昭和の松戸誌
第一章 序論
私の思い―この本のねらい 私の方法―記憶と古老からの聞き取り
第二章 プレ昭和の松戸の姿
地形と松戸集落の成り立ち 松戸八町内と横町通り 地方中心都市としての松戸 大正期の松戸の姿 関東大震災とデマの下の松戸
第三章 昭和戦前の松戸の姿
「伸び行く松戸」に見る景観 暗黒と静寂な夜の町 通り端に井戸のある景観 不景気時代の若者―苦学力行物語 松戸のボロ市 火事と消防
第四章 歓楽街平潟遊郭の姿
平潟の街のたたずまい 妓楼の盛衰 貸座敷業の実態 厳しい当局の規制 娼妓の哀歓 平潟遊郭の終焉
第五章 昭和十二年の家並み図を作る
なぜ昭和十二年なのか 根本 一丁目 二丁目 三丁目と宮前町
第六章 続昭和十二年の家並み図を作る
角町(その一) 角町(その二)と小山 松戸駅前通り 葛飾橋通り 下横町 納屋川岸(その一) 納屋川岸(その二)と上横町(堂の口通り) 平潟 根本川岸
第七章 松戸の商家
江戸期から続く商家・屋号の語るもの・商家のたたずまい・広かった商圏・商家の生活・町内地区毎の特徴・商家の様々な職種・金融機関の創設
第八章 地場産業の盛衰
醸造業 製粉・精麦業 川光と白玉 その他の工業
第九章 待ちに待った省線電化
荷馬車の頃 バスの登場 オート三輪の出現 往還の拡幅と舗装 省線電車の開通 住宅地化への動き
第十章 戦前の台地の利用
松戸にもあった林業 園芸学校の生い立ち 陸軍工兵学校の開校 台地奥に開設された諸施設
第十一章 松戸の母なる江戸川
江戸川及び堤防の変遷 広い川原の風景 大水の凄さと恐ろしさ 江戸川の水と川底 江戸川の渡しと舟と舟運と 江戸川の漁業 現江戸川堤防を歩く
第十二章 水とのたたかい―生活の川 坂川
掘られた人工の川 坂川流域をたどる 下谷三千石の形成 度重なる大水 坂川の農漁業と水運 いくつかの坂川物語
第十三章 近郊農業の姿
戦前松戸の農業 農家のたたずまいと生活 農家の一日の生活と食事 農家の四季 市場とせんざい 農家へ来た雇人・物売・貰人 農家のしきたりと農村行事
第十四章 少なかった娯楽
活動写真から映画へ 流行歌と浪花節 草相撲と縁日と祭礼
第十五章 貴重な教育遺産―「待土」
学校文集「待土」の誕生 「待土」にみる綴方教育 豊富な「待土」の内容
第十六章 子供の遊びと生活
戦前の子供の姿 幼い頃の遊びの記憶 歌ったわらべうたや童謡 遊びのルール 農家の男の子の遊び 町場の子の遊び 女の子の遊び たくさんあったタブー 少年雑誌と単行本
第十七章 松戸の戦中戦後
市制を施く 戦争の深みへ 迫る戦火 戦後の出発 戦後松戸とプロ野球 戦後松戸の農業 後背地へ向けての序曲
第十八章 高度成長下の変貌
地形の変化と緑の減少 市役所の移転新築 常盤平団地の誕生 区画整理と都市改造 都市改造と失ったもの
第十九章 昭和松戸の残された話題
松戸の三様 夭折の天才画家板倉鼎 記憶に残る人達 戦前の世相風習の一端 珍しい神社の鏝絵 人口激増期の学校新築ラッシュ 二十世紀梨余聞 松戸霊験記 人魂騒動記 私の昭和コレクション
第二十章 宿場の面影いまいずこ
これからの松戸を憶う
松戸の皆さんへ―あとがきに代えて