ISBN
NDC(分類)
383
請求記号
383/N71
保管場所
ハングオール
内容注記
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

刊行にあたって
口絵

昭和の食をめぐる環境変化(澤野勉)
1 環境がおりなす食のあゆみ――予測された"未来"はいまは?
アポロンの神託は的中したか
当たった予測・はずれた予測
さまざまの環境――食の変化を押しすすめるもの
2 暗い谷間への傾斜――そこでつづけられた食のあゆみ
「明治」と現代との間――昭和初期という時代
清酒が全盛の時代
「一杯のコーヒーから」夢は生まれたか――欠乏の時代へ
3 戦争、そして廃墟の中からの出発――"赤いリンゴ"はあこがれだった
家庭菜園と買い出し
米の不作――飢餓の到来
「赤いリンゴに唇よせて」――リンゴの生産最低の年にヒット
魚肉ソーセージは肉食増加の水先案内
4 高度成長をかけのぼる
アメリカ子右が推進した日本の粉食
パン――小麦製品はその中核となる
団地の出現――始まった食の変化の胎動の時代
ラーメンライスが支えた経済成長
天然ガスへの転換が冷凍食品を発達させた
5 燗熟時代の食の軌跡
健康志向のアンノン族の登場――グルメブームの伏線
シリアル食品が朝食を変えた
「わたしの七面鳥」でクリスマスディナー――人気の農産物オーナー制度
"花も団子"――エディブルフラワーが花盛り
宅配ピザ――現代の出前商法の隆盛
増えてきた食物アレルギー――迫られる文明社会のツケの解決

胃袋の中味と飢餓の記録(小柳輝一)
1 グルメとヘルシーの併存時代
減塩・減糖志向の発生
豆乳の一時的流行
辛口ビールの流行と激辛ブーム
米飯離れと食の多様化
鯨肉が食べられなくなる
2 外食産業の展開とグルメブーム
外食の二極化
生業的飲食業から飲食産業へ
外食のレジャー化
「個食」がもたらしたもの
和食の見直しとヘルシー食
3 昭和初期の食生活
物価安と外食店の値下げ
不況下の刹那主義とカフェーのエロサービス
駄菓子屋と路地裏文化
外食は庶民にとって贅沢食だった
家庭料理の戦前水準
4 戦時飢餓の断面
軍靴の響き高々と食糧の引き締め
食べもの屋の行列凄まじく
米が配給制になった結果
苦しまぎれの食糧政策の展開
ヤミ買いが横行
雑炊食堂の行列とむなしさ
学童疎開と主食の一割減配
5 戦後飢餓時代のヤミ食生活
インフレとヤミ市場の発生
罪悪感消えたヤミ買い
6 飢餓から解放されて
オレンジジュースブームとバヤリース旋風
魚肉ソーセージの普及
人造米と黄変米騒動
ブロイラーの上陸
インスタント食品時代の幕開け
若者に人気の出た即席ラーメン
ICとコーク

昭和にみる食べ方の風俗(小野一成)
食事をさせて酒を飲ます"カフェー"
上野生まれの料理"トンカツ"
"支那ソバ"はチャルメラと共に
昭和初年に根づいた"喫茶店"
"カレーライス"アンド"オムライス"
付和雷同型日本人のシンボル"日の丸弁当"
口に入りさえすればよかった"代用食"
外食券という切符が必要だった"雑炊食堂"
個食の典型"レーション"
"放出""闇市""キューバ糖"
その名ゆえに繁盛した"裏口営業"
脱脂粉乳から始まった"学校給食"
"給食"は楽しいものだったか?
"ハウザー"で売れた"ミキサー"
おひつを追放した"自動炊飯器"
お湯に丼ひとつの"インスタントラーメン"

飲み方・飲み場の風俗史(小玉武)
1 モダニズムから戦中へ
2 戦後二〇年――飲酒風俗の黄金期
3 高度成長期から現在へ
4 飲み方のキーワード

昭和の食生活変化と台所革命(山口昌伴)
1 「十年ひと昔」ごとに特色をみて遡る
2 台所昭和史の小径をたどる
(1)水と火の昭和史
(2)鍋釜と調理器の昭和史
3 台所の現在・過去そして未来

