図書ケショウ モノガタリ000066135

化粧ものがたり

サブタイトル1~10
赤・白・黒の世界
編著者名
高橋 雅夫 著者
出版者
雄山閣
出版年月
2018年(平成30年)8月
大きさ(縦×横)cm
21×
ページ
289p
ISBN
9784639026051
NDC(分類)
383.5
請求記号
383.5/Ta33
保管場所
閉架一般
内容注記
年表あり
和書
目次

はじめに

〔赤の章〕赤色顔料と紅のものがたり
1 赤のイメージ
2 古代の赤色顔料
赤土(赭)は穢れを表現
朱(硫酸水銀)は情熱を表現
丹色は男性美の象徴
鉛丹(四三酸化鉛)は愛情を表現
3 古代中国・インドの赤色物語
馬王堆一号漢墓の軑侯夫人
王昭君と臙脂
漢代の紅化粧「的」
インドの化粧
唐代の「花鈿」と「靨鈿」
月下老人「赤縄の縁」
4 古代の赤色染料
飛鳥・奈良時代の紅化粧
『万葉集』に見る紅(くれない)
平安朝の服制と服色
5 近世の紅
芭蕉も見たベニの花
紅化粧は、うすうすと
役者の影響が化粧にも
江戸の紅問屋「柳屋」
京都の「玉屋」江戸へ進出
京都の紅屋の「小町紅」
紅を濃くぬる「笹紅」の流行
紅屋のマーチャンダイジング
紅屋のマーケティング戦略
6 近代の紅
天然染料から合成染料へ
明治・大正の紅化粧
〽紅屋の娘の言うことにゃ
7 第二次大戦後の紅
紅屋の復活
紅の薬効
現代の紅屋
現代に生きる本紅
一色から多色の紅へ

〔白の章〕おしろいのものがたり
1 白のイメージ
2 白い肌への憧れ
禊から生まれた白い肌
白い肌は高貴の象徴
3 昔・むかしの白粉(おしろい)
水銀白粉と鉛白粉
軽粉は白粉として使われていた
植物性の白粉
白粉にまつわる玉虫の俗信
4 軽粉の産地を訪ねて
いざ、松阪へ
射和の竹川文庫にて
中国に学んだ軽粉の製法
今は昔の伊勢街道を行く
水銀鉱山の今昔
丹生(にう)から再び射和へ
松阪にあった白粉町
5 伊勢白粉
御師が宣伝した伊勢白粉
伊勢白粉に虱除けの効果
御師をさがして
ついに、幻の軽粉を入手
6 鉛白粉
鉛白製造のはじまり
鉛白の生産地は堺
堺の鉛家をたずねて
鉛白と鉛丹
小西白粉と行長
鉛白粉の販売網は?
7 文献に見る白粉の化粧法
薄化粧のすすめ
白粉化粧の秘けつ
額の際化粧
襟足の化粧と股の化粧
生白粉から土白粉まで
8 江戸の化粧と化粧品屋
『浮世風呂』に見る江戸の化粧
式亭三馬の店
下村の店
坂本の仙女香
9 明治の白粉と白粉化粧
鉛白粉による慢性鉛中毒
天覧歌舞伎の顚末
中村福助の鉛白粉中毒事件
無鉛おしろいの研究
御料御園白粉の誕生
役者と化粧品屋のタイアップ
相次ぐ無鉛おしろいの発売
まだ売られていた鉛白粉
所謂脳膜炎は鉛白粉が原因
鉛白の製造・販売禁止
10 昭和のおしろい
白一色から多色おしろいへ
ファンデーションの流行
パンケーキの誕生
クリームパフの流行
緑色のケーキの効果
戦前・戦後おしろい類の変遷
2ウエイケーキの誕生
おしろいの新しい素材
クリームパフの行方

〔黒の章〕眉化粧とお歯黒のものがたり
1 黒のイメージ
2 黒髪
遊女勝山から勝山髷の流行
髪型と襟足
椿油とオリーブ油
黒髪のチャンピオンを訪ねて
白髪染めの元祖はダンディ実盛
漆黒の黒髪から茶髪へ
3 眉化粧
階級表示と黒のバランス
異様に大きな奇稲田姫の眉
室町期絵巻のバサラの眉
“絵空ごと”と“約束ごと”
浮世絵に見る眉化粧
眉墨
捏墨
アイブローペンシル
古川柳に見る眉化粧
4 お歯黒
お歯黒の起源
お歯黒化粧の地方伝説
お歯黒化粧の変遷
5 お歯黒の化学
古代のお歯黒原料
近世のお歯黒のつくり方
6 お歯黒の道具と化粧法
上流階級の道具
庶民の道具
お歯黒の化粧法
芝居のお歯黒
明治の「べんりお歯黒」
7 古川柳に見るお歯黒
8 お歯黒おばあさん訪問記
いよいよ取材に出発
撮影開始
お歯黒にまつわる風俗
山賀教授のお歯白の研究
9 お歯黒のふるさと
香登を訪ねて
香登の「べんりお歯黒」
お歯黒のシンポジウム
10 おわりに

・化粧史年表
〈年表の作成を終えて〉
あとがき
・初出一覧
・協力者一覧