成功していた日本の原爆実験
凡例
訳者 序
訳者による本書の新しい知見の要約
序(ウィルコックス)
初版序(1985年)
第1部 秘密
衝撃のスネル報告―日本は興南で降伏寸前に核実験に成功していた―
枢軸国と連合国の熾烈な情報戦
スネルの記事と一致した在朝鮮米軍秘密文書の発見
スペイン・スパイ「アルカサール・デ・ベラスコ」の活動
戦前から築かれていた高度の日本の科学技術・産業基盤
まだ厚かった米政府の秘密の壁
第2部 戦争
強まる日本陸軍と理研の核物理学者の連携
核分裂反応と核分裂物質の模索
野口による興南の産業基盤建設
アルカサール・デ・ベラスコのスパイ活動をめぐる回想
本格化し始めた日本海軍と荒勝研究室の爆弾計画
アルカサール・デ・ベラスコによる対英米スパイ活動
第3部 挑戦
仁科チームと陸軍の核開発への取り組み
ウラニウム入手への挑戦
ウラニウム分離への挑戦
「ニ」計画の遅れと移転の検討開始
海軍の「F」計画推進と荒勝研究室の遠心分離筒開発
アルカサール・デ・ベラスコには掴めなかった米国の核活動
アルカサール・デ・ベラスコの情報活動の終焉
難渋する六フッ化ウランの生成
ドイツ潜水艦U-234の米国投降と日本人士官の自決
第4部 死にもの狂い
ウラン分離塔の被災と海軍「F」計画のアジア大陸移転
U-234の投降と米国によるウラニウムの鹵獲
「ニ」計画の中止と海軍への引継ぎ
進むマンハッタン計画と下された原爆投下の決定
原爆投下の惨状と日本側の衝撃
米国「原爆調査団」の調査結果
戦後の米占領軍による日本の核能力の徹底破壊
戦後の仁科
第5部 隠されたもの
朝鮮戦争中の興南での謎の施設発見
集められていた日本の核分裂物質
朝鮮で造られていた日本の原子爆弾
突然日本のサイクロトロンが破壊された真の理由
第6部 残された謎
米政府内分析官が明かした興南での驚くべき日本の核インフラ
はるかに進んでいた大戦中の日本の核計画
ウラン濃縮は10%まで進んでいた(仁科と陸軍の4回の会合記録)
日本が創った北朝鮮の核能力の基盤
まだ残された多くの疑問
謝辞(原著者あとがき)
訳者あとがき
[附記]ウィルコックス氏の原著の一部引用資料の信頼性についてのコメント