図書アニメ ト センソウ000067094

アニメと戦争

サブタイトル1~10
編著者名
藤津 亮太 著
出版者
日本評論社
出版年月
2021年(令和3年)2月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
261p
ISBN
9784535587533
NDC(分類)
778
請求記号
778/F67
保管場所
閉架準備棚
内容注記
参考文献:p255-261
和書
目次

はじめに
 
1 『ゲゲゲの鬼太郎』という〝定点〟
「妖花」が生まれるまで/原作の「妖花」/第一シリーズの「妖花」/一四年後に再び映像化された「妖花」/アジア・太平洋戦争の語り方/大胆に脚色を施した第四シリーズ/「記憶」の時代の第六シリーズ
 
2 『桃太郎 海の神兵』の同時代性と断絶
「状況」の時代のアニメ/『桃太郎の海鷲』の制作/『桃太郎 海の神兵』はどのような作品か/評論家・大塚英志による評価/同時代性と戦後との断絶
 
3 少国民世代、「戦争」を描く
六〇年代に誰が戦争を語ったのか/一九三〇年代生まれ=少国民世代/『巨人の星』に刻まれた戦争/『サイポーグ009』の祈り/戦記ブームとアニメ/ロボットアニメと第二次世界大戦の記憶/類例のない『遊星仮面』
 
4 『宇宙戦艦ヤマト』の抱えた分裂
リアルなメカ描写はどこからきたのか/特撮の影響により深化する表現/「戦艦大和」から「宇宙戦艦ヤマト」へ/軍艦マーチに象徴される価値観の対立/ストーリーの下敷きはドイツ軍史/一〇代と四〇代、ふたつの世代の「ヤマト」
 
5 誰も傷つかない「戦争ごっこ」の始まり
『ヤマト』と『ガンダム』の距離/過去の「戦争」との〝繋がりと断絶〟/「未来戦争」の位置づけ方/『ガンダム』のリアルを構成する要素/誰も傷つかない「箱庭」の戦争/戦争を描くことへの反響
 
6 「ポスト戦後」時代の戦争アニメ
戦争のサプカルチャー化/「リアルロボットもの」というジャンル/高橋監督はなにを描こうとしたか/キリコという主人公像/「なにもない」世代の描く戦争/「消費」と「等価」/一九六〇年前後に生まれたスタッフ/教条的反戦主義者、カイフン/
たわむれのひとつとしての「戦争」
 
7 ポスト戦後の中の「過去の戦争」と「未来の戦争」
児童文学として執箪された戦争文学/『火垂るの墓』が現代に送る視線/『メガゾーン23』が描く新冷戦の空気/第三次世界大戦を〝リアル〟に表現
 
8 『紅の豚』の苦悩、『パトレイバー2』の現実
冷戦を描いたアニメ/『紅の豚』の背後にあったもの/湾岸戦争から『パトレイバー2』へ/『パトレイバー2』が描いた三つの戦争/柘植による戦後日本の批評/体験、趣味、そして・・・・・・
 
9 冷戦後の「アニメと戦争」を構成する三要素
「新しい戦争」を描く作品/サブカルチャー化の極点/『ガルパン』の立っている場所/〝自衛隊アニメ〟の歴史/ポスト冷戦の「アジア・太平洋戦争」/人気シリーズのその後
 
10 二一世紀にアジア・太平洋戦争を語ること
『風立ちぬ』の描こうとしたもの/二郎たちを待つ「近代化の破産」/戦争責任をめぐる批判/徹底した考証をもとに画面を作る/変更された台詞をめぐって/「被害」と「加害」の関係
 
おわりに
参考文献