図書ステラレタ ヨンマン サンゼンニン000067158

棄てられた四万三千人

サブタイトル1~10
編著者名
三田 英彬 著
出版者
三一書房
出版年月
1981年(昭和56年)4月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
293p
ISBN
NDC(分類)
916
請求記号
916/Mi56
保管場所
閉架一般
内容注記
和書
目次

序章 酷寒の異土抑留三十余年の蒼氓
無責任な戦後の日本人 異域万里、浮流の半生を訴える
抑留蒼氓の灯、三十余年ぶりに帰国
 
第一章 〝皇国のため〟の産業戦士
木刀で狩り出される
うまい話 監視つきで樺太へ
 
第二章 どれい狩りと等しい強制連行
農地を奪った「土地調査事業」 路上の人さらい
サーベルをガチャつかせる巡警 強制的な割当て
南部七道が圧倒的に多かった
 
第三章 死に神と同居、樺太の強制労働
小隊長にさせられた呂正烈 埋められた脱走者
母国語を禁じた内淵炭鉱 〝樺太ジャコ〟の義侠心
 
第四章 敗戦と混乱の日々
ソ連軍の侵攻と〝解放〟 「このフトンは臭えか!」
千島へ連れ出された金正泰 朝鮮人慰安婦軋き殺さる
上敷香で朝鮮人虐殺 日本政府が帰してくれるだろうよ
ソ連軍の進駐 司令官と交渉
朝鮮人学校の設立 漁師小屋に住んだ李義八ら
 
第五章 棄てられた無辜の民
日本人の総引揚げ
密告されて引揚列車から降ろされる
棄てられた少女 「米ソ引揚協定」の落とし穴
作家李恢成の一家の引揚げ
 
第六章 圧迫される無国籍者たち
鐸根と市子の結婚 労役囚が間宮海峡にトンネルを!?
写真師になった呂と圧迫される無国籍者
ラジオが唯一の情報源 サハリンにおける朝鮮動乱
差別される無国籍者 知取における〝南〟と〝北〟の乱闘
 
第七章 「おれたちだって、帰りたい!」
「日ソ共同宣言」後の血による差別と暴動
〝混成家族〟の引揚げ 大逃亡をはかった〝樺太ジャコ〟
身分証明書が運命を変える 人種で区別するのか!
「樺太抑留帰還韓国人会」結成さる 日本人の恥ずべき無理解
東京で手紙をとりつぐぞ!
 
第八章 見殺しにする経済大国日本
ふえたアル中と自殺者 親元不明の女たち
東京五輪の皮肉 この世で嬉しいことは何もない
まだ残されている日本女性 サハリンには老後の保障があるが
日本政府が切り離した老父と息子・孫
約七千人の帰国希望者 呂正烈の手紙
北朝鮮籍からの離脱 嘆願書を出し続ける呂正烈
まったく外人扱いの外務省 ゴムまりの投げ合い、日ソ政府
 
第九章 オホーツクの霧に消える望郷の叫び
黙殺を続けた佐藤内閣の七年 モスクワまで嘆願に行った呂
モスクワの二枚舌と許照の死 サハリン墓参団と教条的な社会党
イデオロギーの呪縛 二十六年ぶりに弟と再会できた市子
成一家に出国許可 ふたたびの骨肉別離
ああ茫洋! オホーツクの海辺
 
第十章 抑留蒼氓の灯
南朝鮮出身者でただひとり初の出国許可
なぜ、ただひとりだけが? 〝樺太裁判〟提起さる
「樺太抑留帰還韓国人会」の活動 三十余年が二時間でつながった
 
終章 翻弄される無辜の民
問題多い渡航証明の発給 奇跡的な出国許可とわが家を棄てた生活
無間地獄、シジフォスの岩 樺太裁判の主張
人間としての責任
あとがき