ノモンハン

序章　陸の孤島
草原と羊、馬の群れ
絶望の塹壕戦
司馬遼太郎と村上春樹
　
第一章　関東軍vs.スターリン
泣く子も黙る関東軍
「鋼鉄」の名を持つ男
目算違い
スターリンとゲンデン
懇願する蔣介石
　
第二章　参謀・辻政信
絶対悪か天才参謀か
「寄らば斬るぞ」の威厳
全面衝突へのカウントダウン
即席師団と旧式銃
越境爆撃
大権干犯
国家のため、人のため
「俯仰天地に愧(は)じず」
　
第三章　悲劇の戦場
名将・ジューコフ登場
不気味な静けさ
黒い水
夜襲突撃
物量が違いすぎる
なぜ引き返せなかったのか
召集された未訓練兵
情報戦
置き去りにされた負傷者
全滅か、撤退か
　
第四章　責任なき戦い
二つにひとつ
「四分六分」の停戦妥結
惨憺たる、膨大な山のような死体
陸軍の粛軍人事
悲劇の銃声
「自決勧告」
捕虜となった者たちの戦後
　
第五章　失敗の本質
失敗の序曲
「極秘」の調査報告書
参謀・瀬島龍三の証言
陸軍内にあった「派閥」
〝餓(が)島〟ガタルカナル
　
第六章　遺された者たち
「実にすまんことをした」
井置中佐からの手紙
「戦死」でなく、ただ「死んだ」
辻政信とその家族の戦後
語り継ぎ、問いつづける
　
あとがき　いま戦争を語るということ
主要な参考文献