証言沖縄スパイ戦史
はじめに
第一章 少年ゲリラ兵たちの証言
第一護郷隊
戦友は靖国神社にいる 前原信栄さん
虐殺部隊と山に潜伏していた 宮城康二さん
前線に酒を運んで「これで死にやすい」と仲間に感謝された 玉城貞二さん
点呼をごまかして戦友を逃がしてやった 玉里勝三さん
護郷隊唯一の衛生兵 比嘉久権さん
村上隊長の馬番 我如古喜将さん
負傷した戦友を守り続けた 大城和正さん
護郷隊内部の虐殺について語った 大城哲夫さん
中隊長が臆病だったから誰も戦死していないよ 金城重行さん
沖縄出身の幹部として唯一中隊長まで務めた 瀬良垣繁春さん
第二護郷隊
戦争PTSDに苦しめられた 瑞慶山良光さん
一人で一〇〇人射殺した 宮城倉治さん
ある家族の虐殺が頭から離れない 前田孝昌さん
軍人勅諭を真っ先に覚えた 奥島憲次郎さん
置き去りにした戦友と戦後再会した 宮城清助さん
戦死した戦友の豆で飢えを凌いだ 大城弘吉さん
髙江洲義英君の銃殺を目撃した 仲泊栄吉さん
子供の着物で自在に敵陣に出入りしていた 金城幸昭さん
読谷にいる時から負けるとわかっていた 池原義正さん
激戦地・三角山の戦闘を生き抜いた 親泊康勝さん
恩納岳陣地と戦闘を絵と短歌にした 平良邦雄さん
第二章 陸軍中野学校卒の護郷隊隊長たち
護郷隊を率いた二人の隊長
村上治夫 第一護郷隊長について
岩波壽 第二護郷隊長について
二人の隊長が遺したもの
第三章 国土防衛隊―陸軍中野学校宇治分校
◆全国各地で準備されていた少年ゲリラ兵部隊
私は岐阜の山河を守る少年ゲリラ部隊の教官だった 野原正孝さん
爆弾抱えて死ぬ訓練をした岐阜の少年兵 小森智さん
◆護郷隊と国土防衛隊に見る戦争の本質
第四章 スパイ虐殺の証言
◆封印された「住民虐殺の証言」
◆国頭村の住民虐殺
今だから話せる国頭の住民虐殺 上原一夫さん
友軍が私たち民間人を殺すんだのに 島袋キクさん
◆大宜味村喜如嘉の知名巡査の殺害
もちろん、住民がかかわっていますよ 福地曠昭さん
紫雲隊の井澤は敗残兵ではない 平良俊政さん
◆今帰仁村の住民虐殺
一八歳でスパイリストに載った少女 中本米子(旧姓 嶺井)さん
◆日本軍の中で起きていたスパイ虐殺
虐殺壕にいた一四歳の少年通信兵 宮平盛彦さん
◆兄を救えなかった少年水兵
魚雷艇で特攻出撃をした少年水兵 幸喜徳助さん
◆敵と通じたと疑われたら殺される
僕でも思うよ「スパイは殺せ」 玉城秀昭さん
◆『読谷村史』に記録された「虐殺未遂」
◆住民虐殺は「殺人である」
第五章 虐殺者たちの肖像
第五六飛行場大隊 紫雲隊 井澤曹長について
運天港 海軍特殊潜航艇隊将校 渡辺大尉について
運天港 海軍魚雷艇隊 武下一少尉について
第六章 戦争マニュアルから浮かび上がる秘密戦の狂気
沖縄本島北部の山中で見つかった「秘密戦に関する書類」
暴走する戦争マニュアル「戦闘教令」の変遷
秘密戦が民衆にもたらすもの
補稿 住民はいつから「玉砕」対象になったのか
おわりにかえて―始末の悪い国民から始末のつく国民へ
教令一覧
本書関連地図
参考文献