日本を揺るがした三巨頭
- サブタイトル
- 黒幕・政商・宰相
- 編著者名
- 大下 英治 著
- 出版者
- さくら舎
- 出版年月
- 2020年(令和2年)3月
- 大きさ(縦×横)cm
- 19×
- ページ
- 388p
- ISBN
- 9784865812404
- NDC(分類)
- 281
- 請求記号
- 281/O78
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
はじめに 「巨悪」「巨善」を超えた三人のドン
「戦後最大の黒幕」児玉誉士夫
政・財・闇のすべてに繋がっていた小佐野賢治
前にも後にもいない政治家田中角栄
第1章 昭和三国志・揺籃期
はやばやと反逆者としての道を歩む児玉誉士夫の生い立ち
天皇直訴での入獄で培われた児玉の教養
井上準之助蔵相への「短刀事件」で再入獄
いじめられっ子から変転していく田中角栄の幼少期
「戸のない家」の貧苦から出発する小佐野賢治
九死に一生となった児玉の「帝都暗黒化事件」と中国への旅立ち
人生の修羅場をくぐるたび角栄が聞く「腰だ!」の声
<おれは、人の十倍燃えてみせる!>田中角栄の滾る想い
銀行・暴力団・・・・・・経営にからむ軋轢対処を貪欲に吸収する小佐野
内地帰還への小佐野の執念「本人苦痛を訴えるも、所見なし」
東条英機・石原莞爾角逐の風雲下での児玉の恋
資材調達の「児玉機関」の発足と上海での活躍
肺炎・胸膜炎併発での危篤状態からの角栄の奇跡の生還
小佐野の除隊帰国からの再始動に大きく寄与した太平洋戦争
中国匪賊「紅槍会」と提携する児玉誉士夫の画策
児玉の〝任侠の世界〟との接触と大西瀧治郎中将との最後
田中角栄・坂本はなの結婚と朝鮮進出
第2章 底知れぬ欲望
小佐野と五島慶太との出会いにはじまる国際興業の発展
東久邇総理・マッカーサー元帥会談の仲介に動いた児玉の策略
児玉が鳩山一郎に接近、出資した理由とは
児玉に出されたA級戦犯容疑の逮捕命令と巣鴨拘置所入り
田中角栄の衆院選初出馬までの裏側
初戦落選も佐藤昭と出会い「越山会」が形成されていく
パージされた鳩山一郎が吉田茂を登場させる
「常勝角栄」の原点・小佐野との盟友関係と獄中からの出馬
名家の血を求めた小佐野の結婚譚
長岡鉄道の復興・電化への田中・小佐野タッグの裏側
田中角栄の選挙基盤を磐石にした長岡鉄道の電化成功と開通
打倒吉田茂に向けたうごめき「鳩山キンタマ事件」
「越山会」の原型をなした企業選挙のはしりの実態
角栄「議員立法」の成果「道路三法」が大蔵省に鈴をつける
鳩山とともに踏みとどまった八人が新たな日本自由党を結成
保守合同「自由民主党」成立の内部事情
第3章 首領・三つ巴
戦後初めて三十代で大臣就任した田中角栄の執行ぶり
「ロッキード事件」の発端となる児玉の秘密コンサルタント
児玉の暗躍―森脇将光の〝メモ〟で〝グラマン内定〟をひっくり返す
小佐野賢治との近接で「ロッキード社の日本における国防相」となる児玉
小佐野・五島の中越自動車乗っ取り連合に参画する田中角栄
田中郵政大臣の辣腕―テレビ局予備免許の大量一括認可
横井秀樹の「東洋精糖事件」を収拾したフィクサー児玉
岸信介・大野伴睦間で結ばれた政権委譲の密約
密約は児玉が〝トンビに油揚げ〟を忠言するも反故となった
池田勇人政権誕生の影の立て役者だった角栄
児玉の周旋(しゅうせん)みのらず池田・大野・石井の総裁三候補は決戦へ
権謀術数と内紛渦巻く決戦前夜と後日談
第4章 策動・共存共栄
アイゼンハワー大統領訪日の成功に向けた児玉と稲川聖城の交流
〝保険診療スト〟を掲げる日本医師会と渡り合い調整する角栄
〝全国任侠団体の大同団結〟に向けての児玉の動き
若手官僚を魅きつけ大蔵省に新たにつくりあげていく田中人脈
任侠団体統合「東亜同友会」構想の〝京都会議〟と「頂上作戦」開始
弘文堂とのかかわりでつながり深める渡邉恒雄と児玉
日本電建の再建を小佐野に頼みこんだ田中角栄
角栄方式とは異なる小佐野の冷徹なアメとムチ
「九頭竜ダム事件」は〝弘文堂騒動〟の延長・派生だった!?
