「アイヌ新聞」記者高橋真
はじめに
第1章 幼い日々の面影と世相―1920-36
自然の中で遊ぶ 同化政策と「旧土人保護法」 真が生まれた頃の新聞報道 真、アイヌ学校に入学 真、白人(ちろっと)学校へ転校 新聞に見るアイヌ民族の息吹 研究対象になったアイヌ民族 真が警察署の給仕に アイヌ民族初の学者、知里真志保
第2章 波乱の〝アイヌ新聞記者〟―1937-45
給仕から新聞記者に アイヌ記者はご難続き アイヌ民族の死亡率 真が『北海タイムス』に登場 アイヌ民族への布達 学者一家の知里家 真、徴用で群馬の軍用飛行機造成へ 新聞社が一県一紙制に 知里幸恵の『アイヌ神謡集』 敗戦、混迷から立ち上がる
真がGHQに請願書を提出
第3章 燃えさかる『アイヌ新聞』―1946
『アイヌ新聞』を発行 民族の結束訴え、不正を追及 〝アイヌ民族の敵〟を指弾 日本政府を見限りGHQに懇願 「アイヌ文芸三人集」 アイヌ協会と対立 新聞廃刊、すぐ新たな新聞発刊 紛糾する給与地問題 痛烈な社会批判 スイング司令官と会見
スイング将軍、白老の集落へ 十勝アイヌ雄弁大会を開く 駄洒落を込めた社会時観
第4章 新聞記者の成果と誤算―1946-60
〝同化〟かそれとも〝滅亡〟か 「アイヌ民族大会」を企画 選挙も時代の波に乗って 新聞を身売りにするか 『十勝農民新聞』の記者に アイヌ民族、真の訴え 『東北海道新聞』に移り大スクープ 釧路へ転勤、合併で『タイムス』記者に 父がウポポ保存会長に
筆者と真記者との出会い 発展期の釧路の街で 記者を辞めアイヌ研究所再発足
第5章 「天皇とアイヌ」の真意―1961-62
『アイヌ残酷物語』に見る悲しみ 「貞操帯とメノコ」を読む 文書を書き続ける魂 『天皇とアイヌ』に込めたもの(1) 『天皇とアイヌ』に込めたもの(2) 『天皇とアイヌ』に込めたもの(3) 天皇とアイヌの交わり 天皇家への厚い忠誠 松浦武四郎が見たアイヌ民族
「北加伊道」のカイの意味 北海道開拓の推移
第6章 見果てぬ夢を抱いて―1962-76
『朝日新聞』記者や金田一宅を訪問 ほとばしるジャーナリスト魂 著者名に「アイヌ」をつける 『熊・クマ・羆』に短文を執筆 市長会が「旧土人保護法」は人権侵害 『アヌタリアイヌ』が発刊 わたしたちを拘束しているもの 「風雪の群像」像が爆破
白髪の真、眼光鋭く 真、死す 慰霊碑に刻まれた母の名? 真の死後に新たな『アイヌ新聞』 旧土人保護法を廃止し、新たな法律を ウポポイを巡る
あとがき
高橋真 年譜(1920-1976)
取材協力者及び参考文献
〈附〉高橋真の仕事
高橋真 著作一覧
『アイヌ新聞』社説集
アイヌの文学博士 知里真志保小伝
アイヌ研究家の功罪
人名索引