朝日新聞の戦争責任
はじめに
読み始める前に
記事中頻出用語解説
第一章 戦況を読む
真珠湾攻撃
毎日に抜かれた開戦第一報
米国は「第三流の海軍国に」と論評
大手新聞・通信社が「米英撃滅国民大会」
「世界地図は変わる」と陶酔しきった解説
天皇は勅語、大詔、御嘉尚を連発
破竹の快進撃
香港、マニラ、グアム次々占領「(英国の)東亜侵略の夢空し」と報道
シンガポール陥落で熱狂ピーク「この万歳全世界も聞け」
新戦術「落下傘作戦」降下場所は牛の背中と報道
米・カナダへの攻撃
朝日一面を飾る米国本土への爆撃被害はぽっかり空いた小穴、ニューヨークタイムズ報道
米軍の反撃
日本本土初空襲 でっち上げの米機撃墜を報道
ミッドウェー海戦 完敗を「肉を切らせて骨をたつ」と勝利の解説
「撤退」を「転進」と報道 敗北を伝えなかったガダルカナル攻防戦
戦局に暗雲
その日は雨 だが、その記述はない出陣学徒壮行会
アッツ島守備隊全滅 戦死を「玉砕」と美化
破滅への道
無謀なインパール作戦 全滅迫る日本軍の優位伝える
サイパン陥落で敗戦決定的 しかし、戦争遂行の是非問わず
レイテ沖海戦、台湾沖航空戦 国民を狂喜させた最悪のデマ報道
神風特攻隊の登場に「大いに神がかりになるべき」
責任は国民にあり 東京大空襲報道
沖縄・硫黄島陥落 島民らを見捨てた解説
原爆投下にも敗戦前日まで戦争継続を主張
天皇陛下に「おゆるし」を請い、敗戦の原因、責任追及するな、と訴える
第二章 人物・世相を読む
社告 朝日の社長以下、従業員一同が軍に献金
敵性文化排撃 早大教授の提唱で「抹殺せよ〝アメリカ臭〟」
戦時標語 「撃ちてし止まむ」をキャンペーン 日本を戦争一色に
広告 戦争に乗じて松下グループは自社製品を宣伝
敵国スパイ撃滅 女性は外国人に弱いと注意促す
東条英樹 報道姿勢は「我らの東条さん」
真珠湾九勇士 「軍神」と持ち上げ、部数拡張につなげる
山本五十六 戦死の際には、敵国への憎悪をあおる
ファッション 衣服でも日米の差は歴然
結婚 「独身者退治」に集団見合い
朝鮮・台湾に徴兵制 朝鮮の民意に応え徴兵開始と報道
細川隆元記者 国民を欺いた署名入り記事
スポーツ 陸上競技に爆弾投げが登場
東京 深刻化するし尿処理問題「小」は庭で「大」は会社で
受験・教育 戦争末期でも裏口入学が存在
配給 乳児には米を混ぜた「白い水」 投書欄に母親の嘆きも
皇室報道 御誕生日には写真入りで登場の明仁皇太子
B29 朝日が選定したあだ名は「ビイ公」
食生活 庶民の食料はイモリ、朝日記者は高級料亭
空襲 「らっきょう食べれば安全」 広がるデマ
疎開 地方でひんしゅく買う都会人
女子挺身隊 食事をめぐって女子工員と対立
一億特攻 紙面で国民に殺人を指導
第三章 言論統制下の朝日とマスコミ
朝日の報道姿勢と戦争責任
朝日戦時報道のルーツ
戦時下の言論統制
軍・政府に抵抗した新聞・雑誌
あとがきにかえて
参考文献