孫たちへの証言 第30集
- サブタイトル
- 戦争を”記録遺産”とするため書きとどめよう
- 編著者名
- 福山 琢磨 企画・制作/上野 真悟 企画・制作
- 出版者
- 新風書房
- 出版年月
- 2017年(平成29年)8月
- 大きさ(縦×横)cm
- 19×
- ページ
- 283p
- ISBN
- 9784882698586
- NDC(分類)
- 916
- 請求記号
- 916/F85/30
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
体験編
◆第一部 国内での体験
わたしの八月六日 ヒロシマにて(大阪市・北川久雄)
爆風に吹き飛ばされるも未曾有の惨状を行く(大阪府茨木市・桑田栝身)
医師でありながら原爆病の息子を救えず倒れた父(松山市・渡部文代)
鹿児島海軍航空隊で出撃待機中八月十五日迎える(京都市・西村辰三)
麻薬の原料となる罌粟(けし)の花作りを(三重県鈴鹿市・加藤春子)
東京空襲で父、避難中に直撃を受け即死(埼玉県北本市・小宮彬伸)
流れ爆弾が職員室そばに落ち先生四人が犠牲に(東京都狛江市・井上孝)
父だけ亀戸の新聞店守るも行方不明に(東京都・二見紀久枝)
昨夜飛び出した防空壕を焼夷弾が直撃していた(東京都国分寺市・本郷充)
バケツ一杯の水、赤いオーバーにみんなの目(東京都・神尾良枝)
高台の我が家から見た恐怖の大パノラマ(大阪府枚方市・小嶋令子)
新町で焼け出された祖父母と叔母が堺で焼死(大阪市・金村久仁子)
豊橋空襲で震えおびえた灼熱地獄(愛知県豊橋市・羽田光江)
横浜空襲、川中島国民学校で機銃掃射に遭うも助かる(神奈川県川崎市・神津じゅん)
「和紙での風船爆弾づくり」を〝記録遺産〟に(東京都・川野堂子)
太平洋戦争末期の呉軍港で生きながらえる(大阪府高槻市・樋口昭夫)
ガマに同居する軍から理不尽な追い出し受け逃げ惑う(沖縄県・比嘉由照)
特殊環境で生じる〝戦場症候群〟の体験(神奈川県鎌倉市・樋口雄)
人間が追い込まれる究極は「飢餓地獄」(佐賀市・石戸敏治)
鬼畜に角は? 墜落寸前のB29を凝視(奈良県生駒市・赤塚康雄)
再疎開した鳥取でも、ひもじさに耐えきれず東京へ(千葉県流山市・前川博)
敵味方の別なし、露艦船の遺物を小学校校門に(東京都・長門保明)
父の作った防空壕と学童集団疎開(東京都・堀越富美枝)
◆第二部 国外での体験
樺太庁敷香中学三年のとき十五歳で陸軍二等兵を体験(東京都足立区・川野名智)
台北一中での「防衛召集」、十五歳の陸軍二等兵(奈良県生駒市・藤井健夫)
基隆大空襲と台湾人隊員の逃亡事件(東京都・廣繁喜代彦)
ソ連軍の樺太侵攻で鉄筋の店舗接収される(大阪府豊中市・安藤知明)
樺太真岡で激動を乗り越え一年後に帰国(茨城県取手市・小野雄次)
死に方を見つけたが運よく奇跡の生還(高松市・多田野弘)
「栄養失調で助からない」と見放されるも祖母の決断で助かる(茨城県鹿嶋市・乙津みはる)
徴用船「延元丸」とともに従軍、幸運に恵まれる(大阪府吹田市・吉田香一郎)
出航翌日『りま丸』轟沈、海上漂うも運よく助かる(福岡市・鳥越次夫)
〝大陸の花嫁〟として高千穂開拓団に入植した私(茨城県行方市・重田まさ)
暴徒に官舎を打ち砕かれ路頭にただよう(滋賀県長浜市・内藤康子)
父は蒙古自治政府の幹部養成の任に当たる(横浜市・三浦東也(はるや))
比島で生まれ本土の生活にカルチャーショック(岡山市・杉岡康男)
◆第三部 戦後、それからの私たち
日の丸の旗で幼児ドレスを作製、思わぬ傑作と高い評価(東京都八王子市・菅野和子)
