図書コウキ ニッチュウ センソウ000067247

後期日中戦争

サブタイトル1~10
角川新書 太平洋戦争下の中国戦線
編著者名
広中 一成 [著]
出版者
KADOKAWA
出版年月
2021年(令和3年)4月
大きさ(縦×横)cm
18×
ページ
277p
ISBN
9784040823669
NDC(分類)
391.2
請求記号
391.2/H71
保管場所
閉架一般
内容注記
本書関連年表:p[265]-[267] 参考文献一覧:p269-277
和書
目次

はじめに
七年間の壮絶な戦場体験/太平洋戦争の陰に隠れる日中戦争/旧陸軍軍人でも日中戦争への言及は乏しい/「一五年戦争史観」による弊害/名古屋第三師団は中国戦線に最初から最後までいた/後期日中戦争の概念規定と本書の構成
 
第一章 最初の敗北―第二次長沙作戦
第一節 因縁の長沙
陽動作戦として計画される/「湖広熟すれば、天下足る」/阿南と豊島は長沙進攻に燃えていた/第二次長沙作戦VS天炉戦法
第二節 日中両軍の作戦部隊の戦力比較
兵力は前回の三分の二から半分、火器も難あり/第九戦区の戦力と作業計画
第三節 「天炉」の中へ
悪天候に襲われる(一二月二四日~二五日)/極寒の汨水を渡る(二六日~二八日)/天炉戦法の核心
第四節 長沙攻略戦
長沙進攻を決断する/精神至上主義の阿南/長沙に迫る(二九日~三一日)
第五節 長沙突入と敗走
歩兵第一八聯隊の突撃と第一〇軍の抵抗/長沙からの「反転」を決断/決死の「反転」/「負け戦」の責任は誰にあるのか
 
第二章 細菌戦の戦場―浙贛作戦
第一節 大本営のプライドをかけた戦い
七三一部隊による細菌戦と第三師団/ドーリットル空襲を受ける/日中両軍の作戦方針/黄梅天/ウジ虫、赤痢、酷暑が襲う
第二節 敵味方を苦しめた細菌戦
ペスト菌に感染させた蚤を投下する/臨川反転作戦/細菌をばら撒いて退く/浙贛作戦での毒ガス戦
 
第三章 暴虐の戦場―江南殲滅作戦と廠窖事件
第一節 江南の敵野戦軍を撃滅せよ
五号作戦の中止と塚田司令官の死/江南作戦の目的と日中両軍の戦力状況/「誰も降服してこなかった」
第二節 「太平洋戦争期で最大の虐殺」はあったか
廠窖事件/占領下の小さな集落/廠窖の住民を次々と殺害―余海桃の証言/軍刀が首を貫通―劉雪和の証言/招き入れた日本軍に襲われる―劉菊甫の証言/柳の枝に吊るして惨殺―廖翠槐の証言/本当に三万人も殺害されたのか/江南作戦は一方的な勝利となった
 
第四章 毒ガス戦の前線―常徳殲滅作戦
第一節 明確な戦略なき作戦
アメリカに圧倒される太平洋戦線/やむをえず認めた作戦/日中両軍の戦力状況
第二節 第六戦区主力との戦い
初年兵が体験した戦場の現実/阿南惟幾次男、戦死す/常徳城攻略戦と中畑聯隊長の死/味方の放った毒ガスを浴びる
第三節 常徳城の占領
簗場部隊も毒ガス弾を使用した/中国版スターリングラード攻防戦
 
第五章 補給なき泥沼の戦い―一号作戦(大陸打通作戦)
第一節 一号作戦
中畑聯隊長の死を悼む/支那派遣軍隷下師団の南方転用問題/新竹空襲は衝撃を与えた/大陸縦貫鉄道作戦/一号作戦の目的は変更された/一号作戦計画とインパール作戦との共通性
第二節 湘桂作戦
進攻開始/瀏陽攻略/現地調達で奪われていく食料/戦線拡大による限界点/インパール作戦の轍を踏まない/八路軍の南下/柳州の戦い
 
おわりに
反転の途上で受けた作戦中止命令/終戦を迎えた第三師団/抑留から復員へ/後期日中戦争が明らかにしたこと
 
本書関連年表
参考文献一覧