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原子の力を解放せよ

サブタイトル1~10
集英社新書 ノンフィクション 1078N 戦争に翻弄された核物理学者たち
編著者名
浜野 高宏 著/新田 義貴 著/海南 友子 著
出版者
集英社
出版年月
2021年(令和3年)8月
大きさ(縦×横)cm
18×
ページ
232p
ISBN
9784087211788
NDC(分類)
559
請求記号
559/H25
保管場所
閉架一般
内容注記
参考文献・資料:p227-232
和書
目次

プロローグ―すべては一束の日記から始まった(浜野高宏)
あるディレクターの思い
若き科学者の日記
「日本の〝原爆開発〟」の真相に迫りたい
本書の狙い
 
第一章 日本は〝核兵器の開発〟をしていたのか?(浜野高宏)
一 アメリカ議会図書館での出会い
二 ファーマン・リポート
三 新発見・二〇〇点の研究資料
 
第二章 日本の〝核兵器開発〟を調査せよ(新田義貴)
一 世界初の原爆実験が行なわれた〝トリニティサイト〟
二 原爆開発競争に勝利したアメリカ
三 明らかになった「ファーマン・リポート」
四 不発に終わった〝本丸〟、理研・仁科芳雄の調査
五 重要人物として浮上した京大・荒勝文策
 
第三章 アジアを代表する核物理学者・荒勝文策(新田義貴/海南友子)
一 歴史の彼方に忘れ去られた科学者
二 緊急事態宣言下での遺族たちへの取材
三 遺族の懸念
四 学問に情熱を燃やした青年期
五 原子核物理学黎明期のドイツへ
六 イギリスでたたき込まれた経験主義
七 日本植民地下の台湾へ
八 アジア初の人工核変換に成功
九 京大招聘
一〇 世界を驚かせた〝原子核分裂〟の発見
 
第四章 なぜアメリカは日本の〝原爆開発〟を疑ったのか(浜野高宏)
一 ドイツ・シュピーゲルTVとの共同リサーチ
二 連合軍が恐れたナチスドイツの原爆開発
三 ALSOS部隊のスパイ活動
四 Uボート拿捕と日本への疑惑
 
第五章 浮かび上がった「F研究」の実態(新田義貴)
一 〝核兵器開発〟で先んじた陸軍
二 核兵器の開発を京大に依頼した海軍
三 荒勝が主導した「F研究」
四 ウラン濃縮への挑戦
五 湯川秀樹の「科学者の使命」
六 荒勝の葛藤
七 研究レベルに終わった〝核兵器開発〟
八 原爆投下と科学者の責任
 
第六章 広島での原爆調査・荒勝の信念と葛藤(海南友子)
一 原爆投下直後の広島へ
二 科学者として―人類の希望のための研究
三 広島での惨事―荒勝研究室、運命の二週間
四 優秀な学生を失い、失意の荒勝
 
第七章 サイクロトロンで荒勝が夢見たもの(浜野高宏/新田義貴)
一 一九四五年一一月
二 京大に眠る荒勝の夢の残骸
三 加速器で成果を出し続けた荒勝
四 映像に記録された〝破壊〟
五 荒勝の落胆、スミスの苦悩
六 大学院生からマッカーサーへの抗議書簡
七 誤りを認めた米陸軍長官
八 スミスが残したメッセージ
 
第八章 戦後〝科学の原罪〟と向き合った核物理学者たち(海南友子)
一 戦後のサイクロトロン再建と世界の核開発競争
二 清水榮、第五福竜丸と水爆実験解明への執念
三 清水リポートから―科学者の平和宣言「ラッセル・アインシュタイン宣言」
四 湯川秀樹博士の平和運動
五 信念と努力の人、荒勝が遺したもの
 
第九章 「F研究」が現代に問いかけるもの(新田義貴)
一 荒勝の遺志を受け継ぐ者たち
二 学術会議問題が問いかけるもの
 
あとがき(浜野高宏)
解説(政池明)
参考文献・資料