図書目録ニ ニロク ジケン ヒキサカレタ トキ オ コエテ資料番号:000067915

二・二六事件引き裂かれた刻を越えて

サブタイトル
青年将校・対馬勝雄と妹たま
編著者名
寺島 英弥 著
出版者
ヘウレーカ
出版年月
2021年(令和3年)10月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
271p
ISBN
9784909753113
NDC(分類)
289
請求記号
289/Ts91
保管場所
閉架一般
内容注記
参考文献:p269
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

まえがき
第一章 遺族の苦悩、声なき伝言
死の床で描いた処刑の朝
鬼気迫る絵/兄、対馬勝雄中尉/二・二六事件の真実とは/八三年前の光景を語る/供養続ける「仏心会」の人々/同じ境遇を背負った遺族/最後のあいさつの手紙/事件は終わっていない
デスマスクが語るもの
生々しい銃弾痕/事件後を生き抜いた同志/故郷天草へ思い抱き/農村窮乏への怒り/苦界の女性を救おうと/村中と再会、事件へ
殺した側、殺された側の歳月
内大臣、教育総監の襲撃計画/天草に届いた事件の報/悲嘆に暮れた家族/先人に導かれ仏心会代表に/父の惨殺を見た九歳の少女
 
第二章 貧しき暮らしと軍人
津軽の村に始まる一家
日露戦争の帰還兵/大火で消えた新生活の夢/長老から愛された秀才/父の反対を押し切り進学/父の大酒、母の苦労
勝雄、陸軍幼年学校へ
早く出世できる道を/独断の受験と合格通知/「町の星」になった勝雄/母も一念発起する/帰郷した「少年団」のリーダー/突飛で不可思議な行動/「斬れない刀は無意味」
廃校の憾み、少年に宿り
仙台陸軍幼年学校/青森発夜行列車の孤独/理想世界廃する理不尽/軍縮と軍人軽視の時代/新思潮と大衆運動の変革期/勝雄の秘密を覗いた妹/軍人は政治に口を出すべからず/宮城野原もとおくなりつゝ
 
第三章 津軽義民への道
楽園は小作争議に消え
無垢なる童心の帰る地/夏休みを過ごした古里/想像絶する貧しさ/巨大地主と小作人/車力村小作争議/「二・二六事件の原点」/少年時代の終わり
昭和四年 運命の出会い
姉タケの上京/「ひねくれるな はかなむな」/「国家改造」の気運/大岸頼好との面会/救国ノ名ニ於テ軍人ハ起ツ/昭和の激動の始まり
満州事変前夜
石原莞爾の登場/父も戦った「神話」の地/東北を呑み込んだ恐慌/弘前第三十一連隊の少尉/ロンドン軍縮条約に怒り/ケカツ鳥の啼く年/たまさん、職業婦人に/昭和恐慌下の東京/兄と青年将校運動/「蹶起」に焦がれて/勝雄、満州へ出征
 
第四章 分かれ道の兄妹
戦場と青年将校運動の間で
血気滲む挨拶状/戦いなき日々の鬱屈/「最も急進的なる革命家」/藤井斉の決意と死/燃えだすテロの季節/五・一五事件の衝撃/満州の激戦、募る焦燥
昭和維新胎動の中へ
山村に残る凶作の記憶/新聞が報じた農村の惨状/慰問袋と兵士たち/高粱畑の終わりなき戦い/無二の同志の戦死/共ニ死スヘキ部下カ後顧ノ憂ヲ
戦塵の彼方、見果てぬ夢
農の暮らしへの憧憬/先鋭化する小作争議/家族に満州移民を勧め/「生産権奉還」に共鳴/大凶作に続く三陸津波/死ぬことを当然と願う
 
第五章 家族の二・二六事件
束の間の幸福に吹く嵐
豊橋教導学校の教官に/維新運動への迸る情熱/「吉田松陰は此んな型の人では」/軍人の娘、千代子と結婚/陸軍大学校受験に意欲/相沢事件と予期せぬ不合格
蹶起 されど我が兵はおらず
新教育総監への反発/一変した学校での境遇/磯部から「決行」の報/妻と我が子と、永遠の別離/挫折した生徒動員の計画
面会所に集う最後の日々
新聞号外に兄の名前/わずか四日間、蹶起鎮圧/看守が伝えた死刑判決/傷心の両親上京、面会へ/素顔に戻った「兄」/イタコが語った勝雄の魂
エピローグ
あとがき

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