戦艦大和と一万二百個の握り飯
はしがき
序章 最強戦艦誕生
第1章 大和の「台所」はこうして作られた
二千三百×朝昼晩=六千九百食の大厨房
〝風呂釜〟で炊くトン単位の米
弾薬冷却装置を「冷蔵庫」に流用
第2章 大和の食餌、朝・昼・晩
戦艦の厳しい船上生活
だしがらも捨てずに再利用
炊飯・調理・材料調達―休む間のない勤務体制
第3章 海軍・陸軍、料理はどちらが旨かった?
海軍カレーVS陸軍カレー
なぜ海軍の飯は旨かったのか?
兵員調達の違いが生んだ食餌の質の違い
海軍が発明した(?)「厚切りトースト」
凶作も〝敵〟だった戦争末期の日本
第4章 食にもあった階級と格差
階級が上がれば雇えた専用コック
士官の食費は「給料天引き」
寂しき艦長、一人ぼっちの食餌
第5章 大和の初陣ミッドウェー、烹炊所の戦い
大和進水からはじめての実戦参加まで
貴重な真水
戦闘中もひたすら続く食餌の用意
第6章 上陸の甘い空気―ひとときの休息
ネズミをつかまえれば〝上陸許可〟
「戦闘」よりコワかった「遅刻」
第7章 トラック島の「大和ホテル」と「武蔵屋旅館」
大和は本当に〝無用の長物〟だったのか?
トラック島の魚釣りと大宴会
艦内で栽培していたモヤシ
大和の「おせち料理」
ガダルカナルの激闘をよそに、たるむ大和の士気
第8章 「輸送船」大和に課せられた、さらなる食餌供給量
意外に小回りのきいた大和
食餌倍増をどうしのぐ?
三千人用の厨房に大改装
炊飯釜増設、スペース確保に四苦八苦
第9章 マリアナ沖海戦と握り飯
効き始めた米軍の〝飛び石作戦〟
手榴弾で魚をつかまえる
一万二百個の握り飯
握り飯の形にも海軍と陸軍では違いがあった
夜食は「コーンフリスタ」で
第10章 レイテ謎の反転とサバ缶の味噌汁
連合艦隊まで〝だました〟大本営発表
重油まみれの栗田長官
レイテ沖の握り飯〝デリバリー〟
第11章 大和、幻の晩餐
燃料不足で身動きのとれぬ大和
特攻作戦前の無礼講
〝ハレの日〟の銀シャリ
供されることのなかった「赤飯」
終章 時代の終焉
主要参考文献