乗船直前に母死亡、子ども三人で幼児を連れ引揚げる(東京都町田市・有村一之)
戦争の厳しさの中で暴力的教育や慈悲の心を学ぶ(京都市・宮城泰平)
◆第四部 特別編
国内 八幡空襲の煙のため原爆機は長崎へ変更と聞いたが(東京都・神野静子)
国内 〈夢のあとさき〉語り伝えたい特攻隊員との三角野球(宮崎県日向市・肥後昌男)
国内 神戸空襲で焼夷弾の破片貫通の重傷を二か所に負う(大阪府枚方市・杉田典子)
国内 陸軍幼年学校で軍人としての資質養うも敗戦(千葉県流山市・藤木俊一)
国内 お寺での疎開生活、泣きながら耐える(東京都小平市・今井美代子)
国内 爆風で家が倒壊、閉じ込められるも母に助けられる(広島市・塩冶(えんや)節子)
国外 十六歳の初陣、いざ決戦の時身体硬直、鉄拳受け平常に(神奈川県横須賀市・萩原近造)
国外 第一期少年水測兵として激戦を生き抜く(横浜市・矢嶋克己)
国外 衛生兵としてパプアニューギニア戦に参戦(香川県三豊市・政本道一)
国外 葛根廟事件で生き残った小山家だったが(東京都・大島満吉)
国外 父が引き寄せた生まれ故郷「大連」への道のり(京都市・渡邊愛子)
亡き人 反対する父を田圃で背負い投げ。諦めさせて志願した兄(鳥取県倉吉市・戸田通昭)
伝承編
◆第一部 国内での体験
東京大空襲で五人の身代わりに生かされた私(東京都・小林智枝)
東京大空襲で明治座から逃げ出し、焼死免れる(千葉県船橋市・石川滋郎)
奇跡的に生き延びた東京大空襲の恐怖(群馬県高崎市・川崎照子)
横浜大空襲で全て失うも両親と無事を喜び合う(横浜市南区・大澤美栄子)
食糧難、娘のため米を隠して持ち運んだ祖母(静岡県島田市・中川みち子)
燃えあがって倒壊する四天王寺の五重塔を見る(大阪府富田林市・寺脇隆子)
和歌山空襲で母が行方不明、父と妹は火傷負う(東京都・堀部幸子)
勤労動員先で和歌山空襲に遭う(奈良市・宇井りか)
疎開先に戻るのを遅らせ広島原爆に遭う(大阪府豊中市・鎌谷峰子)
母はイギリスに生きて(大阪府堺市・松川道子)
◆第二部 国外での体験
ラバウルの生き地獄から奇跡の生還(愛知県瀬戸市・吉﨑みゆき)
夫から戦争の話聞き、仏壇にパンを供える(徳島県吉野川市・鴻野福恵)
今も父はウズベキスタンの赤い土の下で眠っている(神戸市・白井勝彦)
祖父が戦場から持ち帰った「背嚢」が語るもの(兵庫県猪名川町・黒田華子)
曾孫が「ひいじいちゃん」の戦争体験書く(下関市・吉賀清人)
「伝承者」の役目果たすため「父の戦争」伝えたい(京都市・中野圭子)
◆第三部 亡き人たちの証し
出生時、兄は抱いてもらうも私は母の胎内(大阪府門真市・中田弘二)
戦地からの葉書で家族を励ました亡き父を想う(東京都渋谷区・小嶋雄二)
避難した林の中で火に取り囲まれるも生き残る(福岡市・牧千恵子)
姫路空襲、「お母ちゃん、ここで死のか・・・・・・」に母奮起(兵庫県川西市・川口正浩)
原爆症で亡くなった二十二歳の兄を想う(広島市・小西博子)
血を絶やしてはならぬと二手に分かれ逃避(東京都・笠原梢)
◆第四部 特別編
国内 広島原爆・満員の市電に座れ熱線当たらず助かる(兵庫県川西市・濱田亘代)
国外 気丈にふるまう母に守られた奉天からの引き揚げ(大阪府豊中市・池田俊昭)
国外 第一小倉丸の最後(東京都東久留米市・福田正博)
亡き人 偶然の引き合わせで叶った最後の面会(長崎市・古賀憲吉)
あとがき(福山琢磨)
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