図書ゲンロン トウセイ トイウ ビジネス000067809

言論統制というビジネス

サブタイトル1~10
新潮選書 新聞社史から消された「戦争」
編著者名
里見 脩 著
出版者
新潮社
出版年月
2021年(令和3年)8月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
287p
ISBN
9784106038716
NDC(分類)
070
請求記号
070/Sa86
保管場所
閉架一般
内容注記
言論統制関連年表:p272-273 主要参考文献一覧:p274-276 参考文献:p276-287
和書
目次

プロローグ
戦争は新聞を肥らせる/政府、メディア、国民/メディアの矛盾を問い直す
 
第一章 一万三四二八紙の新聞
新聞の分布/全国紙と地方紙の格差/通信社の存在/岩永裕吉の動機/古野伊之助の来歴/ナショナル・ニュース・エージェンシーの誕生/私心なき策士/二つの言論統制
 
第二章 変貌する報道メディア
非公式で誕生した情報委員会/変質した社論/肉弾と爆弾/「写真号外」というキラーコンテンツ/慰問で集めた購読者/地方紙の軍部批判/新聞資本主義/満州国通信社の設立/解体の危機
 
第三章 国策通信社の誕生
電通と陸軍/聯合と外務省/難航する統合交渉/陸軍の翻意と二・二六事件/動き始めた内閣情報委員会/古野の人脈
 
第四章 実験場としての満州
反日感情を抑えるために/関東軍と弘報協会の巧妙な仕掛け/言論統制の革新的見本/情報統制の最終形態
 
第五章 新聞参戦
「こんな程度でよいのか」/報道報国/兵器を献納する新聞社/同盟が作った新聞社と通信社
 
第六章 映画の統合
我国初の文化立法/「日本ニュース映画社」の設立/「欠くべからざる武器」としての映画
 
第七章 内閣情報局に埋め込まれた思惑
「死刑宣告の新聞」/内閣情報局の陣容/統制者となったメディア/陸軍の黒幕と呼ばれたメディア人/政経将校という実務家たち/革新官僚が描いた「公益」/同盟への補助金
 
第八章 自主統制の対価
吉積の書類綴/全国紙に挑んだ名古屋の「国策順応」/連盟が望んだ「好ましい統制」/植付けられた「統制の種」/古野の役割と思惑
 
第九章 新聞新体制の副産物
明かされた新聞の実売数/販売競争の終焉/記者クラブの履歴/枠内に入った記者たち/思想戦戦士
 
第十章 統制の深化
日本中の新聞を一つにする/純粋なる公的機関としての新聞/目標より先に狙いをつけて撃て/くせ者たちの争い/入り乱れる思惑/緒方案の真意/四つの連動/削られた「統制」の文字/日本新聞会という「私設新聞省」/資本と経営の分離/発表を待つだけの記者/
売り上げを伸ばした共販制/南方占領地での宣撫と指導/史料Ⅰ・Ⅱ
 
第十一章 一県一紙の完成
現在の新聞社の由来/調整者古野の暗闘
 
第十二章 悪化する戦局の中で
憲兵政治/東條首相との会談/緒方の情報局総裁就任/焼け太りの持分合同
 
第十三章 巣鴨プリズン
八月十五日の光景/原爆報道の抵抗/同盟の解体/巣鴨の弁明/新団体に残された火種/古野と正力
 
エピローグ
生き続ける「言論統制」/「一県一紙」という特権/「軽減税率」と「記者クラブ」の問題/「新聞資本主義」の克服
 
言論統制関連年表
参考文献一覧