帝国軍人
- サブタイトル
- 公文書、私文書、オーラルヒストリーからみる
- 編著者名
- 戸髙 一成 著者/大木 毅 著者
- 出版者
- KADOKAWA
- 出版年月
- 2020年(令和2年)7月
- 大きさ(縦×横)cm
- 18×
- ページ
- 294p
- ISBN
- NDC(分類)
- 392.1
- 請求記号
- 392.1/To17
- 保管場所
- 開架一般
- 内容注記
- 文献あり
- 昭和館デジタルアーカイブ
まえがき(大木毅)
序章 帝国軍人との出会い
『歴史と人物』/財団法人史料調査会/最初の仕事は高松宮への挨拶だった/「生き字引」そのもののような人/四日間かけた「出張校正」/海軍は吉川英治に大東亜戦史を書かせようとした/一般の人はめったに来ない場所
第一章 作戦系と情報系-陸軍編1
陸軍は一枚岩ではない/軍事官僚が行った証言のメイキング/林三郎は作戦課に恨み骨髄だった/日本陸海軍は血みどろになる勝利でないと認めない/日本最大の欠点は敗戦の経験がなかったこと/諜報合戦の経験者、浅井勇/情報とは「砂の中から砂金を拾うようなこと」/割愛された原稿/受け入れたい情報しか受け入れない人々/インパール作戦従軍者で行った座談会/「マッカーサーの参謀」と言われた男/「瀬島龍三の言うことは、俺は信用しない」/なぜ山本五十六にカリスマ性が生じたか
第二章 陸軍はヤマタノオロチ-陸軍編2
戦争の評価と軍人の評価/藤本義一の「誇張」、坂井三郎の「加筆」、朝枝繁春の「ほら」/暴露し合う陸軍、悪意なく隠す海軍/戦前と接続性があるのは陸自ではなく海自/機雷掃海は空白なく行われた/海軍にある士官意識/将来は八分通り仕分けされていた
第三章 連合艦隊と軍令部-海軍編1
海軍反省会のはじまり/海軍にあった「反省会」の文化/大井篤が漏らした「連合艦隊との戦いは終わった」/共同作戦を一生懸命やるのは大問題だった/「平時の海軍を二〇年経験しないと、一人前の海軍士官はできない」/陸海軍は別々の戦史をつくった/個人の冷静な判断を越えていく戦争の怖さ/組織を動かす陰の力/出師準備は開戦準備を意味した/錯綜する縁戚関係/生き残った人の第一判断基準は戦争中にきちんと働いていたかどうか/ミッドウェイでは捕虜を茹で殺していた/話を残すタイミング/カタパルトの故障ではなくストライキだった/ドイツは真珠湾攻撃にショックを受けた/ドイツの空襲被害は溺れて死ぬか、焼けて死ぬか/スイス終戦工作の失敗は功名心にあった/十二月八日は運命的なタイミングだった/戦犯裁判への対応/砲術の大専門家が真珠湾攻撃をマズイと思った理由
第四章 海軍は双頭の蛇-海軍編2
感情を残す/ソロモン航空戦と「大和」出撃/軍令部は制度上、連合艦隊を制御できなかった/一つの作戦に目的を二つ付ける悪癖/奉勅命令と大海令・大陸令の違い/史上最大の夜戦の現場/燃え始めた艦橋から降りる/二・二六事件の過ち/連合艦隊のコアな場所を経て生き延びた人/「ミズーリ」号終戦調印の裏側/台湾海軍設立秘話/海軍は双頭の蛇/澤地久枝、吉村昭の執念はすごかった
第五章 日本軍の文書改竄-史料篇1
尾を引いた「甲種」「乙種」「丙種」のネーミング/海軍ダマシとドカレン/「大和」と「武蔵」を「使いこなせなかった」ことに問題があった/海軍は戦争開始時の兵力で終戦までがんばる絵計画だった/飛行機乗りが語った特攻/全パイロット名簿をつくる/軍楽兵が語った山本五十六伝説の嘘/知られたくない、残したくない事実も残す/松井石根の「陣中日記」改竄をつきとめる/確信犯的に史料を「紛失」した黒島亀人/検閲用と本音用の日記があった/ハワイ・ミッドウェイ図上演習でわかったこと/伝わりやすい文献情報だけだと、実際の雰囲気が抜ける/蓋を開けるとある日始まっているのが戦争/戦争を知らない世代が戦争を伝える時代/断片資料は、実は貴重なものである/戦闘詳報の改竄/正しい把握からしか正しい結果は生まれない/歴史に残るメイキング-ババル島虐殺事件
終章 公文書、私文書、オーラルヒストリー-史料編2
史資料管理の難しさ/ナショナルアーカイブストライブラリー・オブ・コングレス/時代状況を知るには同時代史料が重要/研究史を踏まえないと危ない/日本軍はお役所文化/手堅い入門書を選ぶのは大切/史料の流れを見る/空気を残せるところがオーラルヒストリーの貴重さ
あとがき(戸髙一成)
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