太平洋戦争への道1931-1941
はじめに(NHKラジオセンター・児島芳樹)
序章 太平洋戦争とは何か
今改めて「あの戦争」をどう見るか
太平洋戦争か、大東亜戦争か
日本人のアジア観と戦争
戦争体験と戦争観
一九三〇年代という時代
「戦争呼称問題」に見る近代日本の宿痾(保阪正康)
第一章 関東軍の暴走 1931満州事変-1932満州国建国
大日本帝国にとっての満州
なぜ関東軍の独断を許してしまったのか
国際連盟はどう対処したか
メディアによってつくられた国民的熱狂
国民の熱狂と、それを利用する政府
満州国建国の土台となった二つの見解(保阪正康)
第二章 国際協調の放棄 1931リットン報告書-1933国際連盟脱退
リットン報告書は日本に何を問いかけたのか
なぜ作戦を中止できなかったのか
国際連盟脱退は日本に何をもたらしたのか
孤立主義を支持した国内世論(保阪正康)
第三章 言論・思想の統制 1932五・一五事件-1936二・二六事件
五・一五事件が社会に与えた影響
テロ=暴力が公認されてゆく時代
日本が大きく変わった一九三三年
二・二六事件が社会に与えた影響
テロがファシズムを生み出す(保阪正康)
第四章 中国侵攻の拡大 1937盧溝橋事件-1938国家総動員法制定
なぜ中国内部に軍を送り込んだのか
なぜ戦争は泥沼化してしまったのか
国家総動員法が国民の暮らしを変えた
日中戦争を拡大させた日本の奢り(保阪正康)
第五章 三国同盟の締結 1939第二次世界大戦勃発-1940日独伊三国同盟
なぜ軍事同盟は結ばれたのか
日米関係への懸念
希望的観測に過ぎなかった日本の狙い
泥沼の日中戦争打開のために
三国軍事同盟締結は何をもたらしたのか
戦間期に成立した「三国同盟」という〝ねじれ〟(保阪正康)
第六章 日米交渉の失敗 1941野村・ハル会談-真珠湾攻撃
日本とアメリカのそれぞれの思惑
無謀な南部仏印進駐
なぜ戦争を避けられなかったのか
ハル・ノートは本当に最後通牒だったのか
末期症状だった日本の政策決定機構
歴史の因果を背負った日米開戦(保阪正康)
戦争までの歩みから、私たちが学ぶべき教訓
戦争は暗い顔で近づいてはこない(加藤陽子)
命令一つで命を奪った軍事指導者の罪(保阪正康)
日本人よ、しっかりと勉強しよう(半藤一利)
関連年表
参考文献
おわりに(保阪正康)