外食繁盛記
1 超繁盛する"大皿惣菜居酒屋"物語――外食産業の最新トレンドを概観する――
一 若者を魅了して急成長する
二 それは東京・下北沢から始まった
三 新しい食事形態を提案
四 原型は京都のおばんざいや
五 アメリカノグレイジングブーム
六 台湾屋料理が急成長
七 グレイジングは九〇年代のキーワード
2 カフェ・バー物語――昭和50年代半ば、若者は街を変容させていった
大衆居酒屋ブームが意味したもの
(1)群れる若者たち
(2)カフェ・バーをつくった若者たち
(3)カフェ・バーの仕掛け人たち
(4)カフェ・バーの残したもの
3 パブ盛衰史――昭和四〇年代半ば女性は街を出て酒場空間を変えていった――
一 外食産業の勃興期を振り返る
二 急速拡大を続けた外食市場
三 コンパからパブの時代へ
四 パブの衰退

日本人に与えた学校給食の影響(森雅央)
1 学校給食の歩みと私の関心
2 脱脂ミルクとコッペパンで始まった戦後の学校給食
3 パン・牛乳・おかずプラスアルファ
4 米飯導入の影響と効果
5 メニューの多様化から新しい日本型食生活パターンへの期待も

おしゃもじ運動のインパクト(吉田英一)
1 女は飯びつを空にできない
2 戦後のおしゃもじ運動とその背景
3 大衆消費社会の到来、消費者は王樣
4 無数に発生した消費者問題
5 奥むめおにみるおしゃもじ運動の原点

食味志向の移り変わり(吉川誠次)
1 動物はすべて甘味
2 諸統計からみた食素材
3 文芸にみる戦前の味覚
4 戦争と味覚
5 味覚の昭和年表
6 味覚の潮流

栄養が生んだ体格と長寿国(福場博保)
1 人生八〇年といわれているが
2 男一七一㎝六四㎏、女一五七㎝体重体重変わらず
3 フィリピン調査の物語ったもの
4 三〇年間摂取エネルギー量に変化なし
5 食品群別摂取状況
6 「日本型食生活」の特徴

スーパーが変えた食品流通(宮下正房)
1 コンビニエンス・ストアの成長
若者の"たまり場"
物流革新
2 POSによる流通革命
POSの普及
情報の技術革新で逆流
3 流通支配権への道程
スーパー誕生
問屋無用論の台頭
ナショナル・チェーン化
PB商品の普及
スーパーも業務改革へ

食料輸入大国の素顔(山地進)
1 どちらが多い石油と食料の輸入額
2 成田漁港という名の輸入基地
3 アメリカの食料の傘は広く深い
4 増える一方の擬装食品
5 EC方式の採用できない事情
6 「日本型食生活」を支えている陰で
7 食料輸入大国への道程
8 食料輸入の歴史を遡ると

ローマ人も驚く豊食ニッポン(斎藤浩)
1 ローマ時代にそっくりの豊食王国
2 豊食ニッポン
(1)現在の売れ筋・パンツ(PANTS)群
(2)短くなっている商品ライフサイクル
(3)豊食ニッポンの背景
3 これからの豊食ニッポンの行方

技術が生んだ新食品(田村眞八郎)
1 包装技術
2 低温技術
3 乾燥技術
4 調味技術・微生物利用技術・その他
5 生もの・本もの志向と技術

胃袋産業花ざかり(藤田忠雄)
1 食品産業は永遠の未来産業
2 ハイテク・バイテク・バイオマス
3 マックシェイク・ストロー
4 消えていく「手前味噌」の味
5 立食パーティーが物語るもの

昭和の食品広告史――日本の広告史は食品広告を除いて語れない――(小林太三郎)
1 昭和初期の経済繁栄期の食品広告
2 戦争と広告
3 第二次世界大戦終了後の広告
4 昭和35年から約一〇年間
5 食品広告の現勢力

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