政界の底流にこそ影響していた九頭竜ダム事件
佐藤内閣での自民党幹事長に就いた田中角栄の凱歌
表の世界で角栄とつながり闇の世界で児玉とつながる小佐野の真骨頂
第5章 権力奪取・金力
福田赳夫と幹事長を交代させられた角栄への陥穽
絶頂の極みにあった小佐野への政界進出の誘いと断念
再任の田中幹事長による衆院選采配は「木曜クラブ」中核を生む
小佐野・横井・児玉が奇妙にからむ「西武鉄道買い占め事件」
「魔の日米繊維交渉」を解決させた田中通産相の手腕
国土開発の全省庁に浸透した田中思想とシンパを結集した新政策とは
サンクレメンテでの田中・福田の政治ドラマと『日本列島改造論』刊行
佐藤首相の福田後継指名を覆す田中角栄擁立の決起
中曽根康弘の田中支持の動きの背景
戦後最も若い宰相となった田中の自民党総裁当選の日
「田中総理はおれがつくった」刎頸の交友関係を見せつける小佐野
東急副社長・田中勇の東亜国内航空異動に口をきいた角栄
航空王を目指した!?小佐野が進めた日本航空株集め
反対派のテロ危機下に日中国交正常化に北京に飛ぶ田中角栄
〝喧嘩〟とユーモア・トークのうちにおこなわれた日中共同声明調印式
角栄の資源外交でOAPECは日本を友好国としたが・・・・・・
第6章 増賄収賄・陰謀
予兆―金権「七夕選挙」の惨敗と『文藝春秋』の田中金脈追及
強固だった小佐野・児玉・田中スクラムを崩すロッキード事件
ロッキードの売りこみは全日空若狭社長・田中総理会談にまでいたった
東亜国内航空田中社長・コーチャン会談にも広がるロッキードの攻勢
アメリカ上院チャーチ委員会でのロッキード社贈収賄の爆弾証言
左翼ばかりか右翼の街宣車まで出た児玉糾弾
芦田均いらいの首相経験者逮捕に謀略説の声
邸に航空特攻した者も祀る児玉の情
児玉への思いを保持しつづけた稲川と笹川良一
白日の下に晒されたロッキード社から児玉への闇の収入
ジャパンラインにからんで明るみに出た「児玉機関のダイヤモンド」
「台糖株買い占め事件」と児玉・横井の確執
第7章 覇権・終焉のとき
田中角栄の保釈と裏腹に偽証で逮捕された小佐野賢治
〝公判後〟への小佐野の帝国ホテル株集めを発端にした内紛劇
松尾嘉代は金井帝国ホテル前会長と小佐野の橋渡し役!?
対照的な児玉と小佐野の公判対応
小佐野が語った事業哲学と女哲学の実相
〝闇将軍〟田中の力と執念の終わり
角栄の緊急入院と佐藤昭子、早坂茂三の切り捨て
〝梟商〟小佐野の死から角栄の死までの一時代の終わりの感慨
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