図書ゲンバク オ メグル ニホンジン ノ カタリ000067856

原爆をめぐる日本人の語り

サブタイトル1~10
怒りの不在の視点から
編著者名
手塚 千鶴子 著
出版者
文芸社
出版年月
2021年(令和3年)5月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
272p,図版viiip
ISBN
9784286202723
NDC(分類)
319
請求記号
319/Te95
保管場所
閉架一般
内容注記
和書
目次

はじめに
第1章 原爆への怒りを示さない日本の原爆文学
怒らない主人公たち――原爆文学【小説】
怒りは低く静かに――原爆文学【短歌】
時に激しく、時に静かな怒りを表現――原爆文学【詩】
原爆漫画――怒りの『はだしのゲン』と穏やかな『夕凪の街 桜の国』
 
第2章 怒らない被爆国、怒る投下国――異なる日米の怒り
メモリアルにみる日本の祈り、姿をみせない怒り
碑文からとり除かれた怒り――広島平和都市記念碑をめぐる論争
退役軍人たちの怒り――アメリカのヱノラ・ゲイ展論争
退役軍人たちが信じて疑わない物語――原爆神話
ヱノラ・ゲイ展論争から何を学べるか
原爆と戦争の展示――悲惨と平和を語る日本の博物館
 
第3章 日本人の戦争の語りの底流に流れる心理
歴史学からみた「戦争の語り」
小説のなかの「戦争の語り」――問いかけもなく感傷にひたる
外国人が驚いた日本人の戦争の語り
短歌的叙情への逃避とそのゆくえ
戦争映画にみる「戦争の語り」――「純粋性」の追求
「仕方がない」で片付ける
戦争に対する当事者意識の欠如
 
第4章 怒らない日本人の心理と文化――悲しみをてがかりに
臨床家たちがみた日本人の怒りと悲しみの重なり
自己のとらえ方にみる日本人が怒らない理由――欧米文化圏との比較から
怒りと悲しみは共に否定的な感情
怒りと悲しみどちらを強調するのか
かなしみ、哀しみ、悲しみと日本人
原爆で日本人が怒りを語らないのはなぜか
 
第5章 原爆をめぐるコミュニケーションの道を啓く――真摯な対決
日本人は怒りを取り戻したほうがいいのか
国境や文化を超えたコミュニケーションの可能性を啓く
より最近の国境と文化をこえる対話の試み
 
終章 怒り再訪
文学者たちの怒り
筆者の私に語りたい怒りはあるのか
広島の語り部松田豪の怒りと、それが生み出したもの
母と怒りの太鼓をたたいて踊る
丸木俊の怒り、それがもたらしたもの
おわりに