異邦人の歌
拝啓 なかにし礼様―プロローグにかえて
序章
第一章 異邦人の覚醒
異邦人の肖像をもとめて
〈人生の核〉としての少年時代
記憶のなかの原風景
空襲
逃避行
異郷への追放
「引揚げ文学」の観点から
第二章 創作への助走
海のうえの『リンゴの唄』
運命の契機について
小・中学校時代の影と光と
1 〈影〉について
2 〈光〉について
第三章 詩人の誕生
都市文化の洗礼
孤独の肖像
創作者への道
シャンソン歌詞と翻訳詩
「三拍子」をめぐる問題
作詞家への途
1 石原裕次郎
2 丸山明宏(美輪明宏)
第四章 歌謡曲と国家の影
衝撃的な告白
ダブル・モチーフという戦略
解釈をかえることのリスクと意味
みえかくれする国家の影
第五章 思想としての〈昭和歌謡〉
Ⅰ
流行歌の思想
演歌が社会批判だった時代―添田唖蟬坊と「演歌」
歌の歴史を編むということ
「演歌」と新体詩
Ⅱ
戦後社会と〈昭和歌謡〉
歌をヒットさせるということ
〈ひらめき〉が降りてくる
〈歌謡曲〉が軍歌になった時代
〈昭和歌謡〉をもたらした〝革命〟
〈昭和歌謡〉が〝思想〟になるとき
第六章 方法的飛翔―『夜の歌』の世界
命がけの飛翔
無類の幻想文学
ゴーストの原型を追って
過去の諸作品との関係
ナターシャがくれた慰撫
父・政太郎による自己批判
母・「雪絵」の物語
兄、あるいは疫病神としての戦後社会
第七章 なぜ闘うのか、なぜ闘えるのか
この力の源泉はどこから?
ほんとうの転機は二〇一五年に訪れた?
文学の力が湧きあがる
背中を押したのは誰か?
闘えるのは〈文学〉の力があるから
第八章 なかにし礼の〈詩と真実〉
「作詞作法」から「作詩技法」へ
なかにし礼の〈詩と真実〉
1 底辺のない三角形
2 歌の五体
3 「石狩挽歌」の衝撃
見すえるのは〝世界〟と〝希望〟
エピローグ
なかにし礼・主要著作物一覧