世界の戦争映画100年
プロローグ
第一章 アクション映画
戦争アクションの最高峰―『ナバロンの要塞』/悲劇と栄光のドラマ―『大脱走』/ビッグスター大共演―『史上最大の作戦』/映画における言語の問題/「Dデイ」を生々しく再現した『プライベート・ライアン』/えんえん続く戦闘シーン―『バルジ大作戦』/
ビデオでカットされた場面とスチールの謎/口当たりの良いアクション―『レマゲン鉄橋』/『トラ・トラ・トラ!』が一級映画でない理由/日本兵対アメリカ兵/小隊(プラトーン)の戦い/魚雷艇の戦い―『コレヒドール戦記』/太平洋の島々での激闘/
イーストウッドの熱意が生んだ『硫黄島からの手紙』/太平洋ミニチュア海戦/潜水艦映画の系譜/冷戦時代の潜水艦映画/ヨーロッパ戦線のプラトーンもの/大作戦の中のプラトーンの戦い/『G・I・ジョウ』から『ギャラント・メン』へ/戦争コメディ/ナチスを笑い飛ばす/
砂漠の戦い/要塞攻略冒険アクション/B級戦争アクション/航空戦争映画の古典―『暁の出撃』/戦意高揚空軍映画/爆撃機と戦闘機/往年の戦闘機映画/戦後日本には生まれなかったヒーローもの/日本の戦争映画の構図/ヤクザと兵隊/陸軍中野サラリーマン学校/
戦争スパイ映画―「36時間」のトリック/スパイドラマの要素を持った戦争映画/戦争アクション・エトセトラ
第二章 戦意高揚映画
反ナチ・反ファシズム映画/米ソ協力映画/悪玉はコミュニズム/戦意高揚的西部劇/ハリウッドの反日戦意高揚映画/日本の戦意高揚映画の特徴/映画が映し出した時代のリアル/「五族協和」のプロバガンダ/日独の戦意高揚ドキュメンタリー
第三章 レジスタンス映画
隠れた名作―『祖国は誰れのものぞ』/戦争スペクタクル大作―『パリは燃えているか』/東欧のレジスタンス映画―『地下水道』『抵抗のプラハ』/第二次大戦秘話―『暁の七人』『テレマークの要塞』『大列車作戦』/その他の仏伊レジスタンス映画/日本の抵抗映画
第四章 反戦映画
戦争責任追及の欠如/戦争被害者としての作品が主流 /『ひめゆりの塔』の再映画化は必要だったか/岡本喜八監督の仕事/啓蒙映画の功罪/制服の似合わない俳優たち/日本の戦争映画の新たな潮流と学ぶべき反戦映画/欧米反戦映画の名作群/
日本軍の戦争犯罪をテーマにした問題作/ホロコーストを糾弾する/反ナチズム映画
第五章 核戦争映画
静かな語り口の秀作―『原爆の子』/世界情勢と結びついた核戦争映画/ブラック・ユーモア / 暴かれる核被害 / 核モンスターたち
第六章 ヴェトナム戦争映画
ヴェトナム戦争映画の系譜/時代認識が乖離していた『グリーン・ベレー』/ヴェトナム戦争を間接的に描いた「西部劇」と「帰還兵の物語」/突きつけられた戦場の狂気―『ディア・ハンター』『地獄の黙示録』/『プラトーン』が初めて描いた戦場の真実
第七章 その他の戦争映画
戦争映画の分類/中東の火種/新たな悪玉探し/敵は内部にあり/同時多発テロ以降の変化/対テロ戦争時代の「戦争映画」とは
エピローグ
あとがき
参考文献
映画題名索引